法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

営業関連書籍紹介:『営業を営業にまかせるな』- 過激な著者が、最先端の営業改革を提案

2022-02-26 23:09:30 | 営業関連書籍の紹介
書籍名:営業を営業にまかせるな – 営業超改造プログラム
出版社:ダイヤモンド社
著者:森口茂 日本エフ・シー・コム社長

関西人らしいパンチの効いた書名だが、あまり期待しないで手に取った。

最初の三章は、マーケティング機能を持つ営業という典型的な日本企業の営業について書かれているので、マーケティングと営業を分けている外資系で育ったものにとっては違和感があった。私は、マーケティングは独立した組織として持つべきと考えており、営業にマーケティングの機能を中途半端に持たせていることが日本企業の弱点と考えている。

しかし、営業をどう普遍化するかを説いた4章以降は、米国系の先端企業で行われている営業に匹敵する内容となっている。

また、商品をハード商品、ソフト商品、顧客接点に分解し、顧客がその商品を使用するメリットであるソフト商品こそが営業が売るべき商品とし、このブログの基本テーマであるバリューセールス(Value Sales)(『理詰めの営業』の別名)の概念を説いているポイントは重要である。

この本の特徴の一つは、取り扱う商品やサービスにより各種ある営業を「狩猟型営業」と「農耕型営業」の切り口でとらえたことである。「狩猟型営業」は、注文を追いかけて顧客を開拓していく活動で、1回注文をもらってしまえば、顧客が再び投資を考えない限り受注が見込めず、新たな顧客を求める。「農耕型営業」は、田畑をきちんとメンテナンスしていれば、毎年同じ場所で収穫できる、すなわち、一旦、商品を採用してもらえれば、フォローをきちんと行うことで、継続して注文を得られる営業である。

また、もう一つの特徴は、営業活動を「採用される営業活動」と「メンテナンス営業活動」に分解していることである。
「採用される営業活動」を営業活動の出発点と捉え、プロセス思考を取り入れ、受注までの商談プロセスをどう前に進めるか会社としての取り組むことを提案するとともに、具体的な方法を述べている。
また、同時に「メンテナンス営業活動」の意義、重要性についても説いている。

この本を先ず熟読し、営業の新たな戦略の枠組みを理解した上で、ニール・ラッカム(Neil Rackham)の『大型商談を成約に導くSPIN営業術』や横田雅俊(カーナープロダクト代表取締役)の『営業は感情移入』を読むことにより具体的な戦術に落としこめると考える。


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