ゴミ処理めぐり、東京都の石原慎太郎知事が大英断と小金井市の佐藤和雄市長が大失態

2011年11月07日 01時42分53秒 | 政治
◆「ゴミ処理」は、現代文明社会における最大の政治的問題である。東京都の石原慎太郎知事の大英断が、このことを改めて、痛感させてくれている。東日本大地震・大津波・福島第1原発大事故によって出来上がった「瓦礫の山」は、大震災発生から8か月が経過しているのに、約2400万トン(普通の年の30年分)が放置されたままで、これを処理しなければ、復旧はもとより、復興すら始まらない。
 そこで、石原慎太郎知事は、岩手・宮古市から震災瓦礫50万トンを受け入れ、実施させた。だが、東京都に苦情約3000件が寄せられたので、これに対して、 石原慎太郎知事は、「黙れ」と一喝したという。東京都以外に、瓦礫を引き受ける道府県はないとのことだが、実に残念なことである。仮に2400万トンを47都道府県で分割処理するとすれば、単純計算して1県当り51万トンで、現在、東京都が引き受けている50万トンにほぼ匹敵する。日ごろ、東北地方の山中などにゴミを廃棄させてもらってきた自治体は、この際、「恩返し」すべきだろう。
 ところで、瓦礫の山を第1次処分場に移して、そこで分別したゴミを第2次処分場に移して、さらにこれを細かく分別する。一口にゴミと言っても、家庭ゴミなどを中心とする一般廃棄物、工場や建設現場などから出る産業廃棄物、さらに、医療ゴミ(使用済みの注射針、放射線を用いるレントゲンなど)の特定管理廃棄物を分別する。情報産機器の廃棄物や産業廃棄物からは、有用なレアメタルなどを取り出すことができる。
◆ゴミ処理をめぐりミソをつけたのが、東京・小金井市の佐藤和雄市長だった。「ゴミ処理の費用はムダ」と断じる選挙公約を掲げて当選したものの、この公約により、自らのクビを締めることになり、それこそ自らクビを宣言するハメになったのだ。「ゴミは政治だ」ということの重大性を理解せず、住民有権者に媚びようとしたのが、アダとなったのである。しかも、小金井市が自前でゴミ処理していたのならともかく、焼却処理場がポンコツ化して使い物にならなくなったために、近隣4市に処理を委託していたにもかかわらず、その費用がムダと公約したのだから、近隣4市の市長が怒るのは、当たり前だ。「だったら勝手にしろ」とゴミ処理をボイコットされてしまった。小金井市の市民が、ゴミの海で溺れる惨状となった。ゴミを侮るとゴミに報復されるという見本である。ゴミ処理に、費用をケチると、とんでもないことになるのだ。
 その後の顛末について、朝日新聞asahi.comは11月4日午後3時8分、「東京・小金井市のごみ、市長辞任で近隣4市受け入れへ」という見出しをつけて、以下のように配信している。
「東京都小金井市の可燃ごみの処理がパンク寸前に陥っている問題で、引責辞任を表明した佐藤和雄市長が4日、多摩川衛生組合(稲城、狛江、国立、府中の4市で構成)の会合に出席し、従来の対応を謝罪してごみの受け入れを要請した。4市の市長らは『辞任の決断は重い』とし、千~2千トンのごみを受け入れる方針を固めた。これにより、今月中旬に迫っていたごみ収集の停止は当面は免れることになった。ただ、新たな受け入れ量は小金井市の排出量の1~2カ月分にしかならず、同市の『ごみ危機』は依然として続いている。老朽化で自前の処理施設が停止した小金井市は、可燃ごみの処理のすべてを市外に委託している。こうした中、4月に初当選した佐藤市長は選挙戦で従来のごみ処理費を『ムダ使い』と主張し、近隣自治体が態度を硬化させていた」
◆ゴミ問題は、古くて新しい問題である。住民というのは、身勝手なものだ。ゴミ処理場建設問題は、全国各地のどこでも反対運動が起こる。
 東京都では、とくに1950年代後半から1970年代にかけて江東区と杉並区の間で、ゴミの処理・処分に関する紛争が起きた。当時の美濃部亮吉知事が「ゴミ戦争宣言」を行ったことから、「ゴミ戦争」の名がクローズアップされた。、以後、各地のゴミ紛争が「ゴミ戦争」と言われるようになり、今日に至っている。
 住民による反対運動は、ゴミ処理場建設反対に止まらず、葬儀場や火葬場などの施設建設でも多発している。だが、人間だれでも、最後にはお世話になる施設であるだけに、反対ばかりしているわけにはいかない。

本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
日本の電力会社の反乱を疑い、米、英、仏、中、ロなど外国勢が10電力支配を画策する

◆〔特別情報①〕
 「日本の10電力を分割管理させよ」という要求と圧力が、政府と電力業界に襲ってきている。これは、いままで日本の原子力発電の開発を厳重管理してきた米国の圧力ではない。具体的には、米国以外の核保有国の超大国である英国、仏両国のほか、やはり核保有国の中国、ロシアだ。

つづきはこちら→「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」*有料サイト(申し込み日から月額1000円)

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8 コメント

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Unknown (コムロ)
2011-11-07 11:21:23
瓦礫の引き受けは、イコール放射性物質の日本中への汚染拡大であり、このままでは日本中のすべての場所が住めなくなってしまいかねない、敷いてはあらゆる場所の生産物、農産品が食べられなくなってしまいかねない、バカでも気がつくあまりの愚策ですよ。瓦礫の処理と放射能の拡散を食い止めるという問題は切っても切れない今真っ先に取り上げねばならない最重要問題です。その原発放射能に関する問題が論旨の中ですっぽりと抜けているのはどういう理由でしょうか?敢えて無視して触れない板垣さんの姿勢と受けとめざるを得ません。それほど皆さんこの国を滅ぼしたいのですかね?ゆっくりとそうなる事はしょうがない、と自身に言い聞かせ誤魔化すことでこの場を凌ぎきれるとでも思っているのでしょうか?悪魔の人口削減計画に手を貸すことに一個の人間として疑問を抱かないのですかね?ずっと貴重な正鵠を得た情報源として読ませてもらってきましたが、最近とてもガッカリさせられる事が多いです。
本会議(衆)審議中継を見ています (愛信)
2011-11-07 12:50:45
第179回国会審議中継
11月7日9:30~
東日本大震災復興特別委員会審議中継を見ています
http://www.webtv.sangiin.go.jp/generator/meta_generator_wmv.php?sin=1227&mode=LIBRARY&un=98adbec282e0f7ffb321a91d95220be6&ch=n&pars=0.5513173608088748

11月7日12:00~
本会議(衆)審議中継を見ています
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmp.asx?deli_id=41421&live=yes&media_type=wb
11月7日14:00~
予算委員会(衆)審議中継を見ていますURL未定

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http://www.aixin.jp/axbbs/kzsj/kzsj6.cgi
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Unknown (スリーマイル島原子力発電所視察、米国に於ける原子力政策の実情調)
2011-11-07 19:25:26
スリーマイル島原子力発電所視察、米国に於ける原子力政策の実情調
査団の報告
増子輝彦(東日本大震災復興特別委員長)
http://www.webtv.sangiin.go.jp/generator/meta_generator_wmv.php?ssp=6642&mode=LIBRARY&pars=0.9082908892486541

開会日 : 2011年11月7日(月)
会議名 : 本会議
西村康稔(自由民主党・無所属の会)  12時 11分  32分
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=41421&media_type=wb&lang=j&spkid=19637&time=00:18:15.4

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re:スリーマイル島原子力発電所視察、米国に於ける原子力政策の実情調 (愛信)
2011-11-07 20:40:02
ps:
田中真紀子氏が訪中へー日本コントロールを目指す中共に呼ばれ

http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1682.html
宮城県議会選挙が告示されたので (愛信)
2011-11-07 21:11:09
宮城県議会選挙が告示されたので
http://ttensan.exblog.jp/d2011-11-07/

 民主党は絶滅種であると自覚したようです。 「減税日本」や「維新の会」、「改革みやぎ」などと
朝鮮人政党の「通名」を使い分け日本国民を騙す詐欺行為を繰り返しています。 愛国系有権者は
情報交換を盛んにして戦争戦争を勝ち抜いて行きましょう。

【新党勝手連の掲示板】最新版
http://www.aixin.jp/axbbs/ktr/ktr.cgi
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コムロ様 (板垣英憲)
2011-11-08 01:55:55
私は38年前の記者時代から、地元さいたまにある「三菱マテリアル」の「臨界実験」について取材をしてきたこともあり、折に触れて講演や執筆活動を通して警告をしてきております。
なので、放射能の問題は、既に3.11直後から「情報局」のほうで再三にわたり書いて参りました。

率直に申し上げて、3.11以前から、日本は放射能にまみれていると言っても過言ではないでしょう。アメリカや中国の軍事衛星は日本全土の放射線量をとっくの昔に把握しており、日本中、どこに行っても放射能から逃がれようがないのが現実です。しかし、こうしたことは、何度も言うようですが、避けているつもりは全くなく、「情報局」に書いてきていることです。

さて、本題の瓦礫の件ですが、貴殿は、あの東日本の30年分といわれる2400万トンもの大量の瓦礫、どう処理することがベストだとお考えでしょうか。
貴殿が考える具体策を提示していただきたい。

誰しも自分の居住地域に瓦礫が運ばれてくることは諸手を挙げて賛成できることではありません。だから、あの大量の瓦礫は行き場がどこにもない。受け入れ先がないのが現実です。
「瓦礫の引き受けは、イコール放射性物質の日本中への汚染拡大」との懸念を記されておりますが、受け入れた宮古市の瓦礫からは放射線量はほとんど検出されていません。それよりも、瓦礫には相当な量のアスベストが含まれており、そのまま放置していることで、アスベストが風にのって関東一円に拡散されてきている。むしろ、そちらのほうが問題でしょう。
どこも引き受け手がないなら、痛み分けするのが得策だろうと、石原都知事の大英断を支持しました。
しかし、それに断固反対というのであれば、それに代わる具体的な解決策をご提示いただきたいものです。
丁寧な御返事を頂きまして有難うございます。 (コムロ)
2011-11-08 14:48:38
お尋ねの件、お答えさせて頂きます。この先将来も日本国の中で生きて行く術を見出だし、子供たちの健康と未来を守らんとするならば、瓦礫の処理方法は、汚染の度合いがすすんだ場所ひと所周辺に集約するしかないと思います。おっしゃる通り、もはや放射性物質は日本国中に飛び散ってしまいました。否、世界中に放射能汚染を広げてしまいました。しかし比較の上で恐ろしいほどにまで汚染されてしまったところは、やはり福島原発周辺なのです。だから瓦礫はやはり福島原発周辺一帯に集めて処理して保管するしか方法はありません。当たり前の事ですが安全な食物を自国のその地で生産できなければ、そこに住むことは出来なくなります。福島のある場所はもう人は住めません。でも今のところはまだ国内の他の土地に安全な食物を作れる場所があります。だからこそ汚染地域をこれ以上広げてはならないのです。これ以上広げない努力をしなければなりません。311以来政府と東電は真実を公表するどころか、隠ぺい、誤魔化しの限りを尽くしていますが、福島県の汚染の現状は多くの人々がすでにレントゲン室内で生活しているのと同じ状況です。外国メディアの声の中には、なぜまだ人が住んでいるのか?といったものもあります。すでに福島県の多くの場所が法律の上では飲み食いしてはいけない、みだりに児童、生徒が立ち入ってはいけない放射線管理区域と同じ場所になってしまったのです。残酷ですが少なくとも原発周辺の土地はこの先何百年も戻れない土地になってしまいました。それらの土地は諦めるしかないのです。そしてそれらの土地を放射能汚染された物質の処理場にするしかないのです。勿論その前提として福島の人達、特に子供たちとこれから妊娠するべく女性は今すぐにでも国が全面的に負担した上で避難させなければなりません。本来ならとっくの昔にやっていなければならないことであり、また今や福島以外の関東、東北のホットスポットと言われる場所も子供たちは避難すべき状況にあると私は考えています。簡単に避難と言うにはあまりに様々な困難な問題があるのを承知でこの場をお借りして言わせて下さい。どうかお子さんがいらっしゃるお家は一刻もはやく、自費ででも少しでも安全な場所に移住してほしいです。政府の言うこと、やることをこれっぽっちも当てにしてはいけません。大切な子供たちすべてにとって、命あってこその、健康な身体があってこその「生きる」「生きられる」その身です。私にも3人の小・中学生の子供がおります。肥田舜太郎先生や小出裕明先生、クリス・バズビー博士等専門家の先生達も、子供は大人のざっと4~6倍程放射能に敏感であり、特に外部被曝などよりも遥かに内部被曝に警戒しなければならない、とおっしゃっています。放射能が人体に及ぼす悪影響が現時点では学術的に立証されていないからと言って、どうして子供たちの未来と健康を博打の駒にしてギャンブルをする様なことが出来るでしょうか?法律で決まっている1ミリシーベルトを政府自ら20倍に勝手に変え、行政上の都合だけで子供に年間400回までならレントゲンを受けさせてもかまわないと言い出す国を正常な人間なら、誰が信じるでしょうか?それ以外にもこの国のやることの異常さを数え上げたら切りがありません。外部被曝の600倍の影響があると言われる内部被曝を軽視する被曝健康チェックに対する姿勢、ドイツの牛肉の基準値~大人8ベクレル小人4ベクレルに対し、日本の米の基準値500ベクレル/U+338Fという非常識な数値。メルトダウン、メルトスルーして核燃料が既に原子炉内に無いにもかかわらず、年内冷温停止といい続ける呆れるほどのバカさ加減。除染、除染とはいってもあの広大な山林大地を何千兆円かけたところでどれだけ出来るでしょうか。東大の児玉教授の概算では家一件当たり500万円程であり福島全体では800兆円かかる計算だそうですが、風が吹いたら、雨が降ったら元の木阿弥ではないでしょうか?なにより半減期の短いヨウ素やキセノンが未だに検出されているということは、いまだ放射性物質の放出が続いている証しでしょう。鹿児島のある方が、桜島が噴火している時に、車を洗車するバカなまねはしないと言っていましたが、正に言い当てて妙と言えますし、説明しているだけでむなしくなって来ます。話の趣旨が違う方向に行ってしまい申し訳ありません。板垣さんが放射能汚染に関して深刻に熟知考察されたうえで情報発信されている事は理解いたしました。また文部科学省がまとめたセシウムが降り注いだ量の多さでは、東京都は福島、宮城を除いて、山形、茨城に次いで断トツの3番目の多さです。石原都知事はこれを知って半分あきらめの気持ちを持ちつつ受け入れ表明をしたのだなと今は考えています。現実に実現に大変な困難が伴おうとも、野田じゃやる気もないしできっこないよ、と言われようとも、正真正銘やらねば日本が滅びて亡くなるときなのですよ、と前置きを付けてあらためて私の考えを申し上げます。一刻もはやく福島県民を国が移住避難させたうえで、福島原発周辺一帯の土地を国が買い取り瓦礫汚染物質の廃棄処理場にすること、です。長々と礼儀をわきまえぬ駄文を書き綴り申し訳ございません。どうかお許しください。

追伸 板垣さんに一度読んでいただければ承認されなくて結構です。
コムロ様 (板垣英憲)
2011-11-08 17:32:03
早速のご提案、詳細にわたり記述くださり、誠にありがとうございました。

お子様の安全を何よりご心配される親御様の思いが、切々と伝わります。

ひとつの案として、掲載させていただきました。

私も参考にさせていただきます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

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