久留米市 いむた小児科 あいあい通信

福岡県久留米市の地域小児科医療のあいあい通信

呼吸器感染症が流行

2011-11-04 | 日記

 こどもが罹りやすい2種類の呼吸器感染症が流行しています。RSウイルス感染症はとくに乳幼児に気管支炎や肺炎を起こしやすい病気。例年は秋頃から見られるのが、今年は6月下旬頃から患者が発生しています。また、若い世代に多いマイコプラズマ肺炎は夏頃から患者数が増え始め、10月には前年の倍ほどまでに達しました。北九州市の小学校では学級閉鎖がでるなど、九州・沖縄・山口などでの流行が懸念されています。症状はいずれも発熱や席・頭痛などから始まり、重症化すれば中耳炎・肺炎・脳炎などの合併症を起こす恐れもあります。しばらくは周りの流行状況に注意して、手洗いやうがい・マスクの着用などで感染予防に務めましょう。

RSウイルス感染症
 冬場に多い感染症で気管支炎や肺炎の原因になる病気です。咳やくしゃみ、手についたウイルスなどで感染が拡大。主な症状としては鼻水・咳・発熱・呼吸時のゼーゼー・呼吸数の増加など。2歳頃までにはほとんどの人がウイルスに感染しますが、抵抗力の弱い小さいお子さんは特に注意が必要です。乳幼児が発症すると重症化しやすく、推定で年間約2万人が入院しているとの報告も。ワクチンや抗ウイルス薬はないので、治療は対症療法が中心です。感染したら早めの治療で症状を軽く抑えて合併症を予防しましよう。

マイコプラズマ肺炎
 マイコプラズマ・ニューモニアという細菌が原因する呼吸器感染症です。こちらも咳による飛沫や手についた菌などで感染が拡大。患者は乳幼児や児童・若者に多いのが特徴です。症状は乾いた咳から始まり、高い熱や頭痛・だるさなどが伴います。ワクチンはありませんので、様子がおかしかったら早期治療で対処しましょう。



 
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