小沢一郎元代表が、菅直人首相に「5月解散・総選挙による事実上の菅政権退陣」を言い渡した

2011年02月10日 18時29分02秒 | 政治
◆小沢一郎元代表は2月10日、菅直人首相と会談し、「5月解散・総選挙による事実上の菅政権退陣」を言い渡したという。要するに、「菅首相の命運は5月まで」と期限を切ったのである。菅直人首相が「離党」を求めたのに対して、小沢一郎元代表は、一蹴したという。
 これまで「3月解散総選挙」が取りざたされていたが、予算案・予算関連法案を成立させて菅首相の顔を立て、さらに国民新党が悲願としている郵政改革法案、社民党が熱心に取り組んでいる労働者派遣法改正案を成立させて花を持たせて、これらと引き換えに菅首相を退陣させる。日本の本当の最高権力者は、小沢一郎元代表という紛れもない事実を天下に見せ付けるのである。
◆伝家の宝刀である実質的な衆院解散権は、菅直人首相が握り、形式的には憲法7条第3項により、天皇が解散する。だが、現在の政治情勢下、小沢一郎元代表は、菅首相の実質的な衆院解散権のハンドルを握っており、菅首相の自由にはならない。
 小沢一郎元代表が、配下の小沢支持派(鉄板組約70人)にサッと采配すれば、民主党は衆院でたちまち過半数(240人:480人-欠員2人=478人の1/2に+1人)を割ってしまうからである。
 つまり、現有勢力307人-71人=236人となる。しかも、民主党、国民新党、社民党3党の有志議員150人が2月9日、「郵政等3党合意を考える会」を設置し、国会内で初会合を開いている。
 世話人には、小沢一郎元代表側近の山岡賢次副代表も名前を連ねており、見方によれば、小沢一郎元代表の別働隊の色彩が強い。小沢一郎元代表の政治力の源泉は、これらの軍団にある。どこまで行っても「政治は数、数は力、力はカネ」なのである。
◆ところが、朝日新聞が2月10日付けの社説(3面)「党首討論 定例化し論戦の主舞台に」のなかで、衆院解散制度について、またもやピント外れの勝手な主張を繰り返している。
 曰く「総選挙でいったん政権を委ねたら、衆院議員の任期4年間はおおむね見守る。マニフェストの達成状況に対する評価は、次の総選挙で審判をくだす。それが、政権交代時代の基本的な政治の進め方ではないか」と。
 しかし、この論法は、日本国憲法想定している衆院解散制度に照らすと根本的に間違っている。憲法学者である東大法学部の宮沢俊儀元教授著の「日本国憲法」(コンメンタール1)を紐解いてみよう。次のように解説している。
 「いかなる場合に解散できるかの点については、旧憲法におけると同様、現行憲法には何等の規定もない。衆院解散とは、存立している衆議院が、国の内外の問題につき国民の抱懐している意思を適正に反映具現するに適する構成になっているか否かを国民に問う制度である。議員の任期中は、選挙を通しての国民の意思が代表されているものと見るのが法制上の建前であるが、右解散の制度はかかる法制上の建前に合致しきらない変遷する政治情勢に対処する為のものである。従って、解散は変遷する事態を政治的に判断してなさるべきものであることは明らかであり、その解散権行使は、法規により一義的に拘束するには不適な事柄であると言わなくてはならぬ。以上の處からすれば、現行憲法がいかなる場合に解散を為し得るかの要件について何等の規定も設けていないのは、いかなる事態の下に解散を為すべきやの判断を全く政治的裁量に委ねたものであると解釈すべきであり、その解散が妥当であったか否かの如きは、固より裁判所の判断の対象となるものではない」
 つまり、憲法は、事態の変化に応じて臨機応変の解散を予定している。朝日新聞の社説が主張する「総選挙でいったん政権を委ねたら、衆院議員の任期4年間はおおむね見守る」という固定した考え方は、予定していない。それは「変遷する事態を政治的に判断してなさるべきもの」という趣旨からは大きく離れてしまうからである。
◆菅直人首相就任以降、政治情勢は、激しく揺れ動いてきた。民主党がマニフェストに書いていない「消費税5%アップ」、「TPPへの参加」などについて、菅直人首相は、民主党内の討議、コンセンサスも得ないで、独断専行しているため、マニフェスト違反と批判を浴びている。国際的には、「尖閣諸島周辺での中国船衝突事件」「ロシアのメドベージェフ大統領の国後島訪問」などに適切に対処してこなかった。
 これらにより菅首相の資質、能力の欠如が露呈し、政権担当能力のなさが証明された。これこそ、まさしく、衆院解散すべき「変遷する事態」に相当し、「国の内外の問題につき国民の抱懐している意思を適正に反映具現するに適する構成になっているか否かを国民に問う」状態を示しているといえる。統一地方選挙(4月10日と24日)に引き続き、総選挙に突入する。公明党は、選挙態勢を組んだまま、選挙戦を戦える。公明党と通じて、いまや一体化しているといわれている小沢一郎元代表の用意周到な政界再編と大連立戦略が見て取れる。これには、社会党の村山富市委員長を担ぎ上げて「自社さ政権」を樹立した曲者、国民新党の亀井静香代表の「陰謀」も内臓されている。

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
タレントの小向美奈子容疑者の覚せい剤取締法違反事件の本質は、実は日本国内各地に潜入しているイラン系テロリスト組織に関わる「公安事件」だ

◆〔特別情報①〕
 タレントの小向美奈子容疑者(25歳)は、覚せい剤取締法違反(譲り受け)容疑で逮捕状を取った警視庁により指名手配されており、現在、フィリピンの首都マニラ近辺に逃亡していると見られている。だが、この事件の本質は、日本国内各地に潜伏しているイスラム系テロリスト集団のなかのイラン系テロリスト組織に関わる「公安事件」である。

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第2章 小沢一郎がつくる強い権力

第5節 なぜ自民党つぶしに力をいれるのか

 深い地下水脈でつながる恐れ

 野党に転落して、求心力を急速に減退させた自民党のなかには、かつての中間派のような行動をとろうとしている面々もかなりいる。河野洋平総裁への義理を感じていない議員たちの多くが、気楽に離党できる気分でいるからだ。自民党がさらに細胞分裂する可能性さえあり、政界内で九党派以上の少数党派が、林立する現象さえおこりかねない。

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第5章 「おぼれる犬を叩け」―「指の傷が腕の戦闘力を奪う」

 4 何を捨て何をとるべきか

 「貧しいと精神が卑屈になる」

 日経平均株価がピークをつけていたころ、話題となったのがリクルート・コスモスの未公開株の譲渡をめぐる贈収賄疑獄である。リクルートの江副浩正元代表に依頼されてリストを作成したのが、現在の自民党最高実力者クラスの大物政治家である。このようにして自民党の政治家は政治資金を集めていた時期もある。

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国家基本政策委員会合同審査会(党首討論) (愛信)
2011-02-10 23:56:32
開会日 : 2011年2月9日 (水)
会議名 : 国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)
収録時間 : 52分
案件(議題順):
国家の基本政策に関する件
樽床伸二(国家基本政策委員会合同審査会会長)  16時 00分  02分
谷垣禎一(自由民主党・無所属の会)  16時 02分  36分
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40772&media_type=wb&lang=j&spkid=19650&time=00:08:44.0
山口那津男(公明党)  16時 38分  12分
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40772&media_type=wb&lang=j&spkid=10529&time=00:45:03.7
【関連情報】
民主党の虚偽政権公約(マニフェスト)の反日売国裏
マニフェストを隠蔽して有権者を騙して政権を騙し取っ
た民主党議員を国会から追い出そう。
このような民主党に日本を任せて於く訳には行けません。
売国民主党政権が一日延命すると、日本人社会の
破壊が一歩進みます。 其の分、日本再建が遅れます。
詳細は
【前航空幕僚長の国防問題の掲示板】
http://www.aixin.jp/axbbs/kzsj/kzsj10.cgi
【前航空幕僚長の国防問題タイトル一覧】はこちらをクリックして下さい。
返信する
“室質的”という言葉 (横町の隠居)
2011-02-11 07:01:09
非常に興味深く読ませていただきました。
しかしながら,残念なことにいくつか“誤字”が見られます。
記事中に二度登場する【室質的な衆議院解散権】というフレーズの【“室質”的な】は【“実質”的な】の間違いではありませんか。

その原因は,①あなた自身が打たれた文章ではない。
さらには,②あなたの“手書き”の原稿には新旧の字体が入り混じり,その③旧字体が読めない,また知らない事務所の方が適当に打った結果,【“室質”的な】となってしまった。

ということは,④元の原稿には,旧字体で【“實質”的な】とあったということでしょう。

貴殿の記事には以前から,こういった類いの“間違い”がいくつも見られます。

また,“助詞”部分の脱字等もよく見られますが,この点については,⑤元の原稿のミス,⑥打ち手のミス,のどちらであるかは,にわかに判断出来ません。

以後は,⑦もう少し優秀な方を雇われるか,⑧ご自分で打たれることをお勧めします。

その気になれば,この程度の分量の文章なら“携帯”でも作成出来,アップ可能です。

以上,取り急ぎ気づきまで。
返信する
野党はビデオの全面公開を迫れ (愛信)
2011-02-11 09:54:51
http://hanausagi.iza.ne.jp/blog/entry/2149414/
元海上保安官、映像流出悔いなし 
尖閣、国会内で講演 尖閣諸島付近の中国漁船衝
突の映像流出事件で起訴猶予となった元海上保安
官の一色正春氏が9日午後、国会内で講演した。
http://www.youtube.com/watch?v=p2c1lr6zGY4&nofeather=True
(動画)
詳細は【花うさぎの「世界は腹黒い」】救国ネットが
「一色正春講演会」をカッチとね
http://hanausagi.iza.ne.jp/blog/entry/2149414/
【動画ニュース掲示板】最新版
http://www.aixin.jp/axbbs/kzsj/kzsj6.cgi
【動画ニュース最新版タイトル一覧】はこちらをクリックして下さい。
返信する
毎日新聞・東京新聞 (岡花秀行)
2011-02-11 13:32:29
板垣英憲先生へ
毎日新聞・東京新聞が
同じ記事で違う事をしました。2月9日毎日新聞朝刊社会面は民主党山岡副代表の私設秘書が栃木県警に選挙運動買収容疑で事情聴取と報道します。以前にも
毎日新聞は山岡副代表の選挙運動買収容疑が疑惑としてあると報道しています。
東京新聞が2月9日夕刊に同じ内容的記事を報道しています。
東京新聞は2月10日朝刊社会面(26面)で9日夕刊9面山岡氏選挙運動買収容疑か、私設秘書を事情聴取は栃木県警は男性私設秘書を事情聴取をしていませんでした。お詫びして訂正します。毎日新聞にはお詫びがありません。山岡副代表は小沢氏に近い関係です。郵政勉強会を国民新党、社民党と約150名の参加ではじめています。タイミングがよいのですが。

東京新聞・お詫びを載せ
毎日新聞は載せていない、訂正もしていないのは、
不可解です。
返信する
横町の隠居 様 (板垣英憲マスコミ事務所)
2011-02-12 00:48:50
ご指摘誠にありがとうございます。
修正いたしました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

念のため申し添えておきますが、ブログの記事部分(リンク先への設定を除く)、一字一句、板垣英憲本人が書き、本人が投稿しております。
時間の関係と老眼も加味して、著者校正が不十分であること、読者の皆様方には、心よりお詫び申し上げます。

恐縮ながら、正しくお読み頂ければ幸いです。
返信する
岡花秀行 様 (板垣英憲)
2011-02-12 01:19:06
捜査二課事件の取材は、極めて難しいのです。それは智と知能犯、暴力団、選挙違反という犯罪だからです。各社の担当記者は、夜討ち朝駆け取材により、情報を取材しているので、取材の深度の違いにより、報道する記事の内容が違ってきます。これは、警察の発表記事を書いているからでないためです。東京新聞が誤報として謝罪したのは、取材の深度が違うからです。毎日新聞は、捜査二課の捜査官から確度の高い情報を得ているからこそ、強気姿勢でいるのでしょう。小沢一郎元代表を告発した市民団体の検察への告発が今回の捜査の発端であり、県警捜査二課が、疑わしい私設秘書を事情聴取するのは、常道です。それでも、公式発表以外は、否定します。発表を待っていたのでは、取材になりません。東京新聞は、取材に確信を持てなかったのか知れません。
返信する
横町の隠居殿 (セフィ)
2011-02-12 13:18:43
今後は くだらないチャチャいれないでくれませんかね。
私などは 板垣先生の何倍も タイプミス 誤字脱字誤変換だらけです。

隠居さんも 御自分のブログを持てば 他人様の苦労もわかるというもの。

何でも 経験してみなきゃ 人様の苦労実感できませんよ。
返信する
セフィ様 (板垣英憲)
2011-02-12 23:11:10
ご芳情ありがとうございます。

目を凝らして、がんばって書き続けて参ります。

今後ともよろしくお願い申し上げます。
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