↑ 丸顔シャム・大阪にゃんた。1歳半、私の実家にて。
実はこの13日は、大阪にゃんたの命日でした。
丸顔シャム兄弟の先に亡くなったほう。
直前まで覚えていたのに、当日のバタバタで、気がついたら日付が変わっていました。
で、昨日は、お祝い記事を優先しちゃったのでした。ごめんよ、大阪にゃんた。
というわけで、2日遅れで、在りし日の大阪にゃんたのエピソードを。
お盆に書き切れなかった話です。
98年9月13日、享年10歳でなくなった大阪にゃんたは、実に陽気で利発で、物怖じしない、男前なネコでした。
あるとき、兄弟が3歳くらいのころでしょうか、私の東京時代の上司が、電話をよこして、
「どちらかを1ヶ月だけ貸しててくれないか」 と熱心に頼みます。
つまり、「レンタルお婿さん」。
上司は、部類の猫好きで有名でした。
シャム猫のメスを飼っていて、私の東京時代、毎日支店長席で、我が娘がいかにかわいいか、自分の猫かわいがりぶりを、仕事と同じくらい熱心に、とうとうと語る人でした。
「シャム猫って、そんなにかわいくて賢いのかあ!」 と、こちらも仕事と同じくらい熱心に聴き入ったもの。
もっとも、ほかの社員はみな、耳タコだったと思うけれど。
大阪に帰省中、ペットショップで兄弟を衝動買いしてしまったのも、実はこの人の影響が大きかったのです。
さて、「レンタルお婿さん」ですが、シャム猫を飼うきっかけを作ってくれた上司に頼まれては、いやとはいえませんでした。
なにしろ、東京時代、「猫の体調不良で、ちょっと遅れます」 なんて遅刻理由に、
「おお、そうか、それは大変だ」 などと真顔で心配してくれる上司は、ほかにはいませんでした。
そんな猫で結ばれた上下関係でもあったのです。
さあ、どうしよう!? どちらを?
と、一瞬だけ、悩んで決めたのは、たくましい大阪にゃんたでした。
気の弱い東京にゃんたは、とうてい環境変化についていけないと。
(二人は、兄弟でも全然性格が違ったのです)
「1ヶ月だけ」 という約束をすると、上司ははるばる千葉から喜び勇んでやってきました。
西郷隆盛のような濃い濃い、大目玉の顔に、コアラのような小さな体の上司の、それは嬉しそうな笑顔を、今もよく覚えています。
どうしてもシャムの子供がほしい、つまり、孫の顔を見たいおじいちゃんの心境だったようです。
今から思えば、ひとり千葉へ送り出すなんて、ひどい話!!
いくらたくましいといっても、大阪にゃんただって、猫は猫。
ところが、当時の私は、たいした心配もしませんでした。
野良猫がたくましく生きているように、大阪にゃんたも違う家で平気で過ごすと、疑いもせず…。
しかしまあ、結果として、大阪にゃんたは、まったく大丈夫でした!
それどころか、たちまち家族にとけこみ、上司はもちろん、奥さんにもお嬢さんにも、元からいる猫以上に気に入られ、ずいぶんかわいがられたようです。
本当にたくましくて陽気で、だれにでもなつく猫だったんですねえ。
上司から、ときどき様子を知らせる電話があり、
「この猫は、本当に性格がいいねえ!」 と何度も何度も繰り返していました。
「もうすっかり、うちで1番の人気者だよ!」 とも。
1ヵ月が過ぎ、大阪にゃんたを連れて、再び大阪に現れた上司は、満面の笑みで、
「この猫は、本当に性格がいいねえ!」 と、また例の口癖。
譲ってほしい、という意味でした。(それは、あかん!)
よほど大阪にゃんたのいる暮らしが楽しかったようです。
上司がニコニコ語るには、人懐こい大阪にゃんたは、毎日、家族のだれにでも 「抱っこしてくれ」と、胸までぽーんと飛びつくのですって。
あるいは、家人が自分の胸をぽんぽんと手でたたいて見せると、「よっしゃ」とばかり、飛んできたそうです。
これには、私が驚きました。
うちにいるとき、大阪にゃんたはそんなことを、1度だって、したことはありません。
聞くと、その家のシャムは、ときおりそうやって、抱っこをせがんでいたのだそうです。
それを見て、大阪にゃんたは、たちまち我が芸にしたらしい。
陽気な彼は、すぐまた元の生活になじみ、私たちにも惜しげなく、その芸を披露してくれました。
胸をとんとんとたたいてみせると、いつでも飛んでくる!
ほどなく、東京にゃんたも真似するように。
我が家の猫の 「とびつきにゃんた」 芸は、実は千葉伝来、大阪にゃんたが持ち帰った技だったのです。
ところが、千葉で大人気だった大阪にゃんたも、子供をつくるのには失敗したらしい。
人間ばかりに愛嬌をふりまきすぎたのか。
2、3週間後、上司から電話が入り、
「どうやら、妊娠しなかったようだ」 という、ひどく残念そうな声が聞こえてきました。
もし、あのとき、子猫ができていたら!
たぶん大阪にゃんたが3歳くらいのときだから、今、15歳。
生きていてもおかしくない歳です。その子孫だって、あったかもしれない。
今にして残念!
というわけで、命日にちなんだ大阪にゃんたのエピソード終わり。
千葉に簡単に遠征させてしまった懺悔と、子猫できていたらなあ、というちょっぴり残念な思いと…。
大阪くん、いろいろ苦労かけたねえ。ごめんね。
今は、天国で東京にゃんたと仲良く暮らしてるかい?
最新の画像[もっと見る]
- ★悲しいひなたぼっこ 17年前
- ★お昼寝たいむ 17年前
- ★お昼寝たいむ 17年前
- ★猫って、だれかが可愛がられると、アイデンティティを見失う? 17年前
- ★猫って、だれかが可愛がられると、アイデンティティを見失う? 17年前
- ★猫って、だれかが可愛がられると、アイデンティティを見失う? 17年前
- ★猫って、だれかが可愛がられると、アイデンティティを見失う? 17年前
- ★猫って、だれかが可愛がられると、アイデンティティを見失う? 17年前
- ★猫って、だれかが可愛がられると、アイデンティティを見失う? 17年前
- ★猫って、だれかが可愛がられると、アイデンティティを見失う? 17年前
幸せだったにゃん♪
なぁ?東京にゃんた?って
言ってますよ~。
大阪にゃんたさんは可愛い性格だったんだねぇ!誰にでも懐くって、我が家のマイケルみたいな子だね!親近感を覚えました。
きっと天国でも子分をいっぱい従えて元気に雲の上を走り回っているのではないでしょうか??ひょっとしてうちのマイケルや大介とも既に顔なじみになっているかも・・・・
…そうなら、いいけど!
この件に関しては、ずっとのちのちまで、ダンナにぶつくさ、言われておりまして。
つまり、大阪にゃんたはダンナが腹を痛めた子、東京は私の子だったので、ダンナは、私がままこイジメしたって言うの。
そして、大阪にゃんたには、「不憫な思いをさせた」とか言ってね。
ま、そうなんだけど。
でも、ショーを楽しむ猫がいるように、大阪にゃんたも、いろんな出会いを楽しむ猫だったのかも。
と、思うことにしよう。
みーさんの愛情は東京にゃんたさんに向いていたかもしれないけど、旦那様は大阪君を目いっぱい愛していたんでしょう?
別に虐めていたわけじゃないし、そんなに胸を痛めることはないよ!
うちでもマイケは亭主の子、大介は私の子、
みたいな感じあったけど、だからって虐めてたわけじゃないし!私も少しだけ不憫だったと思うけど、沢山の人に愛されたから良いか!と思ってるよ!大阪君も千葉でも愛されて・・・・いろいろな人に愛されて幸せだったのでは??
逆に何匹も猫がいて自分に注目がいかないほうがストレスになったりして。
いじけちゃうんだよねぇ~!本当に!
家出しちゃったよ!
だって、キャットショーを楽しめる猫がいるんだもの(グランドお祝い記事のるーママさんコメント)。
つまり、ショーほど自分に注目が集まって一日中世話してもらえる機会ってないじゃない。注目されるのがとりわけ好きな猫なら、ありえるかも。
で、大阪にゃんたなんだけど、彼はダンナの子で、どうしても、私は東京のほうに気が行ってるから、大阪くんとしては、内心面白くなかったんかも。
だから、もしかすると、千葉で本当に楽しんでいたのかもしれないな、と、今ちょっと本気で思えてきました。
だって、千葉のもともといるシャムは、えらい気のきつい猫で、私の上司はいつも手がひっかき傷だらけ!
でも、そういうものと思ってはったらしい。
だから、大阪くんの、いつも上機嫌で、物怖じせず、どんどんなついていくのが、本当にビックリして、かわいかったらしい。
そりゃ、大阪くんも、気分よかったんかもね。うちじゃ、すぐ東京、東京だったから。
ダンナは、当時家にいること少なかったしね。
突然、兄弟が仲悪くなったのも、結局、そこに原因があったのかもしれないなあ。
で、クーピーさん、家出って、だれ? どの子?
どうなったの?
何とも良いようがないですわ!
少し記事を遡って、にゃんた兄弟の話を読ませてもらいました。…ちょっぴり切ないですね。みーYUMさんも旦那サマも辛かったのだろうなぁと。東京にゃんたちゃんは子供を作らなかったのですか?