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水替えとハイポ

2017年07月29日 | 金魚雑談
我が家の水替えは手抜きもいいところで、らんちゅうをはじめてからずっと同じです

魚を洗面器に取り置いて、舟をザバっとひっくり返したら、すぐさま水道水をザァーっと入れてハイポを投入。季節によって割り水を適量放り込んで魚を戻したら終了です。早朝だったら水道水と舟の水でそれほど水温は変わらないので一切気にしていません

ハイポですが、市販の粒状のものを使っています。我が家の舟はすべて80 Lですが、投入量は平均サイズのものを1粒です。水道水の残留塩素濃度は、地域や季節によって幾分異なりますが、だいたい1 mg/L前後です。これを中和するために必要なハイポの量は、水道水100 Lだとおおよそ100 mg程度

ハイポを買うと大小色々なサイズが入っていますが、画像にあるハイポは、左の大きなものから順に200 mg、100 mg、50 mgです。真ん中の平均的な大きさのハイポを1粒放り込んでおけば80 Lであれば十分中和できることになります



ハイポは少々多めに入れたところで魚に害はでませんから、どうしても不安であれば2、3粒放り込めばOK。汲み置き水が一番安全なのでしょうが、そんなスペースもないし、これまで何事も起こっていないので、これからも手抜きが続きます

らんちゅうの歯

2017年07月24日 | 金魚雑談
水替えのたびにプラ舟の底に落ちている白い数mmの塊。らんちゅうをはじめて何年かが経過するまで「これは何だろう??」とずっと解らずじまいでした。鳥の糞に入っていたものか?エサの中に入っていたのか?いずれにしても結構な数で現れる貝殻の破片のような物体

ひょんなことから、これが「金魚の歯」だとわかってすべて納得。画像は5歳魚の舟に7、8本落ちていたものの1つで、サイズは2 mm程度。実体顕微鏡で覗いて見ると、うわぁ~、ホントに歯そのものだ。赤虫をやるよりも、稚貝なんかの方が良いエサだったりするかもしれませんね

画像は歯を横から撮ったもの。上がすり潰す側で、下が根元なんでしょう。まさしく抜けた歯です




祈る気持ちで

2017年07月22日 | 宇田川らんちゅう
尋常になく暑い日が続き、黒仔たちもどんどん禿げていきます。宇田川先生は、らんちゅうには3つの楽しみがあるといわれています。一つ目は「仔引き」、次に「色変り」、最後に「3歳以降に化ける」こと。今は二番目の楽しみの真っ盛り

まだ黒い仔がたくさん残っていますが、ここまで退色が進んでくると、毎朝祈るような気持ちで食い入るように魚を見つめます。これ以上、禿げないで~!ここで止まってくれ!と。懇願むなしく、遠慮なく禿げていくのが世の常。これを楽しみというのか、苦しみというのかわかりませんが

退色が進んだ魚をパチリと



よく似てますが、別腹です



退色には体力を使うので、この時期は大きくならない、といわれますが、本当かなあ?
色変わりの時期は、一年のうちで一番水温が高い時。親魚まで含めて、単純に一番代謝が高くなる季節なので、サイズアップにまでエネルギーが回っていないだけのように思います

青水飼育での酸欠にご注意を

2017年07月20日 | 宇田川らんちゅう
梅雨から盛夏にかけて、景気よくエサをつけていると飼育水はあっという間に痛みます。この時期は酸欠に注意!とよく言われますが、エアレーションが施されている状態で本当に酸欠になるのだろうか?これが知りたくて、ちょっとした試験をやりました。以下は昨年の会報に書いた内容です

当歳のハネ魚を80 Lプラ舟に60尾入れて、ペレットを小さじ1/2に3杯(毎朝1回)与えます。1時間ちょっとで食べ切る量です。試験スタートから、クロロフィル蛍光値(青水の進み具合)、酸素濃度、ペーハー、アンモニア(アンモニウムイオン)濃度を毎日測定しています



8月21日に試験を始め、しばらく何事もなく過ぎましたが、青水も進んできた27日の14時頃に全ての魚が鼻を上げて口パク状態となりました。どこからどう見ても酸欠状態です。一方で、酸素濃度はグラフに示した通り過飽和状態です(これ以上溶けないとされる濃度を上回った状態)。そのまま翌朝を迎えますが、いつものように元気に餌をねだってきます。翌28日は、昼前の11時頃から鼻上げ・口パクする魚が目立つようになり、見た目は完全に酸欠です。夕方16時前には全尾が舟の隅に固まってボーっとしていました



ここで実験は打ち切ったのですが、特記事項は以下の2点です

① 見た目にはどう見ても酸欠だけれど、水中の酸素濃度は非常に高いので、いわゆる酸欠ではない
② 魚が口パクし始めた時期と、ペーハー・アンモニア濃度が高くなった時期がピッタリ合っている

 金魚が良好に生育できるペーハーは7~8.5の弱アルカリ性と言われています。最後の2日間は9~10付近にまで上昇していますが、ペーハーが高くなった場合の一番の問題はアンモニアの存在率が上がるということです。水中には無毒のアンモニウムイオンと猛毒のアンモニアが混在していますが、ペーハーが上がると猛毒のアンモニアの比率が格段に上がって、9~10付近ではほとんどがアンモニアです。詳細は省きますが、午後にペーハーが上がるのは植物プランクトンの光合成によるものです。日が落ちると光合成が止まってペーハーは低下します

 以上をまとめると、給餌により青水が進み、午後には活発な光合成によるペーハー上昇、これと共に、蓄積してきた高濃度のアンモニウムイオンが猛毒のアンモニアへ、という図式かと思われます。午後、こんな状況になっているとは知らずに翌朝もエサをつけていたら、おそらく全滅しています

 では、なぜ酸欠のような症状に陥ったのか?という点ですが、アンモニアが魚に与える弊害として、高濃度になるとエラの細胞に異常をきたして、血中のヘモグロビン量が増加するそうです。ヘモグロビンの増加は完全に酸欠の症状ですから、おそらくエラ細胞に異常を抱えることで酸素が取り込めなくなっているんですね。ですから水中には酸素が嫌というほどあるのに、魚は酸欠になってヨタっている、というヘンテコな状況になります。しかしこれで納得できました。酸素はふんだんにあるけれど、魚は酸欠でやられている。酸欠で★になった!は言葉としては間違っていないけれど、水中の酸素が不足して酸欠になっているのではない

 水が痛んでくると、午後になって魚が水面でボーっとしています。この浮き出す時間帯とペーハーが高い時間帯はものの見事に一致しています。魚がボーっとしているのは、昼寝でもなく、お腹が一杯だからでもなく、やっぱり少し辛いんだと思います。朝は元気に泳いでいるので、いわゆる病気を患っているわけではありませんが。尾が焼けるという現象も、高水温+かなりアルカリ性に偏った条件下で起こっているように思います

禿げ禿げ

2017年07月16日 | 宇田川らんちゅう
朝のエサやりを高校生の息子に託し、数日間、家を空けていました。気温も高かったせいか、戻ってくると退色が進んで池もカラフルに



少し前から気になっていましたが、今年は青白くハゲていく仔があまり見当たらず、面更紗は少なそう

以前から、気温の高い年は更紗が多いのかな??という根拠のないイメージがあって、今年は超猛暑という長期予報で期待していたのですが、やっぱりペアの相性なのかなあ、と思い直しています。複数年、同じペアで採ってきた結果の印象としては、2年、3年と色柄・体型含めてほぼ同じような仔が出てくる、というのが自分の感覚です