石野真琴のなんでもあり?

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輸出規制の炭素繊維 中国に不正持ち出しか

2012-10-31 22:39:54 | 趣味
 軍事転用される恐れがある炭素繊維が、大阪府内の商社から中国に不正に持ち出された疑いがあることが捜査関係者などへの取材で分かった。炭素繊維は外為法で輸出が規制されており、外為法違反や詐欺の疑いも浮上。捜査関係者からは「戦闘機に使われれば、燃費など中国の軍事レベル向上につながりかねない」との声も上がっている。
 関係者などによると、戦闘機の機体に転用したい中国軍事関係者が最新鋭旅客機「ボーイング787」の機体にも使われる東レの最先端の炭素繊維を入手するよう、大阪府内の商社に依頼。平成21年8月に、この商社が約1キロの炭素繊維を経済産業省の許可を得ないまま、中国に持ち出した疑いがあるという。
 この商社は東レと取引実績がなかったため、静岡県内のベンチャー企業に東レの炭素繊維約2トンを2千万円で入手するよう依頼。ベンチャー企業は「工場で生産する水素発生装置のボディーに使う」などと東レ子会社に虚偽説明を行い、サンプル約1キロを確保した。商社はその後、中国側に炭素繊維を手渡したとみられている。静岡県警は捜査を行い、同様の事実を把握している。
 東レは社内調査などの結果、「詐欺行為の被害に遭ったことは把握しているが、商社が中国側に対し、低品位の炭素繊維を最先端のものと偽ったのではないか」(首脳)としている。大阪の商社は「特にコメントすることはありません」としている。
【用語解説】炭素繊維
 アクリル樹脂や石油、石炭から採れるピッチと呼ばれる有機物を繊維化し、特殊な熱処理を施したもの。樹脂で固めれば、衝撃で割れにくい強固な板となり、鉄の10倍以上の強度を持つ。重量も鉄の4分の1程度で、一般的に「鉄よりも強くアルミよりも軽い」といわれる。最新鋭旅客機「ボーイング787」や米戦闘機にも採用されている。

 炭素繊維と言うので、今流行の中空炭素繊維、カーボンナノチューブかと思ったのですが、そうではない炭素繊維、カーボンファイバーの方だったようです。
 中空炭素繊維、カーボンナノチューブは最先端の物質で、その性質はまだまだ研究中のようで、あまり情報も出てきません。半導体、燃料電池、光学機器、特殊な濾過材、医療等々に使える可能性があって、非常に注目されています。
 それに比べて炭素繊維、カーボンファイバーは、一時期非常に注目された材料で、記事にもある通り、軽くて強い材料です。鉄と比較すると比重で1/4、比強度で10倍あるとされ、耐摩耗性、耐熱性、熱伸縮性、耐酸性、電気伝導性に優れるとされます。
 今のところかなり高価なので、その使用範囲は限られており、F1等のレース専用車、超高級車、航空機等に使用されているようです。低品位の物は、テニスラケット、釣り竿等でも幅広く使用されています。
 古い話ですが、軽くて強い材料として、アルミを元にした化合物材料であるジュラルミンがあります。このジュラルミンも当初は航空機に使用され、やがて大量生産が可能となって安価になると、高級車などでも使用されるようになり、やがて普通車にも普及した歴史があります。
 カーボンファイバーもいずれは、普通車などにも使用されるようになると思われます。
 普通車でも使用され始めてますが、カーボンファイバーは衝撃に弱いと言うか、一度衝撃を受けた後の破損判断が難しいので、そのまま全体を交換する事になるので、結局高く付く事もあり、注意が必要なようです。

 この記事によれば、東レが渡したカーボンファイバーは、それほど高品位のものではないようで、大きな問題にはならないかも知れません。

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