To be continued.

                   
アイリスの気ままに紡ぐダイアリー

邦画 「めし」(BS11):女の生き方って?

2005-09-05 23:58:22 | 映画(テレビ放映)
成瀬巳喜男監督の生誕100年を記念して、NHK衛星第2で特集上映されています。

林芙美子原作で、未完の絶筆とのこと。

監督の名も原作も知りませんが、新聞の解説で評価が高かったので見てみました。

上原謙と原節子が夫婦を演じている。
結婚して数年が経ち、東京から大阪に移って、つつましい二人だけの暮らし。

他人には幸せそうに見える夫婦生活だが、同じ事の繰り返しの毎日に妻は不満や疑問を抱いている。
夫は妻の様子には関心が無く、何も気付かないでいる。

今も共通しているテーマです。

そこへ家出をした夫の姪が転がり込んでくる。
それも好き放題な言動で周囲を振り回し、夫婦間には更に亀裂が入っていく。

狭い家に他人が入り込むだけでも気を遣うのに、お米の心配をする経済状態にもかかわらず夫は給料の前借りをしてまで姪に小遣いを渡そうとする。

妻は自分の洋服も買わずに我慢してやり繰りしているのに、男の人は鈍感と言うのか・・・

女は結婚前の娘のうちだけが花!みたいなセリフがあったけれど、現代にも通じてますね。
若い子だけがチヤホヤされ、甘やかされている。
嫉妬と羨望が入っちゃうよぉー 
まあそれも順番だし、そういう時期は長くは続かないでしょうが。

妻は東京の実家へ帰ります。
そこで仕事を探そうとしますが、街には職を求める人が溢れていて就職は難しい。
いとこに就職依頼をしますが、その男性の求める物は男女間の繋がりだったりして。
結局彼女も妹夫婦の家に居候しているだけで何も出来ず、早く大阪に帰りなさいと皆に言われてしまう。

周囲の人が温かく見守っていてくれて恵まれています。
でもいつまでも頼り過ぎて、考えが甘い気がする。
これでは姪と五十歩百歩。

そんな時にタイミング良く、夫が東京出張で妻を訪ねて来る。
明日大阪に帰るから一緒に帰ろうと。

妻は夫の幸せに自分の幸せを見い出す生き方を選ぶ。

夫は妻との生活を大事に思っているし、時代的にも女一人で生きて行くのは凄く大変でしょうから、やはりこの決断になるのでしょうね。

原作は未完なので、結末は「別れる」というモノもあったようです。

面白味も無いけれど、ぬるま湯的な生活に戻る。
本当にそれで良かったのかな
劇的で刺激的な事件は起きませんが、ちょっとした言葉や態度で気持ちが伝わってきて心に響きます。

愛情を注ぐ存在としての夫や子供が居ないので、猫を可愛がるのも良く分かる。
大阪で東京の言葉を話すとアレッという目で見られたりするので、知らない土地で疎外感を味わって寂しい思いをしたこともあった。

そのあたりは自分と同じ所もあって、感情移入しちゃいました。

それにしても原節子は美しいです。
顔立ち、体型、目付きや仕草も色っぽい。
大阪ミナミの長屋のおかみさん役は似合わない。

昔の日本映画も、しみじみとしてイイかも・・・
今週あと何本か放映するから観てみよう。

写真は今日の夕食。
一人だったので、出来合いのもので済ませちゃいました。
オリジン弁当で381円也、こんなもんです。


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1 コメント

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Unknown (noho_hon)
2005-09-09 08:27:20
こんにちわ、検索でこちらでたどり着きました。

読んでいて、すごく共感するものがあったので、ぜひ、トラックバックさせてください。

これからも、よろしくお願いします

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