くろねこ漢方帖

漢方薬、養生、中医学、ハーブ、健康のあれやこれ…日々の学びをゆるっとお届け。
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幻の漢方薬~鼻淵膏

2016年04月10日 | 中医学・漢方

今日は久しぶりに、ある漢方薬をご紹介します。

私はちょいちょい友人から相談されて、勤め先の薬局でチョイスして漢方薬をお送りすることが多いのですが、
とくに重宝されるのがこちらのお薬、鼻淵膏(びえんこう)というシロップ剤。

【鼻淵膏(びえんこう)】
蒼耳子(そうじし)と辛夷(しんい)を主薬とした製剤で、鼻汁の排出を促進し、鼻粘膜の炎症をやわらげ、鼻
の通りをよくする作用があります。




※辛夷(しんい)という生薬はモクレン科コブシの花のつぼみです。3月頃に花を咲かせますが、あれが鼻づまりにいいとはね~としみじみしていまいます。

ずっと副鼻腔炎で悩まされていた、30代男性のMさんにも

「これを飲んだら10分後にはすーっと鼻が通ってきましたよ」

・・・って、そんなに即効性があったの??とこちらのほうが驚いてしまう感想をいただきました。これはいい!ということで数本、追加購入してもらうも、使い切らず、風邪引いたほかの友人にあげちゃうくらい良くなったらしいです。

そしてこのお薬のいいところは、泣いてる赤子も飲めちゃうというところ(2歳から服用可能とありますが、もう少し小さいお子さんでも少なめの服用で問題ありません)。

風邪がなかなか治らずぐずぐずしているちびたんにあげて、すぐ良くなった~!という声をいただいたり、
中耳炎で耳鼻科通いが半年以上続いていて、泣く泣く抗生物質を投与し続けたというママにも送り、大感激、大感謝されました。

中耳炎、私も子どもの頃は毎冬必ずなってしまい、痛くて本当につらかった。。。耳と腎はつながっているので、腎が弱かったんですね。免疫が弱かったこともありました。でも成長とともにバランスが取れていつのまにか中耳炎は卒業しました。

ちなみにいま大注目されている「腸内環境」ですが、腸内の素地は3歳までで決まるそうです。なので3歳までできたら抗生物質などは控えめが望ましい、という話を薬局で聞いて、もっともっとママさんたちに活用してもらえたらな、という思いがひっしり。

しかーし!とっても残念なことにこの鼻淵膏はこんなにいい薬なのに、売り上げが少なくて製造中止になってしまうそうなのです 同じ成分でつくられた丸剤であれば「鼻淵丸」という丸剤であるのですが(副鼻腔炎や鼻づまりでお悩みな方はこちらを使ってみてくださいね)。

もっとも漢方薬を取り入れてほしい幼児、お子さんにオススメできるシロップ剤が製造中止になるなんて、、、すごくショックでした。こういった良いものも、結局売れなければ、消滅してしまうのです。これは漢方薬の仕事をしている側の宣伝力が足りなすぎるんだ、と思い知らされ、ブログなどを通してもっと発信していかなくてはなあ~と思い改めています。


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