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 ~『熱血系瞬発型blog』~前へススんで行くんだ

駒大苫小牧の暴力問題を考える

2005-08-23 | 時事ネタに喰らいつく
駒大苫小牧の野球部長が部員殴る、高野連に報告せず(読売新聞)
暴力行為の内容に相違 部員の親と学校側(yahoo)
駒大苫小牧の処分、高野連が9月決定の見通し(読売新聞)


周知のとおり、
駒大苫小牧高校での暴力行為が表沙汰になった。
優勝直後の最悪のタイミング・・・。
真面目にやってきた選手にとって
これほど苦しいものはないだろう。

今回、被害者となった選手はベンチ外の選手。
レギュラーメンバーではなかった。
ここに焦点を当てて考えてみたい。

強豪校へ入学する者たち。
おそらく中学時代には良い結果を残し、
エースで四番など”お山の大将”なる人間であったことだろう。
少なからず、自分へのプライドを持ち合わせている。
親も子供へ期待し、自分もチームにおいてトップ選手となり甲子園出場を夢見て入ってきたと思う。
親元を離れ、越境入学をしてくる者もいる。
スポーツ推薦や特待生という大きな期待と金銭的な費用をかけ、『甲子園』を夢見て入学をする。

強豪校に入学をしてきた者たち。
強い”個”の集まりである”集団”内には
様々な個性が存在し、ゆえに競争も激しい。
その競争に勝った者(例:レギュラー)は、『甲子園へ夢』をつかむため練習に励む。
だが競争に負けた者(例:サブor登録されなかった者)は、夢を目標を失う。

ここで大事なのは、競争に負けた者が
その時点で(メンバー登録されないと告げられた、悟ったなど)
腐ってしまわずに、最後までチームを盛り上げられるような対応を
遂げられるかどうかが大きなポイントなのだ。

今回の事件を知った際に、真っ先に浮かんだ事は
レギュラー争いに敗れた選手が、部活動にやる気を失い
惰性的な気持ちをもって、練習に望んでいたのではないだろうか?ということだ。
『腐った林檎は、まわりの林檎を腐らす』
指導者のひとりである野球部部長もこのような気持ちを少なからず持っていたと思う。
いや、そう願いたい。
おそらく、口頭での注意は行っているはずだ。
しかしその限度を超えた態度を被害選手は表したのではないだろうか?
結果、暴力行為(指導行為と僕は考える)を、手を出してしまったのだろう・・・。
高校生であるがゆえに、精神的に未熟な部分はあることは否めない。

言葉でわからなければ、体でわからす・・・というのは古い考え方であるが
ある程度のルールというか常識的な指導は、僕はあってしかるべきであると考えている。
特にそれは、チームスポーツであればなおさらだ。
自分ひとりが、自分の都合でプレーを行えば他のメンバーに迷惑がかかる。
チームスポーツは独りでは行えない。
皆との協力・協調をしつつ、互いに切磋琢磨し、レベルアップしていくものだ。
本気で甲子園という大舞台に出場し、大いなる結果を出すべく努力していく
意識の高い集団において、意識の低い者はいらない。
勝つためのスポーツと楽しむためのスポーツは根本的に違うのだ。


激しい競争に負け、ベンチ外へ行かざるをえなかった選手には同情をする。
しかし、負けたからと言って終わりではなく、
競争に勝った選手であるレギュラーメンバーに対して
『今、自分が彼らに出来る事、貢献できる事は無いのだろうか?』という
気持ちを持って最後までチームとしてまとまりの意識を持ってくれさえすれば
今回のような最悪の出来事にはならなかった・・・避けられたのではないだろうか。
そういった精神面での指導・サポートを監督やコーチが行えばよかったのだろう。


もちろん、現時点では暴力行為の真相は
当事者でなければ分からない。
野球部部長による一方的な過失、100%悪いのであれば
その責任は重い。
(教師が悪いという事例も多々ある)
しかし、被害選手にも少なからず非がある場合
今回の問題を大きくさせた被害選手の親の責任もあるはずだ。
子供を愛すべき事、守る事は大事である。
しかし、時にそれは加減を超えてしまうこともある。
暴力と指導との線引き・ラインが低くなってきている事を
今回の問題から強く感じている。

また教育という問題に対し
親と教師の関係が歪みを起こしている側面を垣間見れる問題でもある。


今回の問題に対して、僕は被害選手の親に問いたい。
本気で子供を信じて応援していたのですか?。
大事な子供が殴られたから、暴力なのですか?
なぜそのような行為が行われてしまったのか、理由をまず子供としっかりと話し合いましたか?
甲子園を目指すチームは、甘い環境ですか、それとも厳しい環境だと思いますか?
まず、客観的に今回の問題を考えましたか?
問題を大きくする事で、在学中の子供の気持ちや立場を考えましたか?
駒大苫小牧野球部選手たちのこれからの事を考えましたか?
あなたのように子供へ夢を託している親は、選手の数だけいます。
そして夢を持って練習に励む選手がいます。
あなたのしている行為は、その夢から引きずり落とそうとしている事にはなりませんか?
子供を守る事と過保護は違いませんか?



≪8/25追記≫
マスコミの視点から、今回の件を見つめている
放送局の裏の裏。さん
新聞やテレビでは出てこない事をそっと教えてくれる。

≪8/26追記≫
駒苫が暴力事件の被害者と和解、高野連へ報告書提出へ(読売新聞 2005年8月26日22時26分 )
これによって、ひと段落はすると思われる。
高野連がどのような判断を下すかを今後見守りたい。

時代遅れの固定観念が根底にある「暴力事件」 - サンケイスポーツ (2005年8月26日)
指導者や保護者も変わらなければ… - サンケイスポーツ (2005年8月24日)
野球部不祥事 指導のあり方考えたい - 信濃毎日新聞 (2005年8月26日)
駒大苫小牧 不祥事 高野連は適切な対応を - 徳島新聞 (2005年8月25日)
駒大苫小牧不祥事/「報告せず」が傷を深めた - 東奥日報 (2005年8月25日)
高校野球不祥事/指導者の暴力は論外だ - 神戸新聞 (2005年8月25日)


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40 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
慎みというかプライドというか (たろう)
2005-08-23 22:17:55
intelle162さん、TBありがとうございます。

『今、自分が彼らに出来る事、貢献できる事は無いのだろうか?』強豪校ならベンチに入れない選手の方が多い。競争に敗れたものは、intelle162さんが書かれたこの気持ちになるべきです。これが人間としての「慎み」というか「誇り」というか、そういうものだと思います。ただ、年々、こういう気持ちが薄らいでいく生徒の数が増えています。そこがこれからの指導で大変なところと感じます。
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コメントありがとうございます (intelle162)
2005-08-23 22:50:37
>たろう さん

このような考え方は、僕が高校時代の部活動を行っている時に学んだ事です。

競争に敗れることは、本当に辛い事です。

舞台に立てず、スタンドから応援する立場となったらば、心苦しい心境も絶対にあります。ただその苦しい気持ちを、自分の中できちんと整理できるかが、成長の過程において大事な事だと思います。

『痛み』がわかる人間は、心が豊かな人間へ成長することでしょう。
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一言言わせて (ゴブリン)
2005-08-23 23:58:13
私も同感です。さらに付け加えるとすればこれだけ大きな問題(優勝旗変換・・・?)にまで発展してしまったのだから事件の当事者同士の問題だけでは済まないですよね!!

当事者の方良く聞いてくださいね!

この問題は、当事者だけでなく、苫小牧高校の野球部員やその学校全体さらに取り巻く環境の人々、北海道民へ与える影響は計り知れないということです。

ちなみに私は東海地区のものですが連覇の瞬間は本当に感激し涙しました。全国の高校野球ファンへまたは野球ファンへ大きな夢を与えてくれた苫小牧ナインを心から祝福しようという気持ちになれなかったのですか?

ひょっとしたらとてもつらい事件だったのかもしれませんが、なぜ穏便にすますことができなかったのですか?自分さえ良ければそれでいいのですか?

様々な気持ちがあるでしょう。様々な意見があるでしょう。今からでも遅くはありません、当事者の名前を公にしてみてください、できないのであれば訴えを退けてください。あまりに犠牲が大きいとはこれっぽちも思わないのですか?良識ある方であることを願います。



なんだか熱くなってしまいましたが、甲子園開幕前の明徳義塾高校の出場停止問題に始まり優勝高校の優勝旗変換問題・・・今年の甲子園は見せしめの劇場として使われているような気がしたので、悔しさのあまり一言言わずにはいられませんでした。



コメント長くなってしまいまして申し訳ございません。
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あまりにも可哀想すぎる。 (朝倉南)
2005-08-24 01:02:59
私も同感です。今回の駒大苫小牧のⅤ2は、歴史にも残る、すごいことです。苦しくて辛い練習に耐えて、結果を残した選手たちが、あまりにも可哀想すぎます。私も、学生時代体育会系に入っていましたが、強いチームならなおさら、チームの雰囲気を乱すものには助言し、言って駄目ならある程度の対応はあっていいと思います。というよりあって当然です。今回の事件の真相はまだ明らかではないのですが、甲子園を目指して野球をやっているんですから、厳しいのは当たり前なのではないでしょうか?!それを、この当事者(被害者)は、親に言って、それを親がまに受けて・・・こんな大事に!!高校3年生なら、体罰(暴力)なのか、指導の一環なのか判断つくと思うのですが、今の若い子は、甘やかされているというか、子供の責任ばかりではないと思うのですが。この親も親です。注意されて聞かなければ、体で教えるしかないじゃないですか?それがイヤなら、言われたら素直に聞く子供に育てろって言いたいですね。

また、高野連関係者の方にお願いします。これは体罰(暴力)と判断するのは間違っていると思います。もしこの問題を体罰(暴力)と判断したら、これからどういう指導をしていけばいいのですか?これからの甲子園のレベルが下がることに成りかねないと思います。
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Unknown (emotion)
2005-08-24 02:37:05
TBどうもです。

今回の件は、本当に残念でしょうがないです。

苫小牧ナインの努力の結果が優勝を勝ち取ったのですから・・・・。

北海道という土地柄、どこのチームよりも練習量が違っていると思います。



あれだけ頑張って手にした優勝旗の返還は苫小牧ナインにとっても考えてたくない事ことでしょうね。



やはり、どんな場合でも暴力になってはいけないと思います。指導の一環であれば多少の事は大目に見れたのでしょうね。

指導者である部長に勿論責任はありますが、注意された生徒にも非はあるのではないかとも思います。



ここで一番大切な事は勝つ事だけを考えていた指導だったのではないか?

ベンチ入り出来なかった子供達への心のケアー等も大切だったのではないかと考えてしまいます。



チーム全員で戦うという意識や指導が出来ていたら、避けれた問題だったのではないかと思うと、指導不足の一言なのかも・・・・。



とにかく高野連の判断に委ねるしかないのでしょうね。



素晴らしい試合だっただけに、残念でなりません。

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Unknown (おじゃまる)
2005-08-24 05:04:05
TBありがとうごいます。

私も、同感です。

指導と暴力の区別が付かないというのは困ったご時世になったと思います。

体罰を受けたといって訴える親子には個人の権利がありますから、彼らを責めるのは民主主義に反するでしょう。

ですが、57年ぶりの快挙という偉業に泥を塗るマスコミの報道姿勢はいただけません。

体育系だもの、体罰ぐらい当たり前と笑い飛ばしくれるようなコメントが欲しいものです。

残念です。
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Unknown (Cap)
2005-08-24 06:50:06
マスコミはたたくのが仕事ですからね・・・優勝旗返還がマスコミとしてはオイシイ展開でしょうねw

しかし運動部なんて上下関係厳しいですからね、男子なんかは特に。高野連、マスゴミの連中は甲子園に出ているすべての高校を調べてから判断してほしい。

おそらく最低でも1割はそういうことはあると思います。過保護すぎてかえって肩身が狭い
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子供が育つ環境 (ヒーリングステーション)
2005-08-24 09:13:45
TBありがとうございます。

子供がすくすくと健全に育つ住まいや学校、地域社会について、みんなで考えていく一つのきっかけになる事件ですね。騒ぎすぎの大人の理屈やマスコミにも大きな問題があります。

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難しい世の中になりました。 (fujimino)
2005-08-24 10:50:33
TBありがとうございます。

難しい問題です。

実際、報道されているような指導の一環として行われた制裁だったのか、被害者の親が言うようないじめに近い内容だったのか、今の所解りません。

得てしてこの様な事件は、双方平行線をたどり真相は解明できないの事がおおいんです。

言い換えれば、たとえ愛の鞭でも受けた方がそう思わなければ、そうはならないからです。



この間、テレビでバレーの竹下佳江さんが体育館の端から端まで殴られ続けたなんて言っていましたが、そんな経験を得て世界的な選手になったのも事実です。



明徳義塾の件と言い、今回の事と言い、指導する側がやりにくくなって行くことは間違いない事実です。



今回の事件を見て、指導者達の困惑が目に浮かぶようでした。
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熱い熱いコメントありがとうございます! (intelle162)
2005-08-24 13:56:54
>ゴブリンさん

心から祝福しようという気持ちをもちあわせていれば、今回のようなことにはならなかったと思います。

今回の件が公になったことで、駒大苫小牧の優勝に感動した気持ちは、少なからず吹き飛んでしまったことと想像します。

「終わりよければ、全てよし」とまで行かなくても、お互いがよい落とし所を見つけて欲しいと願います。

ゴブリンさんの熱いコメント、感謝いたします♪





>朝倉南さま

甲子園優勝校なのですから、厳しい環境である事は容易に想像できます。

そのような環境に子供を預けるわけですから、親としての覚悟もしなければいけないと思います。体罰と指導は似て異なるものです。ただし、受け取り方によってはどちらにもなってしまうので難しい事だと思います。生徒が悪い事をして注意した。しかし親は先生にクレームを言う。今のご時世、おかしな先生がいる事は否めませんが、真面目に頑張っている先生にも同様のことが降りかかってしまうことがあれば、ますます”サラリーマン先生”が増えていくことでしょう。

僕はゆるい環境にいるよりも、厳しい環境に身をおいたほうが、己を成長させる事が出来ると考えます。例えレギュラーになれなかったとしても、そこでの競争は成長への大きな糧となるはずです。

レギュラーとして試合に出ることが主であれば、他の学校へ進学すれば良い事ですし。また、部活動なのですから”辞める”という選択肢もあるはずです。

この親子を駒大苫小牧の生徒たち・同級生はどのような目でみているか?非常に気になります。

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