《パーツが奇麗に仕上がると、テンションが上がります》
作品のテーマ:「さりげない精密感と使用感」
前回に「バリ」処理をしたパーツは洗浄してから、乾燥させておきました。
今回の記事では、パーツの加工と一部組み立てをします。
<パーツの加工>
組み立て説明書と完成写真をよく見てみると、分割されているパーツの合わせ目がキレイに消されている部分があります。
合わせ目を消す作業が必要なパーツは、今の段階で組み立ててパーツの合わせ目がわからないように削り込んでおきます。
対象のパーツはこちら。
<膝パーツの加工>
膝は3つのパーツで構成されていますが、このうちダクトが付いているパーツは別の色で塗る必要があります。
マスキングも考えたのですが、工数ばかりかかりそうなのでダクトの付いたパーツの一部を切り離して、後から組み付けられるようにすることにしました。
切り離す位置を決めたら「エッチングソー」という薄刃のノコギリで切り離して、ピンを差し込む穴が「Uの字」になるように切り込んでおきます。
切り離したダクトを後から差込めるように加工できましたので、これで複雑なマスキングを必要とせずに済みそうです。
ダクトは塗装工程まで保管しておきます。
<パーツの接着>
組み立ては接着剤を多めに塗って、圧着し乾燥を待ちます。
少しはみ出すくらいに塗って、後から削るという目論見です。
火器もこの段階で組み立てておきます。
このキットにはライフルとバズーカが用意されていますが、比較的長いパーツなのでそのままはめ込むとモールドがズレたりする可能性があります。
そこで、はめ込みピンを切り離してモールドを合わせながら、接着剤を流し込んで組み立てることにします。
接着剤で溶けた樹脂がはみ出していますが、乾燥後に削り落とすので、このままそっとしておきます。
続いてライフルですが、メッキのパーツを挟み込んで組み立てる様になっていました。
こちらはメッキパーツにマスキングを施して組み立て、塗装後にこのマスキングを剥がすことにします。
「マスキングゾル」をすこし厚めに塗り、乾燥したら組み立てます。
こちらも接着剤を多めに塗って乾燥を待ちます。
<合わせ目消し>
接着剤が乾燥したのでペーパーをあてて、合わせ目を消します。
ペーパーをあてる時のコツは、削りたい部分がある面の全体にまんべんなく削れ具合を見ながら均一な面を目指す様にあてることです。
合わせ目を消す事だけを意識しすぎてペーパーをあてると、その部分だけが削れた形になってしまいます。
合わせ目が平面上にある時は、その面全体を均一にする様にペーパーをあてると「シャープ」な印象になります。
ペーパーをあてていると、消しきれない合わせ目が見つかりました。
「パテ(白)」を盛りつけて、乾燥後ペーパーをあてておきます。
<溝つけ加工>
パーツと完成写真をにらめっこしている内に、脛のパーツは合わせ目消しをしない事にしました。
パーツ片方の合わせ目に溝を彫り込んで段差を作り、合わせ目をモード化してしまおうと言うものです。
前作QUBELEYを制作した時に「なるほど」と思ったところで、こうすればパテのお世話にならずにすみますし、バラバラに近い状態で塗装が出来るので、細かいマスキングが出来そうです。
早速加工を行います。
使用するのは「デバイダー」という製図に使用されるコンパスのような文具です。
脚の先端が両方とも針状になっているので、等間隔の線をケガくのに重宝します。
彫りたい溝の幅を決めたら、慎重にケガいて、ケガいた横側からケガいたところまでナイフを入れて段差を作ります。
段差部分にペーパーをあてて、滑らかにしておきます。
キレイに段差が出来ました。右が加工前で、左が加工後です。
さらに、バックパックも複数のパーツがあります。
このうち、ダクトが刺さる部分に溝をつけておきます。
パーツの加工と一部パーツ組み立てが終わりました。
加工後のパーツには、削った粉や手の油分が付着しているのでよく水洗いして乾燥させます。
次回は、ちょっとした追加工作の工程と「サーフェイサー」を吹き付ける工程をご紹介します。
お楽しみに。