くろねこ漢方帖

漢方薬、養生、中医学、ハーブ、健康のあれやこれ…日々の学びをゆるっとお届け。
気楽にぱらぱらっとめくってみてください。

漢方セミナー、楽しく終了しました!~番外編~

2012年06月30日 | イベント・セミナー

実はこのセミナーでは面白い偶然!?が色々重なって、ひょんなつながりから、およそ10年前、私とカフェオーナーが船旅の仕事をしていたときにとてもお世話になった、ケニアで獣医としてご活躍している神戸俊平先生と再会することになりました。

神戸先生は35年以上、アフリカで野生動物の保護や貧しい地域の人たちを支える活動をして来られた立派な動物のお医者さん(詳しくは「アフリカと神戸俊平友の会」ご参照)。でも、昔も今もそんな偉い?感じはちっとも見せない、ユーモアたっぷりの少年のような方なんですけどね☆

そんな神戸先生がどうしてこんな初心者向けの漢方セミナーに!?・・・と、たじろいでしまったのですが、どうやらご本人は私やカフェオーナーが昔、ケニアでお世話になっていた2人だとは知らずにお申し込み希望されていたようで、、、恐るべし、野性的、動物的直感!

セミナー後に時間を設定してお話を伺うと、先生は長崎大学の医学部に入り直して、動物と人間に伝染する疫病の予防薬の研究をされていて、漢方薬についてもご興味を持たれているとのこと。なるほど、それはとても興味深い!(でも、それに詳しくお話できるほどの専門知識は私にはまだないですよ・・・先生~汗)



アフリカでももちろん薬草を使った民間療法があるそうで、アフリカでの薬草研究と漢方薬がつながったら、もっと可能性は広がりますね!とワールドワイドなお話にわくわくしました。なんでもケニアでは象の糞を乾かしてそれを煎じて飲むそうなんです。象が食べた草はほとんど消化されずに糞になるので、草の成分がしっかり残っているらしいです。中国でもゴキブリが漢方薬として使われることもありますが、いずれも飲む前にはその事実は知りたくないですね

それにしても、日本のサラリーマン男性ならとっくに定年して余生をのんびり送っている世代の神戸先生。昔と変わらないどころか、さらなるチャレンジを続けて、日本とアフリカを行ったり来たりしながら、人生を燃焼させていると感じました。努力は人の何倍も、で、ご苦労もきっと多いこととお察しするけれど、ケニアのポレポレ精神ゆえか、そんな雰囲気は感じさせず。

先生の話を聞くと、人生って自分がこれをやろう!と決めたら、年齢とか世間体とか気にせず、もっとその気持ちにしたがって、生きていっていいんじゃないかなっと勇気づけられました。ま、私自身は気にしてないほうだけど・・・日本は自分らしく生きていくのにちょっと窮屈な社会だという感じがするのです。

ちなみにカフェでは早速、子どもたちを集めて先生にアフリカの野生動物の話をしてもらうイベントをやろうと次の企画を立ち上げていました。つながりがつながりを呼んで…Cafe Travessaは立ち上がって1年、小さいけれど、確実に素敵な出会いの場になっています


漢方セミナー、楽しく終了しました!

2012年06月30日 | イベント・セミナー

先週、こちらでも告知していた漢方セミナー「はじめての漢方レッスンVol.1」を町田のCafe Travessaにて開催しました。

実は、こういったセミナーを開催したり、漢方のことを改めて体系だって説明すること自体、私のほうが初めて、と自分でツッコミを入れたくなる企画でしたが、おかげさまで、和気あいあいと楽しく行うことができました。 参加者はカフェのお客さま、カフェオーナーご友人、私の友人を中心に、当日の飛び入り参加(男性!)含め11名。実は前に会場チェックで席を数えて、満席で12名くらいだからそれを目指そう、とカフェオーナーと話していたのですが、もし12名来ていたら、私の席がなかったので、やっぱり11名が一番MAXな数だったのです。ということで満員御礼一般的な募集をしていないなかで、こうやって集まってもらえたこと、友情あってのことです。多謝!



また、もうひとつの素敵な偶然は、この日(6/23)、何かあるのでは、と思って調べてみたら、ちょうど中国での「端午節の日」だったのです。日本では5/5の子どもの日に固定ですが、中国では毎年暦に合わせて変わるのです。で、端午節ってどんな日かというと、もともとは偉人が川で亡くなったのを悼み、厄祓いをするために薬草を摘む日、だったそうなんです。きっとちょうどこの時期が薬草も青々していて薬効も高いものが採れたのでしょう。そんな中国の習わしを受け、日本でも平安時代などには、貴族に薬玉(くすだま)を献上したり、田植えをする前に女性が田んぼに入るのに厄払いをするための薬草入りの入浴をしたそうなんですよ(なので元々は女性の日ですね)。それで今では菖蒲湯に入る、という習慣だけが残っています。

なので、この日に漢方を学んだり、薬膳茶や漢方薬を飲んだりするのはとっても利にかなっていて、参加された皆さんはきっとそういう先祖代々の記憶が残っているわけなんです!と力説したら、笑われてしまったけど、でも、こういう自然とのつながり・・・自然のリズムに合わせて取り入れる食べ物やお茶などを変えてみたり、体調面を整えていくことこそが、漢方の真髄。セミナーでお話した、「陰陽五行説」も難しいことではなくて、昔の人びとは当たり前のように生活に取り入れていたんだな、と私自身が学んだ発見でした。

今回セミナーでお話したのは、漢方の歴史と現状、漢方の考え方の基本となる陰陽五行説、気血水の役割と体質チェック、タイプ別生活改善法など。ここまでお話したところで、あっという間に1時間半が過ぎ、、、まだまだ伝え足りないことばかり!

最後に本当の漢方薬の味を知ってもらおうと「補中益気湯」の煎じ薬をお出ししたところ・・・



「ま、ずーい!!」(全員一致!)

え???「補中益気湯」って私の中では美味しい漢方薬で、「漢方薬ってまずいと思ってたけど、これなら始めてみようかな」って反応を期待して選んだのだけどな 煮詰めすぎてしまったのかも・・・。

やっぱり、このままで終わってはいかん(汗)!
おかげさまで、とても漢方に興味を持ちました、という声もいただき、次回、続編のVol.2を9/8(土)に開催したいと計画中です。その際には今回参加できなかった方々のために、Vol.1も同日開催したいと思っていますので、今回来れなかった方も是非ご参加ください~


6/23(土)漢方セミナー開催のお知らせ♪

2012年06月08日 | イベント・セミナー

突然ですが、このたび、友人のカフェで漢方セミナーを開かせていただくことになりました!
実はこんな形でちゃんと、人に何かを教えるって経験は初めてのこと。うまくできるか、という緊張感はあるけれど、がんばって漢方の魅力をお伝えしたいと思います!

病院に行くほどでもないけれど、なんだか調子悪いなーという「未病」サインを抱えている方、そろそろ年齢的に身体のメンテナンスをしておいたほうがよさそうな方(30歳過ぎたら、必須^^!)向けです。自分のカラダとココロが漢方でいうと、どういう仕組みになっていて、どうして不調が起こっているのか、それから、自然とカラダどうつながっているのか等々をわかりやすく、ご紹介。簡単な漢方診断と生活改善方法のアドバイスも行いますよ~。

『はじめての漢方レッスンVOL.1 もっと自分のカラダと仲良くなろう』
●日時:6/23(土)15:00-16:30
●場所:Cafe Travessa 住所:東京都町田市中町1-22-4 tel/fax:042-732-3221 http://cafetravessa.com
●会費:1800円(薬膳茶、薬膳スィーツ、お持ち帰りおみやげ付き)


デザイナーでもあるカフェオーナーさんが素敵な案内を作ってくれました(ちょっと照れますが)。
※前に貼りつけた時に、大きさがうまくいかなかったので、調整してみました。うまく見れないかたは、カフェのHPからご確認ください。

10名前後の定員なので、来てくださる方は私かカフェにメール等でご予約お願いします(よかったら私と面識ない方でもご興味ありそうな方がいたら是非ご紹介ください)。なんといっても、まるで友だちの家にいるみたいな隠れ家的、リラックス空間のカフェ(行くだけで元気になるよ!)、そちらも楽しみに是非おいでくださいね。お待ちしてます~。


血を補う食材

2012年06月03日 | 中医学・漢方

最近、お店に来る方で「眠れないんです」とか「どうも気持ちが不安定で」という相談が多いようです。みなさんはいかがですかー?春は漢方でいう五臓の「肝」が刺激されて、精神が不安定になりやすい季節なので、その影響でなのかな、とも思うのですが、そもそもをたどると「血」が足りていないのではないのかな?とも考えられます。そこで今日は「血」についてのお話(ちなみに「血」は漢方では「ケツ」と呼ぶのですが)。

漢方では「血」の役割は大きくふたつ、考えられています。ひとつは栄養を全身に運び、潤すこと。もうひとつは「精神活動の源」という考えがあるのです。前者は西洋医学でも同様だと思うのですが、後者はどうでしょう?私はへええーと思ったのですが。

血が不足していて、思い悩んだりすると、さらに血を消費していってしまうので、もっと血が不足してしまうってことになりかねないのです。なので、なんだか精神が不安定だなー、とか、いらいらするなー、とか、眠れないなー、とかそんなときは、血をどんどん補っていくとよいのですよ~。女性は生理があるので、とくに補っていきたいところですが、パソコンや携帯などで眼を酷使してしまってると、「肝」という部分にたっぷりあってほしい血が不足していってしまうので、現代日本に生きる方は皆、補血が必要かもしれないですね。

そこで今日ご紹介するのは血を補う食材
簡単に取り入れられる食材としては、<人参、ほうれん草、らっかせい、イカ、黒ゴマ、黒きくらげ、黒米、レバー、豚肉>など。漢方の食材でいうと、<金針菜、龍眼肉、ナツメ、クコの実>なども。

ちなみに、そんな食材を使った薬膳料理。このメニューは自由が丘の薬膳教室で教えて頂きました


具沢山なカラフルライス
→ひき肉、黒米、黒きくらげ、クコの実、人参、そら豆、水菜を混ぜてみました。相方曰く「女子が好きそう」

人参とイカのサラダ
→ドレッシングは、ほうれん草と松の実、にんにくを炒めて、豆乳とともにフードプロセッサーとともに混ぜてつくります。

こういった食事を取り入れて、血を補っていけるとよいですねー。また、血は眠っているあいだにつくられるので、睡眠不足は大敵です!あ、まさに、こんな時間までこうしてパソコンに向かっている自分のことです・・・もう寝なければ