今回の記事は『眼球綺譚』(綾辻行人、角川文庫)です。
この小説のグロさはハンパない!
ミステリー仕立ての怪奇幻想小説。
■内容紹介
人里離れた山中の別荘で、私は最愛の妻・由伊とふたりで過ごしていた。
妖精のように可憐で、愛らしかった由伊。
しかし今はもう、私が話しかけても由伊は返事をしない。
物云わぬ妻の身体を前にして、私はひたすらに待ちつづけている。
由伊の祝福された身体に起こる奇跡を――。
(「再生」)
繊細で美しい七つの物語。
怪奇と幻想をこよなく愛する著者が一編一編、魂をこめて綴った珠玉の作品集。
■感想
綾辻行人さんは今回、初めて読んだ作家さんです。
綾辻さんというと、「館」シリーズの著者なので、やっぱりミステリー作家というイメージが強い。
けれど、この『眼球綺譚』はホラー小説です。
しかも尋常じゃないグロさを誇ります。
作品の印象としては、乙一ホラーにどことなく似ている。
繊細な空気感が漂うこの小説はけっこう好き。
だけど、このグロさ!
身震いするほどグロい。
読もうと思っている方は注意した方がいいです。
『眼球綺譚』には全部で7つの短編が収録されています。
面白いのは、全ての短編に由伊という女性が出てくること。
年齢や立場、性格も違う彼女たち。
果たして同一人物なのか、別人なのか。
この『眼球綺譚』に込められた最大のミステリーだと思う。
以下は各収録短編の感想です。
■再生
初っ端からいきなりグロいですよ!
この作品で由伊という女性を強烈に印象づけられ、後の作品にもずっと残ります。
繊細で悲しくて歪んだ愛の物語。
ラストはとてつもなくグロいけど、愛おしい感情も少し湧いた。
やばい、歪んでるかも。
■呼子池の怪魚
前の作品の由伊の印象が残っているので、まったく違う役柄で登場する由伊がいきなり怖い。
■特別料理
最強のグロさです。
と言っても「再生」のグロさとは違う種類のグロさ。
これはグロいというより気持ち悪いというのか?
虫が嫌いな人は卒倒ものの内容です。気をつけて。
■バースデー・プレゼント
最初はわりと普通の世界。
結末もなんとなく予想がついた。
けれどこんな予想は全然甘くて、いつの間にか、どうしようもなく歪んだ世界へ引きずり込まれいます。
不思議な後味の悪さが残ります。
■鉄橋
前4作とはだいぶ印象が変わり、どこかノスタルジックな印象を感じました。
けれどやっぱりホラーなんですよね。
しっとりと怖いホラーです。
■人形
これもまた不思議な感じのするホラーです。
■眼球綺譚
最後にはやっぱりグロいのがきました。
正統派にグロい。(←?)
小説の中のホラーは、いつしか現実の自分へと迫って…。
これは怖い。
『眼球綺譚』に書かれているホラーは、どれも静かに怖い。
殺人鬼が迫ってきて殺されそうになる、というようなパニックもののホラーとは明らかに毛色は違う。
しっとりと怖いんです。
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この小説のグロさはハンパない!
ミステリー仕立ての怪奇幻想小説。
■内容紹介
人里離れた山中の別荘で、私は最愛の妻・由伊とふたりで過ごしていた。
妖精のように可憐で、愛らしかった由伊。
しかし今はもう、私が話しかけても由伊は返事をしない。
物云わぬ妻の身体を前にして、私はひたすらに待ちつづけている。
由伊の祝福された身体に起こる奇跡を――。
(「再生」)
繊細で美しい七つの物語。
怪奇と幻想をこよなく愛する著者が一編一編、魂をこめて綴った珠玉の作品集。
■感想
綾辻行人さんは今回、初めて読んだ作家さんです。
綾辻さんというと、「館」シリーズの著者なので、やっぱりミステリー作家というイメージが強い。
けれど、この『眼球綺譚』はホラー小説です。
しかも尋常じゃないグロさを誇ります。
作品の印象としては、乙一ホラーにどことなく似ている。
繊細な空気感が漂うこの小説はけっこう好き。
だけど、このグロさ!
身震いするほどグロい。
読もうと思っている方は注意した方がいいです。
『眼球綺譚』には全部で7つの短編が収録されています。
面白いのは、全ての短編に由伊という女性が出てくること。
年齢や立場、性格も違う彼女たち。
果たして同一人物なのか、別人なのか。
この『眼球綺譚』に込められた最大のミステリーだと思う。
以下は各収録短編の感想です。
■再生
初っ端からいきなりグロいですよ!
この作品で由伊という女性を強烈に印象づけられ、後の作品にもずっと残ります。
繊細で悲しくて歪んだ愛の物語。
ラストはとてつもなくグロいけど、愛おしい感情も少し湧いた。
やばい、歪んでるかも。
■呼子池の怪魚
前の作品の由伊の印象が残っているので、まったく違う役柄で登場する由伊がいきなり怖い。
■特別料理
最強のグロさです。
と言っても「再生」のグロさとは違う種類のグロさ。
これはグロいというより気持ち悪いというのか?
虫が嫌いな人は卒倒ものの内容です。気をつけて。
■バースデー・プレゼント
最初はわりと普通の世界。
結末もなんとなく予想がついた。
けれどこんな予想は全然甘くて、いつの間にか、どうしようもなく歪んだ世界へ引きずり込まれいます。
不思議な後味の悪さが残ります。
■鉄橋
前4作とはだいぶ印象が変わり、どこかノスタルジックな印象を感じました。
けれどやっぱりホラーなんですよね。
しっとりと怖いホラーです。
■人形
これもまた不思議な感じのするホラーです。
■眼球綺譚
最後にはやっぱりグロいのがきました。
正統派にグロい。(←?)
小説の中のホラーは、いつしか現実の自分へと迫って…。
これは怖い。
『眼球綺譚』に書かれているホラーは、どれも静かに怖い。
殺人鬼が迫ってきて殺されそうになる、というようなパニックもののホラーとは明らかに毛色は違う。
しっとりと怖いんです。
書名 | :眼球綺譚 |
著者 | :綾辻行人 |
ジャンル | :小説(ホラー/ミステリー/暗黒系) |
メモ | :漫画もあります。内容は微妙に違うようです。 |
おすすめ度 | :★★★★ |
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ichi-kaさんのレビューを読んだだけで、グロいの言葉の連呼に、絶対読んではいけない本になりました
グロいのも、怖いのも、ホラーも苦手な私には、はなから手に取らないジャンルですが・・・
グロいは褒め言葉感覚で使ったんですが、ちょっと書きすぎたかもしれない…。
『眼球綺譚』はグロいだけじゃなく、怖いだけじゃなく、ちょっと不思議な繊細さがある小説です。ま、グロいけども。