元・井上教室

人生五十年、
だいぶ過ぎちゃった

桃の節句

2017-03-06 10:25:42 | 日記
以下はどなたかの文章の記憶です。
(司馬遼太郎あたりかな)


古来、奇数は良くない数字とされ
特に1/1,3/3,5/5・・と重なる日は要注意。

正月、桃の節句、端午の節句、七夕、重陽
と節句で祭りをしたのだそうです。


私が小学生のころ2年間弱ほど祖父母と
暮らしたことは以前にも書きました。

可愛い?孫の為に五月人形などを飾ってくれたのを
覚えています。

もちろん、初めは父や叔父の為のものだった。
祖父幸兵衛の羽振りの良さをしのばせ
天井近くまである立派なものでした。

ところが飾りがどこか桃の節句風でもある。

中学生になったころ、家中では禁句だが
父の上に女の子がい、早死している、と耳打ち
されました。

まったく女の子がいた跡は感じなかった
つまりそれほど辛い記憶であったのでしょう。
大変に驚いたことだけ記憶に残っています。

大人になって戸籍で確認したところ
明治44年に女の子が生まれ、
大正13年に亡くなっています。

享年13

我が祖父は39歳でした。祖母33歳。

きっと溺愛していたのでしょう。
哀しみを思い出さないように全てを消したのです。

ずっと後になって祖父の認知症が進み、
亡くなる一年前に姉が結婚しています。

人が大勢集まった中で突然、バンザイと叫び
なかなか止めませんでした。

めでたい事が、と思ったのでしょう。
仕合せだった筈です。

もしかして死んだ女の子を重ねていたのかも
しれません。

余り良いことの無かった晩年です。
認知症も悪い事ではなかったかもしれません。