感染症疫学の風

感染症疫学について、薬剤師と一緒に語りませんか?

狂犬病 in New York

2010年08月31日 | 感染症情報
バリ島で狂犬病の犬や猫にかまれた事例がProMEDで報告されていますが、アメリカでも狂犬病のニュースが続いています。 以下、PubMEDのレポートから抜粋。 ニューヨークでは狂犬病の猫が人をかみ、ジョージアでは、狂犬病の狐が親娘をかみ、その子供(と思われる)狐が飼い犬ををかんだり。子狐も狂犬病に感染していました。 コロラドでは、傷ついたコウモリが狂犬病に感染していたことが判明し、そのコウモリ . . . 本文を読む

麻疹:国際線機内で感染

2010年08月30日 | 感染症情報
今年7月8日、スイスから数時間前に到着した国際線の乗客が麻疹を発症したことを、マサチューセッツ公衆衛生局はCDCに報告しました。 この乗客は、23ヶ月の赤ちゃんで、麻疹ワクチン未接種でした。フライト中に人に感染させた可能性があったことから、この赤ちゃんからの麻疹ウイルスに暴露された可能性のある31人に保健所を通じて情報を提供し、29人に情報を伝達することができました。(ちなみにこの31人は、前後 . . . 本文を読む

「大聖堂」ケン・フォレット

2010年08月29日 | 本の話
中世時代の英国で、いつか自分の手で大聖堂を建てたいという願いを持ち続けた一人の石工の物語です。 とはいっても、ただの苦労物語ではありません。教会の制圧、教会と王国の対立、司教の政治的思惑など、壮大なスケールの大叙事詩です。 手に取ってみると、京極夏彦もびっくりなぐらいに、分厚い本。 しかし、読み始めると、そんなことはすっかり忘れてしまいます。 ストーリーはどんどん展開し、はらはら、どきどき、 . . . 本文を読む

「闇彦」 ちょっと不思議で、でも懐かしい

2010年08月28日 | 本の話
久しぶりに、異空間に連れて行ってくれる本だった。 新潮社の紹介、「幼いころから「私」の眼前に見え隠れする不可思議な存在〈闇彦〉。それはどこから来て、何を伝えようとしているのか。」を読んで、無性に読みたくなり、めったに買わないハードカバーの本を購入した。 私の期待に反し、闇彦のことや、その伝承について、多くが語られている訳ではなかった。それなのに、読み終わってみると、闇彦の存在がとても自然なこ . . . 本文を読む

症候群サーベイランスが感染症集団発生のモニタリングに役立った!

2010年08月26日 | 感染症情報
感染症サーベイランスは継続して行うことで、異常な集積、つまりアウトブレイク(集団発生)を探知したり、対策の評価に活用することができます。 中でも、症候群サーベイランス(Syndromic Surveillance)は、「症状」でモニタリングするため、後に複数の診断名がつく感染症を「病名がつく前にがっさり拾い上げる」ので、疾患に対する特異度は低くなるものの、「何かが起きている」ことを「早期に探知す . . . 本文を読む