評価:★★★★【4点】F=4
あの日以来、F1の安全基準が見直される。
今、あらためてそのコックピット周りを見せられると
ドライバーはむき出しで衝撃を緩和させるクッション等が
どこにも見当たらず、現行とまるで違っていることに気付く。
いまでは、ドライバーのヘルメットが半分ほど隠れるくらいに
過剰すぎる(安全に決して過剰という言葉はないが)ほどに
HANSシステムで埋め尽くされている。
このシステムが義務付けられた2003年以降も
毎年のレギュレーション変更により拡大していく一方かなと。
またピットレーンでの速度規制など、項目を挙げれば
書ききれないくらいの量となっている。
◇
類い希な才能と貪欲なまでの闘争心を武器に、
24歳でF1デビューを飾るや、またたくまに世界の頂点へと登り詰め、
数々の栄光を手に、わずか34歳で突如この世を去った“音速の貴公子”
アイルトン・セナ。
今なお多くの人に語り継がれ、愛され続ける
彼の輝かしいドライバー人生の光と影に迫るドキュメンタリー。
<allcinema>
◇
1994年5月1日、その衝撃映像はまさに目の前で起こった。
イモラサーキットのタンブレロ高速コーナーで突然マシンの挙動が狂い
コンクリートブロックにノーズから激突したのだった。
1987年のフジテレビ放映から全戦観ているワタシにとって
このクラッシュシーンは、今も記憶に残っている。
当時、その激突した瞬間の空撮リプレイを見ると
ブロック塀とそこに向かっていくマシンとに若干の角度が付いており
まさか、死に至るとは到底思えなかったのが本当のところだった。
しかしながら、本作を観たことにより、運の悪い角度でサスペンションが破壊し
一部のパーツがセナのヘルメットを貫通したことによる
頭部への致命傷が原因であったことが判った。
そう!あの時、確かにコックピット内のセナの頭部が僅かに動いたのを見た。
なので、ただの失神だろうと思い、このレースはリタイアだな~と
それくらい軽い想いで画面を眺めていたのだったが・・・。
天才ドライバーがふたりもチームに居ると、なにかと不協和音が聞こえてくる。
セナとプロストという英知にあふれたドライバーをもつマクラーレン。
正直な話、F1ってレースそのものより、こういう人間ドラマのほうが
なにかとココロを揺さぶられてしまう、不思議なところである。
いつも思ったことが、表彰台にあがるふたりを見て、
まったく視線を合わさない互いの態度に複雑な気分になったものです。
ドライバーの確執はマシンのチームメカニック内にも広がり
2台のマシンの情報交換は一切しなくなった。
敵は外ではなく内に居るという、まさにスパイ映画並みの
ものものしさは、ある意味、逆に大衆の興味を煽ったことになり
こういうふたりのドライバーのお陰でF1が興味深くなっていった。
そこに政治が絡んできて、セナは窮地に追い込まれる。
こういうところにプロストの恐ろしさを感じたものだった。
そして、忘れてはいけないのが、日本が生んだ初めての
F1パイロット・中島悟である。同じ愛知県出身ということもあり
彼の表彰台での笑顔が見たくて、毎回応援していたものです。
1989年のロータス・チームの彼への扱いに腹が立ったことも。
この作品は、セナの私生活での未公開映像などがふんだんにあり
バックに流れる音楽が作品イメージを高貴なものへとしている。
セナプロ対決と言われ続けたふたりの確執は
プロストの引退で幕が閉じる形となる。
引退の年に、プロストがセナに見せた真の笑顔は本物だった。
追記)
・ワタシ自身、もっとも好きだったマシンは1991年の7upジョーダン。
そのシャーシ・スタイルはもちろんグリーンのカラーリングに至るまで
ほんとうに綺麗な車だったな~と見とれていた。
ただ、エンジンに関しては、もひとつ感はあったけど^^;
・ちなみにワタシはセナのファンではありません。
どちらかというとプロストの後続車との心理戦を含めた計算されつくした
俗に言われた(古館アナだっけ?)偏差値走法のほうが好みではあった。
・四天王と呼ばれる彼らの居たころが、やっぱり良き時代だったのかな。
-----------------------------------------------------------
監督:アシフ・カパディア
脚本:マニシュ・パンディ
撮影:_
音楽:アントニオ・ピント
出演:アイルトン・セナ/アラン・プロスト/ナイジェル・マンセル/ネルソン・ピケ/
あの日以来、F1の安全基準が見直される。
今、あらためてそのコックピット周りを見せられると
ドライバーはむき出しで衝撃を緩和させるクッション等が
どこにも見当たらず、現行とまるで違っていることに気付く。
いまでは、ドライバーのヘルメットが半分ほど隠れるくらいに
過剰すぎる(安全に決して過剰という言葉はないが)ほどに
HANSシステムで埋め尽くされている。
このシステムが義務付けられた2003年以降も
毎年のレギュレーション変更により拡大していく一方かなと。
またピットレーンでの速度規制など、項目を挙げれば
書ききれないくらいの量となっている。
◇
類い希な才能と貪欲なまでの闘争心を武器に、
24歳でF1デビューを飾るや、またたくまに世界の頂点へと登り詰め、
数々の栄光を手に、わずか34歳で突如この世を去った“音速の貴公子”
アイルトン・セナ。
今なお多くの人に語り継がれ、愛され続ける
彼の輝かしいドライバー人生の光と影に迫るドキュメンタリー。
<allcinema>
◇
1994年5月1日、その衝撃映像はまさに目の前で起こった。
イモラサーキットのタンブレロ高速コーナーで突然マシンの挙動が狂い
コンクリートブロックにノーズから激突したのだった。
1987年のフジテレビ放映から全戦観ているワタシにとって
このクラッシュシーンは、今も記憶に残っている。
当時、その激突した瞬間の空撮リプレイを見ると
ブロック塀とそこに向かっていくマシンとに若干の角度が付いており
まさか、死に至るとは到底思えなかったのが本当のところだった。
しかしながら、本作を観たことにより、運の悪い角度でサスペンションが破壊し
一部のパーツがセナのヘルメットを貫通したことによる
頭部への致命傷が原因であったことが判った。
そう!あの時、確かにコックピット内のセナの頭部が僅かに動いたのを見た。
なので、ただの失神だろうと思い、このレースはリタイアだな~と
それくらい軽い想いで画面を眺めていたのだったが・・・。
天才ドライバーがふたりもチームに居ると、なにかと不協和音が聞こえてくる。
セナとプロストという英知にあふれたドライバーをもつマクラーレン。
正直な話、F1ってレースそのものより、こういう人間ドラマのほうが
なにかとココロを揺さぶられてしまう、不思議なところである。
いつも思ったことが、表彰台にあがるふたりを見て、
まったく視線を合わさない互いの態度に複雑な気分になったものです。
ドライバーの確執はマシンのチームメカニック内にも広がり
2台のマシンの情報交換は一切しなくなった。
敵は外ではなく内に居るという、まさにスパイ映画並みの
ものものしさは、ある意味、逆に大衆の興味を煽ったことになり
こういうふたりのドライバーのお陰でF1が興味深くなっていった。
そこに政治が絡んできて、セナは窮地に追い込まれる。
こういうところにプロストの恐ろしさを感じたものだった。
そして、忘れてはいけないのが、日本が生んだ初めての
F1パイロット・中島悟である。同じ愛知県出身ということもあり
彼の表彰台での笑顔が見たくて、毎回応援していたものです。
1989年のロータス・チームの彼への扱いに腹が立ったことも。
この作品は、セナの私生活での未公開映像などがふんだんにあり
バックに流れる音楽が作品イメージを高貴なものへとしている。
セナプロ対決と言われ続けたふたりの確執は
プロストの引退で幕が閉じる形となる。
引退の年に、プロストがセナに見せた真の笑顔は本物だった。
追記)
・ワタシ自身、もっとも好きだったマシンは1991年の7upジョーダン。
そのシャーシ・スタイルはもちろんグリーンのカラーリングに至るまで
ほんとうに綺麗な車だったな~と見とれていた。
ただ、エンジンに関しては、もひとつ感はあったけど^^;
・ちなみにワタシはセナのファンではありません。
どちらかというとプロストの後続車との心理戦を含めた計算されつくした
俗に言われた(古館アナだっけ?)偏差値走法のほうが好みではあった。
・四天王と呼ばれる彼らの居たころが、やっぱり良き時代だったのかな。
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監督:アシフ・カパディア
脚本:マニシュ・パンディ
撮影:_
音楽:アントニオ・ピント
出演:アイルトン・セナ/アラン・プロスト/ナイジェル・マンセル/ネルソン・ピケ/
それが反映されいませんでしたまっいっかぁ~
気がつかれたかも知れませんが、私は中島のファンでした。
>1989年のロータス・チームの彼への扱いに腹が立ったことも
中島は偉かった!
そしてヨーロッパ勢の、中島やセナに対する少しアレな態度をいつも感じていました。
ロータスの中島の場合とちがって、セナとプロストは
エースドライバーとセカンドドライバーという位置ではなかったわけだから。
当時は自分の会社の、他社とのシェア争いをだぶらせてみていたり、
F1が好きというより、中島が好き、セナよ負けるなの想いでした。
なので、F1もホンダが撤退というのもあって(それだけじゃないけど)
もう以前のように熱が入りません。
この映画はやっぱり、過去の思い出話に誰もなってしまいますね^^
初めてF1をシーズン通して観たのは、もう20数年前にもなってしまうんですね~
>気がつかれたかも知れませんが、私は中島のファンでした。
はい!しっかりと気が付きましたよ^^
キャメルカラーのロータス・ホンダの時代が懐かしい!
セナと中嶋はいい感じでしたよね。
セナプロといえば、いつもプロストが自分の車はセナより劣っているのではないか?とか
いろいろ難癖つけてたのが印象深いです。
>F1が好きというより、中島が好き、セナよ負けるなの想いでした。
同じです!中嶋の応援がほぼメインで、彼がリタイヤしたら、そのレースは興味無かったです(笑)
ワタシ的に、中嶋の引退とともにF1熱も下降気味になっていたところへ
ココ最近、小林カムイのミラクル走法に感動し、またF1の熱も再燃してきたところです。
もしかしたら、今後彼は日本人ドライバー初のフェラーリのハンドルを握る可能性もありそうです。