中国語学習者のブログ

これって中国語でどう言うの?様々な中国語表現を紹介します。読者の皆さんと一緒に勉強しましょう。

“雷語”とは?―― 汚職役人達の人々を震撼させる言葉

2011年06月30日 | 中国生活

 今年は、従来無かったほど、地方の役人の不正に対し、政府が断固とした取り締まりをし、民衆の正当な権利を守ろうとしています。そんな中、こうした汚れた役人達の発した言葉を集めた記事が発表されました。時代劇の悪代官さながらの言葉が並んでいます。時代や国を越え、権力を握ると、人間のやることは同じだな、と感じる次第です。
 ところで、こうした、センセーショナルな言葉を、ネットから生まれた新語で“雷語”と言います。詳しくは、以下の語句解説をご覧ください。

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■[1]
  (クリックしてください。中国語原文と語句解説が見られます)
   ↓


□        汚職役人の「人々を震撼させた発言」に焦点を当てる:
      県の党委員会書記の任に就くと、犯罪に手を染めざるを得ない?!
             2011年6月8日 西安晩報(夕刊紙)より

□ 昨日、《検察日報》は最近取り調べを受けた、何人かの正体が暴かれ、法の網の中に入れられた「害虫」達、「ドブネズミ」達の言論について整理し発表した。《検察日報》は評論の中で次のように語った:これらの言論は、彼らの仲間達が明るみにしたものか、そうでなければ彼ら自身が取り調べ官に対して話したもので、もう二度と、彼らが役職にあった時のように、大風呂敷、絵空事、決まり文句、永遠に間違うことが無いなどという無意味な話が、滔々と絶えることなく語られるということは無い。しかも、それぞれが個性を持っている。

●[2]
 

○ 「もし一銭の金の問題なら、私は十年獄に繋がれよう。一万元の問題なら、私を銃殺刑にしてくれ。」
 これは507万元の収賄をした湖北省監利県国土局の元局長、黄建平が検察官に行った宣誓である。
☆ 論評:もし「事実を根拠とし、法律をよりどころにする」を「事実を根拠とし、宣誓をよりどころにする」に改めたなら、黄局長は507回銃殺にされなければならない。彼にはそんなにたくさん首があるのか。

●[3] 
 

○ 「金を使わずに科長になった者がいるなら見てみたいものだ。本当にそんなに才能があるなら、そのお方をご主人さまと呼ぼう。」
 これは浙江省杭州市濱江区党委員会元書記の尚国勝が贈賄者に対して言った話である。
☆ 論評:尚書記の話は短いけれども、意味深長である。その言外の意味は、当地の役所のポストはただではない。たとえ友情が深く、関係が強固であっても役職に就きたいなら、事前に金を渡さないといけない。ここから分かることは、「金を出せば事が進む」ということこそ正しい論理で、金が無いなら、話をする値打ちも無いということである。

●[4]
 

○ 「私は政府の役人の庇護を受けていて、それも本庁クラスからで、やつらが先ず私から取り調べることはあり得ない。きっと先ずおまえから取り調べるだろう。おまえはじっと我慢していなければならない。鋼鉄のような意志を持たないといけない。コンクリートでも不十分だ。」
 これは浙江省石化建材集団有限公司の元董事長、王先龍の愛人に対する要求である。
☆ 論評:汚職官僚と情婦の関係は、一言で言えば、権力とセックスの取引きである。男が権力で肉体を征服すれば、女は肉体で権力を征服する。男は女を弄ぼうと思っている時、実は女も男を弄んでいるのである。今や危機が迫り、男は女に鋼鉄の意志で男を守るよう求めたが、女もばかではない。女が手柄を立てて罪をあがなうには、男を巻き添えにしなければならない。男の夢は水泡に帰したのである。

●[5]
 

○「腐敗撲滅活動は、隣でレンガを投げているようなもので、ぶつかった者が運が悪いのだ。まさか今日私にその番が回って来ようとは思ってもいなかった。」
 これは1500万元の金をかき集めて私腹を肥やした中国有数の貧困県である甘粛省宕昌県の党委員会の元書記、王先民の話である。
☆ 論評:レンガが下に落ちるのには、必然性がある。あなたにぶつかって他の人にぶつからないのは、偶然である。あなたが捕まって、刑に処せられるのには、必然性がある。なぜなら、あなたには経済的な問題があるからである。「いわゆる偶然なるものは、必然が中に隠された一つの形式である」(マルクス)。皆さん、しばらく立ち止まって見てみましょう。次に落ちてくるレンガは、どの大物の汚職役人にぶつかるでしょうか。

●[6]
 

○「私が県の党委員会書記に在職している間は、目下の社会環境では、犯罪を犯さないなんてことは不可能だ。なぜなら私は自分の価値理念を持っているだけでなく、誰もが実行している裏の掟にも従わないといけないからである。」
 これは「ソフトな腐れ役人」、雲南省麻栗坡県の党委員会元書記、趙仕永の言う、「裏の掟」という、びっくりするような話である。
☆ 論評:彼は罪を贈賄人になすりつけているかのようであるが、実は彼は一つの法則を忘れている。すなわち、事物の発展変化は、内因が根拠で、外因が条件である。外因は内因を通じて機能する。もし彼が清廉潔白なら、「裏の掟」は機能できるだろうか。

●[7]
 

○「もし私が汚職官吏だと言うなら、役所の人間は皆汚職官吏である。何に基づき私を裁くのか。本当に私を交代させるなら、私は三日三晩引き継ぎをして、茂名の役所をそっくりひっくり返すことだって出来る。中国は腐敗分子が腐敗分子を取り立てているのに、腐敗分子が腐敗に反対するというのか。」
 これは広東省茂名市党委員会元書記、羅蔭国が取り調べを受けた時に言った言葉である。
☆ 論評:この話はもちろん偏ったものの見方をしていて、大げさ言っているが、このことから私は温家宝総理の次の名言を思い出した:
「平和な成長段階で、執政政党の最大のリスクは腐敗であり、腐敗が生みだされる根本的な原因は、権力が効果的な監督と制約を受けることができていないことで、この問題をうまく解決しないと、政権の性格は変わってしまい、人がいなくなると政策も息絶えてしまう。これは私たちが直面している極めて厳しい試練である。」 
 腐敗撲滅の前途は依然厳しいが、私たちは力を出して総合的に管理しなければならない。

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