聖書の言葉：正義はわたしたちを遠く離れ、恵みの業はわたしたちに届かない。わたしたちは光を望んだが、見よ、闇に閉ざされ、輝きを望んだが、暗黒の中を歩いている。（イザヤ書 59.9）
祈り：神さま。私たちが闇に閉ざされ、輝きを失っていることを認識させてください。そのような私たちが正義を追い求めることができるように、光を与えてください。アーメン
コメント：私たちは、光輝く者として正義を行うのではなく、闇に閉ざされ、暗黒の中を歩む者として、正義を追い求めなければなりません。
聖書の言葉：
わたしは魂を注ぎ出し、
思い起こす。
喜び歌い感謝をささげる声の中を、
祭りに集う人の群れと共に進み、
神の家に入り、
ひれ伏したことを。
（詩編 42.5）
祈り：
神さま。
私たちはあなたを思い起こします。
私たちはあなたが
私たちを赦してくださったこと、
そして私たちがあなたに
感謝したことを忘れません。
あなたを見失うことなく、
今、ここで、あなたとともに生きられるよう、
どうかみ顔を向けてください。アーメン
コメント：
神は私たちを
(1)「過去」から解放し、
(2)「未来」に向かって歩めるように、
(3)「今、ここで」私たちを
守り、支え、力づけてくださる方です。
聖書の言葉：わたしは背く彼らをいやし、喜んで彼らを愛する。まことに、わたしの怒りは、彼らを離れ去った。（ホセア書 14.5）
祈り：神さま。私たちは罪を犯し、悪の中に閉じこもっています。そのような私たちを、赦し、癒やし、愛してください。私たちを、過去をふり返り、未来を望み、今を生きるものとしてください。アーメン
コメント：私たちは、＜過去＞を変えることはできません。神の望まれることは、私たちが＜未来＞に向かって生きることです。しかし私たちは＜未来＞を変えることもできません。変えることのできるのは＜現在＞だけです。神から愛されて、私たちは＜今＞を生きることができます。
聖書の言葉：立ち帰れ。あなたの神、主のもとへ。あなたは咎につまずき、悪の中にいる。（ホセア書 14.2）
祈り：神さま。悪の中に入り込んでいる＜私＞を、たえず＜私＞に呼びかけてくださるあなたのもとに、立ち帰らせてください。アーメン
コメント：私たちの罪がいくら重たくても、そして私たちが悪の中に沈んでいても、神は私たちを立ち上がらせてくれます。私たちは、そこから出発すればよいのです。
聖書の言葉：その日が来れば、エッサイの根は、すべての民の旗印として立てられ、国々はそれを求めて集う。そのとどまるところは栄光に輝く。（イザヤ書 11.10）
祈り：神さま。エッサイが滅びても、その根から偉大なもの、栄光に輝くものを生まれさせてください。この困難な世界において、私たちが滅びても、あなたが聖なる山をうち立ててください。アーメン
コメント：私たちが滅びても、神が滅びることはありません。神の働きは、いまだ終わっていません。エッサイが望んだことは、いつの日にかかならず実現します。
聖書の言葉：乳飲み子は毒蛇の穴に戯れ,幼子は蝮の巣に手を入れる。わたしの聖なる山においては、何ものも害を加えず、滅ぼすこともない。（イザヤ書 11.8-9a）
祈り：神さま。乳飲み子や幼な子が、毒蛇や蝮と共存できる聖なる山を実現させてください。アーメン
コメント：聖なる山においては、他者や、他の生きものに対して、誰も害を加えたり、滅ぼすことはできません。他者を「滅ぼさない」というのが、聖なる山に入るための唯一の条件です。
聖書の言葉：エッサイの株からひとつの芽が萌えいで、その根からひとつの若枝が育ち、その上に主の霊がとどまる。（イザヤ書 11.1-2）
祈り：神さま。倒れた切り株から、あなたの霊によって、芽が萌えいで、若枝が育ちますように。その若枝の働きによって、地上に、愛と平和に満ちたあなたの共同体を実現させてください。アーメン
コメント：古いものが滅びても、イエスの教えに生き、イエスと行動をともにする新しい人たちによって、イエス共同体が成立し、やがて神の国が完成するでしょう。
聖書の言葉：万軍の神、主よ、わたしたちを連れ帰り、御顔の光を輝かせ、わたしたちをお救いください。（詩編 80.20）
祈り：神さま。疲れ、やつれている私たちに、あなたの＜顔＞を向け、あなたの＜光＞で輝かせ、私たちを助け、導いてください。アーメン
コメント：神が愛しつつ＜顔＞を向けてくださること、私たちが愛をもって神に＜顔＞を向けることによって、私たちは立ちあがることができます。神の愛が全世界に照り輝くとき、私たちはさまざまな人と愛をもって行動することができます。
聖書の言葉：
地におろしたその根が老い、
幹が朽ちて、塵に返ろうとも、
水気にあえば、
また芽を吹き、苗木のように枝を張る。
（ヨブ記 14.8-9）
祈り：
神さま。
地上の生きものは、
やがて｢いのち｣を吹き返すでしょう。
私たち人間が、
愛に生きる者として｢いのち｣を吹き返すことができるように、
主イエスの復活のできごとにあずからせてください。アーメン
コメント：
私たちは、死んだらどうなるのでしょうか。
私たちは生命体としてではなく、
愛に生きる者として、
復活へ至る道を探し求めるべきです。
そのためには、今、ここで、
愛をもって生きなければなりません。
聖書の言葉：もし私に愛がなければ‥‥。（コリントの信徒への手紙(1) 13.1）
祈り：神さま。さまざまな国家の指導者は、平和をもたらすと言いつつ、戦争を始めます。それがいかに矛盾に満ちたことかを知り、愛をもって共存する道をさぐることができますように。アーメン
コメント：平和のためにいくら努力ようとも、もし愛がないなら、その努力からは戦争と無秩序しか生まれてこないでしょう。一国平和主義は平和をもたらしません。ともに平和になるしかありません。
聖書の言葉：もし私に愛がなければ‥‥。（コリントの信徒への手紙(1) 13.1）
祈り：神さま。気休めを追い求めるのではなく、新しい大地と新しい人間に対する希望をもって立ちあがることができますように。アーメン
コメント：いかに大きな希望を思い描こうとも、もし愛がないなら、気休めをもたらすだけで、その思いは失望に終わるでしょう。
聖書の言葉：もし私に愛がなければ‥‥。（コリントの信徒への手紙(1) 13.1）
祈り：神さま。私たちが助けを求めているさまざまな人たちを愛し、具体的な行動を起こすことができますように。アーメン
コメント：私たちがたとえ力を尽くして支えたり、助けたりしても、もし愛がないなら、それは自分や相手に自己満足をもたらすだけで、何ももたらさないでしょう。
聖書の言葉：もし私に愛がなければ‥‥。（コリントの信徒への手紙(1) 13.1）
祈り：神さま。あなたを讃美したり、私たちの喜びを表すために新しい歌をうたうとき、どうか私たちが、あなたやすべての人たちを愛し、心の奥底から声をあげることができるように力を与えてください。アーメン
コメント：もし私たちが、心を込めて新しい歌をうたっても、もし愛がないなら、相手に何も伝わらず、自分自身を闇の中に閉じ込めてしまうでしょう。
聖書の言葉：もし私に愛がなければ‥‥。（コリントの信徒への手紙(1) 13.1）
祈り：神さま。相手から何かを学ばなければならないとき、相手を愛し、相手の生きた言葉を学ぶことができますように。アーメン
コメント：私たちがどんなに多くの時間と労力をかけて、さまざまな人から、さまざまな文書から、さまざまな研究から、たくさんのことを学ぼうとしても、もし愛がないなら、何も学ぶことはできず、何も身につけることはできないでしょう。
聖書の言葉：もし私に愛がなければ‥‥。（コリントの信徒への手紙(1) 13.1）
祈り：神さま。相手に何かを教えなければならないとき、自分をふり返り、相手を愛しつつ、謙虚に教えることができますように。アーメン
コメント：私たちがさまざまな人たちに、どんなに立派な、優れた、人間にとって必要なことを教えようとも、もし愛がないなら、権威主義的に強要するばかりで、相手を生かすことにはならないでしょう。
