いちごわさびの徒然草

アニメ大好き! ガンダム大好き! そんなこんなを徒然なるままに・・

<第1話>宇宙暦0079年 12月11日・・・ / ガンダム外伝

2007-04-24 19:11:43 | [小説]ガンダム外伝


飲料水ボトルの先から水が球状になって空中に浮き上がった・・
その水玉を指で飛び散らないようにそっと口に運びゴクンと飲み込む。
このような飲み方は、無重力地帯ではやっちゃぁいけない事なんだけど・・
なんか好きでついやっちゃう、細かく分散しちゃうと水滴が機器に付着して
調子悪くなっちゃうんだよね~ って

ここは、ラグランジュポイントL4を周回する、中立のサイド6リボーコロニーの
中心部・・ つまり、コロニーの遠心力が働かない中心部分にある宇宙港だ、
もうすぐ、私達の新型モビルスーツが到着する。

まぁここは中立サイドであることから、我々連邦軍もジオン軍も駐留軍という
形で駐留している・・おかしな話だが、酒場にいけばジオンの兵士もいたりする
まぁ、このコロニー内でのドンパチは禁止されているのだが・・平和なもんだ・・

「ワサビィ隊長ぉ! 来たっす! ほらあそこ!」

メカニック上がりのパイロットである、ヒロ中尉が指差している先に
コロンブス級輸送船が見えた・・ ん?やはり丸腰では無いな・・
ベースはコロンブス級の船だが、ビーム砲を装備し、両翼にはミサイル発射管も
見える・・ ペガサス級の揚陸艦運用で結果が出たのだろう・・
確か・・ホワイトベース・・とか言ったっけ・・ 随分の武勲を上げているとか・・
コロンブス級を改造し、小型のMS運用艦に改装されているのだな・・と
色々思っているうちに、輸送船はデッキに着岸した・・

「さて、かわい子ちゃん達を受け取りに行きますか!」
我々3人は軽く床をけって輸送船方面に流れて行った・・

船に近づくと、なにやら厳重な警戒態勢である・・
「おい! そこの貴様たち! 官姓名を名乗りなさい!」

「我々は地球連邦軍L4方面警備中隊第7MS小隊、私は小隊長のワサビィ大尉だ!
 そして、パイロットのヒロ中尉とリン少尉だ!
 我々のモビルスーツを受領しに来た!」

「そう・・ ただ、ちょっと待ってくれる?・・先に搬送するMSパーツが1体あるの・・」

「ああ・・じゃ・・ ここで待たせてもらうぜ!」

「いや・・ 軍機なので・・ センター内で待機していただきません?・・」

「なんだって? 何が軍機なんだ・・」

「ここだけの話ですよ・・
 エスパー部隊って噂のホワイトベース隊に送る機体らしいの・・」

「なに? ガ・・ ガンダムなのか?」

「ええ・・ NT-1というらしいわ・・」

「そ・・ そんな奴に乗りたいっすよね大尉!」

「無理よ無理!
 普通の人間には扱えないわ・・ あれを使えるのは人間ではないって・・」

突然、頭の上から

「クロヒッツ少佐! 何を部外者を入れているの? 即刻退去させなさい!」

「あれ・・ まずいわ 艦長のマメハ大佐に見つかった!・・  早くセンターへ!」

「はいはい 少佐どのぉ~♪・・」

ヒロ中尉の悪い癖だ・・ もう軽口を叩いている・・ 
そういう私もそうかもしれない・・ 通常で言えば大尉だと、中隊長クラスである・・
それが、第一線でも無い、しがない中立コロニーの警備小隊の小隊長だ・・
まぁ・・ 女癖の悪さが災いしている事は重々承知しているのだが・・
これだけは死んでも直らん

「中尉・・ 見たか♪・・ あの艦長・・中々のもんだぜ!」

「おっ・・ 隊長は艦長狙いでありますか? 自分は、少佐殿狙いという事で・・」

「いたたた!!」 突然臀部に激痛が走った! 中尉と同時に後ろを振り返ると・・・
目を吊り上げた少尉がそこに・・

「だからぁ、隊長も中尉も出世しないんです! 女を見たらすぐ鼻の下を伸ばしちゃて!」

しまった・・ リン少尉が居たんだ・・
どうも、本部が私たちの2人のお目付け役に配備したとしか考えられない・・
まぁ、MSの腕は、そこそこだが宇宙戦の感は良く、ジムとの相性も良いようだ・・
でも・・ 何かと、我々の行動にチェックを入れてくる・・ 

「ひょっとしたら 焼いてんの~」・・ またヒロ中尉の軽口だ・・
「ばぁ~か!」・・ これが上官に対する口の聞き方だろうか?と思いつつも、
これが、我「L4方面警備中隊第7MS小隊」のカラーなんだろうな・・
と笑みがこぼれた・・

・・・

「隊長・・ どうもあの船、あやしいっすね!」

「何が怪しい?」

「さっき積荷を下ろしたあと、我々のMSを降ろしてません
 なのに物資の補給を行ってます・・  手順が変!・・
 また、チラっと見えたんすが・・ あのジム・・ 違う装備っす・・」

「どう違うんだ?」
さすがにメカニック上がりである・・ 着目点が鋭い・・

「私たちが今まで乗ってきたジムの新型には違いがないんですが・・
 コロニー防戦用って奴はコロニーを破壊しちゃいけないんです
 だから装備はマシンガンなんです・・
 なのに・・ ありゃビームライフルっすよ・・
 またランドセルは大形でスラスターが付いてるし・・外宇宙を航行する奴です」

「確かに、我々のお目当ての機体とは違うようだな・・
 じゃあ・・ なぜ、我々はここで待機しているんだ?
 やっぱり、あれは我々の機体なのか? 中尉どう思う?」

「だったら、積荷として降ろすでしょう・・
 なのに、まるで戦闘配備のようにハンガーで待機しているようにも見えます!
 ほら・・ 艦長さんが走り回ってる・・  ん? 艦長さん・・ 大佐だっけ?・・」

「そうですよね・・ 考えると輸送艦の艦長が大佐って変ですよね・・
 通常なら輸送艦クラスの艦長は少佐が順当です・・」

「つまり、戦艦並みの待遇・・と言うことか? 少尉?」

「ハイ・・ 副官に少佐を配置もちょっと重大ですね・・・・
 更にすごいのを見つけちゃいました・・ あそこに憲章付きが居ます・・」

「えっ? 憲章付きだってぇ?・・ どこどこ??」

「ほら・・ 中尉・・ MSデッキの奥に・・」

「あっ・・本当だ・・居た! ありゃぁ特務大尉っすよ! こりゃ大事だ!!」

特務大尉という事は、中佐相当の権限を持つという事・・ 参謀である・・
戦艦でも無いのに・・あまりにも場違いだ・・
やはり、あの船には何かがあるのだろう・・
我々はセンターの窓越しに悶々とした時間を過ごすしかなかった・・

しかし、まだ誰も自分達とは全く関係ない世界の話だと思い込んでいた・・

突然・・

ブーブーブー「第7MS小隊は至急グリフィンMSデッキに集合の事!」・・

「なんだよ・・ 呼びつけか?・・」

「隊長・・ あの船 グリフィンって艦名なんですね・・」

「グリフィンって伝説の竜っすよね! なんかかっこ良いや!・・」

隊員は好き勝手な事を口にしながら、壁をけりMS運用艦グリフィンのMSデッキに
流れていった・・  そこには、先ほどの特務大尉が待っていた・・

「ジャブローから君たちL4方面警備中隊第7MS小隊に対し、辞令が発令されています!
 私は、特務のマスミン大尉です! 心して聞いてください!
 本日ヒトヨンマルマル時より、ワサビィ大尉以下2名はL4方面警備中隊から排し
 第21独立部隊 MSグリフィン隊として任務に着任する事。
 主な任務はソロモン海域のジオン軍物資航路の切断と第13独立部隊との連携であり
 第21独立部隊はMS運用艦グリフィンと新型ジムコマンド4機で編成される」
 以上! 何か質問は?」

「ハイ!」

「リン少尉、なにか?」

「我々は、今から、この戦闘艦乗務になるのですか?」

「そのとおりよ!
 作戦参謀は私です、また艦長はマメハ大佐で・・砲雷長はクロヒッツ少佐です
 他には質問は?」

「ジムが4機との事ですが、我々小隊は3人です、1機は補機でしょうか?」

「1名パイロットが配属されます、ミィ少尉ですが、後で紹介します。」

「MS隊のオペレータはどなたが?」

「ユカ少尉が担当されます・・ ミィ少尉と一緒に後で紹介します・・ 他には?」

「独立部隊って言いますと・・
 第13部隊のガンダムや第18部隊のガンダム4、5号機など伝え聞いています
 我々21独立部隊にはガンダムタイプが運用されるのでしょうか?」

「我々の運用艦はペガサス級ではありません・・
 ガンダムタイプの運用は特殊なメンテナンス設備が必要で当艦には設備がありません
 搬送を行う事はありますが・・運用は不可能です」

「了解であります・・」

私と中尉は目を見合わせていた・・(リン少尉の質問などは全く耳にも入らず・・)
その目は「この特務大尉さんは、どっちがお相手するの~?」という今まで通りの目で、
やはり死んでも直らんようだ・・

そのような状態である事からも推測できるが
これから起こる事の重大さには、誰1人として気が付いてはいなかった・・・


「<第2話>ソロモン海戦まであと13日」http://blog.goo.ne.jp/ichigowasabi/e/3657079adce925aa852a122ddf8467dcに続く

(2007/04/24 19:11)



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1 コメント

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この記事へのコメント(投稿順) (いちごわさび)
2007-11-12 05:44:17
この記事へのコメント(投稿順)

豆葉
意味が、全然わかんなーい(笑)
でも、面白い!
続き書いて~
(2007/04/24 22:01) [返信]


いちごわさび
勝手に名前を出してごめんなさい・・
でも、楽しんでいただけたみたいでσ(^^)

一応、ガンダムの史実(年表)にも対応し、整合性を取っていますので、ファーストガンダムのDVDと0080ポケットの中の戦争っていうDVDを見られると、設定の背景が理解できると思いますが・・・

σ(^^) まぁ、そんな事は考えなくても、楽しんでいただけるように書かないといけませんね。

1週間ほどかかって書いていますので・・ 続編は早ければ来週かな?

反響があったので、ちょっと続きを書いてみま~す (^O^)/
(2007/04/25 12:44)


エロ中尉
ハイハイ、そうですよ、死んでも治らないし、軽口が特徴です~!
なんか、ガンダムの小説は読んだ事無いんだけど、ワサビィカラーのこれ、面白!
常連(つか、活動してる人ほとんど?w)が登場するしw
ぜひとも連載して~!
で、せっかくだから、サイト外にも公開しちゃって欲しいなw
(2007/04/24 22:16) [返信]


いちごわさび
本当に勝手な設定にお付合い頂き感謝です(事後処理ですがσ(^^))

このSNSで、知り合った皆様の私のイメージを形に出来ないか?って考えてて・・ りんぞうさんのガンプラのコメントに入れた妄想σ(^^)が、膨らんだのです。

ですから、最初の3人が自動的に設定されました・・

豆葉さんへのコメントにも書きましたが、続編を続けてみますね σ(^^)

出演しているヒロ中尉は いじり担当になりそうですが σ(^^) まぁ・・お遊びとして、お許しください(^O^)/

で・・ ブログの外部公開をすると・・全部公開になっちゃいませんか?
また、途中から公開に変更できるのかな? と・・ (調べないと・・)

では!
(2007/04/25 12:50)


ヒロ注意(中尉…)
えとね、外部公開設定は、記事ごとに出来て、後からも変更可能です。
記事の中のコメントまでは個別に設定できないので、出来れば最初に外部設定したほうが、コメントつけた人へ対して失礼に当たらないかと。
でも、これ読んでる人、コメント書いてる人、外部公開になったからと行って、文句付ける人は居なさそうだけどw
(2007/04/27 01:01)


ヒロ注意(中尉…)
「外部公開になったからと行って」
       ↓
「外部公開になったからといって」
(2007/04/27 01:04)


いちごわさび
それは、最初から外部公開に設定してあるからなんです・・

最初の設定がサイト内としていると、記事ごとの設定もサイト内からの選択になっちゃいます・・

つまり、全体の定義を変えると外部公開できるのですが・・ 
①そのとき、過去の記事のレベルが不明
②過去に既に書かれた物に対しては、再設定が出来ない・・

という部分が未検証なんですね・・

テストするには他の環境を作るしかなく、このままではテストできないのです・・

ということで・・ 悩んでいます。
(2007/04/27 14:53)


ヒロ中尉
ん?俺のブログ、最初は外部公開っての知らなくて、サイト内のみだったはず…
途中から外部公開設定にしたような…
で、途中から外部公開デフォルトにしたけど、記事には特別問題が出なかったはず…
そして、記事ごとに(過去の記事も)サイト内、外部選べる様になってるような…
まあ、サイト内だけで活躍しててもこれだけのアクセスのあるわさびさんだから、無理に外部公開しなくても良いのかもしれないけどねw
(2007/04/27 21:40)


ワサビィ大尉
えっそうなんですか・・

記事ごとって記載する時には選択できるけど・・ 後から変更って出来ましたっけ? (それが知りたいのです・・)
(2007/04/28 00:47)


ゆか
これから何が起こるの!?
ドキドキ…!!
続き、楽しみにしてますワサビィ大尉!!
(2007/04/25 09:29) [返信]


いちごわさび
ユカ少尉! コメントありがとうございます(^O^)/

続編を書き始めています! いよいよ出演ですよ~!

と、書いていますが・・ キャラの設定が難しくσ(^^)

ということで、次回も宜しくお付合い下さいね! (^O^)/
(2007/04/25 12:54)


クロヒッツ
いやぁ~わさびワールド全開ですね、これ!
私は好きだわ(^・^)
(2007/04/25 13:54) [返信]


いちごわさび
少佐どの(^^);
喜んでいただき恐縮です!

少々いじり役になる可能性もありますが・・ その時は笑ってあげてください・・

さて・・ どういう方向に行こうか・・実はまだ悩んでいたりしますが (^O^) では!
(2007/04/25 18:38)
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