話し合って考えよう
一.討論で発表できる力をつけさせる
分析批評の授業で討論をしたとき、意見が出ず、分析が深まらないで終わってしまうことがある。
そこで討論で発表する力をつけることに特化した授業を行う
ことにした。討論の力と、分析の力とを分けて指導することにしたのだ。
光村一年「話し合って考えよう グループディスカッション」の授業で討論をしたところ、分析批評の授業の時の討論では発表できない生徒も発表することができた。 理由は、
自分の体験から意見が考えられる
ということが挙げられる。「分析の観点を身につけている必要」もなく、「作品を読む必要」もないのだ。だから意見が言いやすかったのだろう。以下に討論で全員に発表させるためのステップを記す。
二.討論で発表させるためのステップ
①趣意説明
教科書百ページを開かせ、「話し合って考えよう・グループディスカッション」という表題と、その単元の説明である最初の五行を生徒に指名して読ませた。そのあとで、「討論をすると、一人では思いつかなかったような考えが見つかります。今回はは全員が討論で発表できるという力をつけましょう。」と生徒に伝えた。
②討論のテーマの発表
みんなが学校に来るとき、制服で来るよね。でも、小学校の時は私服で行ったよね。制服で来るのと、私服で来るのと、どちらがいいですか。制服だという人私服だという人 今日は、これについて討論をします。
と話した後で、次の板書をした。
板書 学校に来るのに、制服・私服のどちらがよいか
③自分の意見を書かせる
板書を写し終えた生徒には、自分の意見を書かせていく。次の板書をして、書き方のフォーマットの見本を示した。
板書 私は~の方がよいと考える。
なぜなら
このあと十分ほど時間をとって理由を書かせていく。
④ノートを評価する
生徒たちが書いている様子を見ながら、いつ(何行書けたら)ノートを見せに来させるかを決める。今回はほとんどの生徒がスラスラかけているようであったので、
五行以上書けたら先生に見せに来なさい。
と話し、また「ノート一ページ書けたら合格です。」という評定項目も示した。
⑤ノートについてコメントをする
生徒がノートを持って来た時、短くコメントをする。たとえば、
「もし~なら、という書き方をしてごらん」
「たとえば、を入れてごらん」
「相手に対する反論を書いてごらん」
というように指示をする。そしてもう一度ノートを見せに来させて、指示したことができていたら褒めるようにしている。
そして、二度目を見せに来た生徒には
「三人に見せてサインをもらいなさい」
と指示を出して、意見交換をさせる。まずは話しやすい友達に話させていくことで自分の意見に自信を持たせるとともに、発表することに慣れさせていく。
⑥書けない子に対してフォローをする
「友達と相談するために、立ち歩いてかまいません」と最初から指示をすることがある。自分の意見に自信が持てない時、何を書いたらいいか分からない時など、立ち歩いて相談していいことにしている。
しかし、そのように話していても、ノートに意見がなかなか書けていないのに、友達に聞こうとしない生徒もいる。その時は、⑤の作業のとき、ノートを二回見せに来た生徒に
「~さんにノートを見せて、サインをもらってきなさい」
と指示を出す。こうすることで、意見を書けていない子にとって、その子のノートが例示となり、意見を書くための参考になる。
またこのようにノートに意見が書けない子を見つけるためにも、ノート作業の時間は、全員が見える場所に立つ。
このようなことをして、全員が意見とその理由を書けたところで討論に入る。
⑦討論の形をつくらせ発表させる
討論の形をつくらせ、制服派・私服派それぞれの人数を確認し板書した後で、発表に入る。
「制服派二人・私服派二人が発表したら、討論に入ります。制服派からどうぞ。」
と伝えると、発表に慣れている生徒から発表していく。その後討論に入る。
⑧発表できない子に対してフォローする
討論の中では特定の子が発表することが多い。討論がかみ合えば、特定の子が発表するのは仕方がない。しかし、今回の単元の目標は、「討論で発表できる力をつけさせること」なので、途中で指名をして発表をさせる。
時間がある時は次のように言う。
「今回は、討論で発表できる力をつけることが目的ですから、まだ発表していない人は発表して下さい。」
時間がない時は
「先生が指名します。~さんどうぞ。」
と言って発表させていく。
このように発表させることによって、討論の中での発表に慣れさせていく。
⑨評定と評価をする
発表した人を挙手させて「発表A」
とノートに書かせる。同様に
発表しようと思ったけどできなかった人・・B、
発表しようと思わなかった人・・Cと
書かせていく。
また
「みんなの意見が出なかったときに~さんは違う話題をだしたよね。」
「~君は質問をしたよね。」
と、今までにない取り組みをした生徒を評価する。
⑩授業のまとめを書かせる
最後に、授業で「考えたこと」「できるようになったこと」「次はこうしたいということ」を書かせてノートを提出させる。
一.討論で発表できる力をつけさせる
分析批評の授業で討論をしたとき、意見が出ず、分析が深まらないで終わってしまうことがある。
そこで討論で発表する力をつけることに特化した授業を行う
ことにした。討論の力と、分析の力とを分けて指導することにしたのだ。
光村一年「話し合って考えよう グループディスカッション」の授業で討論をしたところ、分析批評の授業の時の討論では発表できない生徒も発表することができた。 理由は、
自分の体験から意見が考えられる
ということが挙げられる。「分析の観点を身につけている必要」もなく、「作品を読む必要」もないのだ。だから意見が言いやすかったのだろう。以下に討論で全員に発表させるためのステップを記す。
二.討論で発表させるためのステップ
①趣意説明
教科書百ページを開かせ、「話し合って考えよう・グループディスカッション」という表題と、その単元の説明である最初の五行を生徒に指名して読ませた。そのあとで、「討論をすると、一人では思いつかなかったような考えが見つかります。今回はは全員が討論で発表できるという力をつけましょう。」と生徒に伝えた。
②討論のテーマの発表
みんなが学校に来るとき、制服で来るよね。でも、小学校の時は私服で行ったよね。制服で来るのと、私服で来るのと、どちらがいいですか。制服だという人私服だという人 今日は、これについて討論をします。
と話した後で、次の板書をした。
板書 学校に来るのに、制服・私服のどちらがよいか
③自分の意見を書かせる
板書を写し終えた生徒には、自分の意見を書かせていく。次の板書をして、書き方のフォーマットの見本を示した。
板書 私は~の方がよいと考える。
なぜなら
このあと十分ほど時間をとって理由を書かせていく。
④ノートを評価する
生徒たちが書いている様子を見ながら、いつ(何行書けたら)ノートを見せに来させるかを決める。今回はほとんどの生徒がスラスラかけているようであったので、
五行以上書けたら先生に見せに来なさい。
と話し、また「ノート一ページ書けたら合格です。」という評定項目も示した。
⑤ノートについてコメントをする
生徒がノートを持って来た時、短くコメントをする。たとえば、
「もし~なら、という書き方をしてごらん」
「たとえば、を入れてごらん」
「相手に対する反論を書いてごらん」
というように指示をする。そしてもう一度ノートを見せに来させて、指示したことができていたら褒めるようにしている。
そして、二度目を見せに来た生徒には
「三人に見せてサインをもらいなさい」
と指示を出して、意見交換をさせる。まずは話しやすい友達に話させていくことで自分の意見に自信を持たせるとともに、発表することに慣れさせていく。
⑥書けない子に対してフォローをする
「友達と相談するために、立ち歩いてかまいません」と最初から指示をすることがある。自分の意見に自信が持てない時、何を書いたらいいか分からない時など、立ち歩いて相談していいことにしている。
しかし、そのように話していても、ノートに意見がなかなか書けていないのに、友達に聞こうとしない生徒もいる。その時は、⑤の作業のとき、ノートを二回見せに来た生徒に
「~さんにノートを見せて、サインをもらってきなさい」
と指示を出す。こうすることで、意見を書けていない子にとって、その子のノートが例示となり、意見を書くための参考になる。
またこのようにノートに意見が書けない子を見つけるためにも、ノート作業の時間は、全員が見える場所に立つ。
このようなことをして、全員が意見とその理由を書けたところで討論に入る。
⑦討論の形をつくらせ発表させる
討論の形をつくらせ、制服派・私服派それぞれの人数を確認し板書した後で、発表に入る。
「制服派二人・私服派二人が発表したら、討論に入ります。制服派からどうぞ。」
と伝えると、発表に慣れている生徒から発表していく。その後討論に入る。
⑧発表できない子に対してフォローする
討論の中では特定の子が発表することが多い。討論がかみ合えば、特定の子が発表するのは仕方がない。しかし、今回の単元の目標は、「討論で発表できる力をつけさせること」なので、途中で指名をして発表をさせる。
時間がある時は次のように言う。
「今回は、討論で発表できる力をつけることが目的ですから、まだ発表していない人は発表して下さい。」
時間がない時は
「先生が指名します。~さんどうぞ。」
と言って発表させていく。
このように発表させることによって、討論の中での発表に慣れさせていく。
⑨評定と評価をする
発表した人を挙手させて「発表A」
とノートに書かせる。同様に
発表しようと思ったけどできなかった人・・B、
発表しようと思わなかった人・・Cと
書かせていく。
また
「みんなの意見が出なかったときに~さんは違う話題をだしたよね。」
「~君は質問をしたよね。」
と、今までにない取り組みをした生徒を評価する。
⑩授業のまとめを書かせる
最後に、授業で「考えたこと」「できるようになったこと」「次はこうしたいということ」を書かせてノートを提出させる。