今日は「花の日」。 お釈迦さんの誕生日だったそうですね。
おととい4月6日、夕方近くに桜を見てきました。
やっぱり1年1度、花は見なくちゃ。
先週末、実家に妹一家が来るので、私たち夫婦も行くはずでしたが、
ダンナがインフルエンザで、あえなく断念。
で、その代わり、母が花見にうちの家にやってたわけ。
満開が先か、全快が先か、などと言っていましたが、十分間に合いましたね。
↑同じく桜ノ宮公園から。
↑ずっと桜のトンネル。
↑向こう岸も桜が。正面は帝国ホテル。手前の遊覧船は「ひまわり」だったかな。
この日、これだけ咲いているけど、それでもまだ七部咲き。
結局、例年よりずいぶん遅い桜です。
昨日、土曜は無情の雨。
でも、まだぎりぎり満開じゃなかったので、花はもったようです。
今日あたりが満開。
あと1日2日、お天気がもったら、桜の絨毯が見られるかも!
爛漫と咲く満開の花もきれいだけど、散っていく花もまたきれいですよね。
風の通り過ぎるあとを描き出すように舞う花は、桜ならでは。
この季節は意外に雨が多いものだけど、お天気が続いて地面が乾いていると、
落花が風でもう一度宙に舞い上がるんですよね。
枝からこぼれる花びら、地面から舞い上がる花びら、
そして、あたり一面、世界が一段明るくなったみたいな淡いピンクの絨毯。
こんな景色は、何十年も生きているのに、見られたのは、たった一度だけ。
十数年前の鎌倉。
夢のようなひとこま。
桜が散りゆくほんの数日のこと、けれど満開から一度でも雨が降ったらダメ、
花びらが腐って、地面にへちゃくりついちゃうから。
なかなか出会いのタイミングが難しい。
↑ 大川沿いの桜並木。川沿いに遊歩道が何kmも続いています。
桜並木といえば。
2年前だったか、ちょうど今頃、仕事で東京に行ったときのこと。
わりとヒマで、六本木のホテルに、うららかな昼下がりにチェックイン。
部屋に案内してくれた若いホテルマンが、窓辺に寄り、
はるか眼下の桜並木を示しながら、
「素晴らしい季節に来られましたね」と、にこやかに語りかけてくれました。
その日予定を入れていなかった私は、さっそく散歩に出かけました。
桜並木に着くと、いたずら小僧のような突風が吹き荒れ、
まだ満開にならない若い桜が、風に負けて、すでにたっぷり散っています。
よく見ると、ほとんどが首からもげているではありませんか。
盛りを過ぎていると、花弁がばらばらになって散るけれど、
まだ若いので、花びらがしっかりと合わさって、五弁のままなのです。
あまりに見事な花が道を敷き詰めているので、うち捨てて帰るには惜しく、
思わずハンカチを広げ、めいっぱい花を拾ってしまいました。
ひとつひとつ吟味しながらね。
そして、いそいそホテルに帰り、バスタブにいっぱいお湯をため、
一面、花を撒き散らして、お風呂に入ったのでした。
ああ、この美しさは!!
家でお風呂につかることなどまずない私ですが、このときばかりは、
桜色にうずめつくされたお湯で、ゆ~ったり長湯したのでした。
それが私の一番素敵な花の思い出。
今年の桜は、どうだったかなあ。
母が「ああ、今年も桜が見れた!」とうれしそうに言っていましたが、
こういうことがあと何回できるのだろう、という思いがふとよぎり、
心なしか、さびしい桜だったかもしれません。
↑ 桜の季節、シャム猫一家も、外が気になったのか…。