
(C)2008「252」製作委員会
今回の記事は『252-生存者あり-』(2008年、監督:水田伸生)です。
地下に閉じこめられた人たちと、彼らを救出に向かうレスキュー隊員の双方のドラマを描いたパニック・ヒューマン・スペクタル・ドラマ。
舞台は新橋。身震いするほど身近に感じてしまう。
■内容紹介 ※goo映画より
関東に直下型地震が発生して数週間後、都心の機能は回復しつつあった。
しかし、この地震の影響で海水温度が急上昇、それは巨大台風を発生させ、その脅威が臨海副都心に迫っていた。
東京消防庁のハイパーレスキュー隊が必死の救助にあたる中、音波探索機が高潮による水没で壊滅した新橋の地下から「2、5、 2(生存者ありの暗号)」の音をキャッチ。
ハイパーレスキューの暗号を知っている人間が地下に閉じ込められているのだ…。
絶対に助け出す。
絶対に生きて還る。


■感想
レスキューもののドラマは胸にジンとくるものがあります。
この『252~』も、家族の絆、レスキュー隊員の想いと苦悩、救助を信じて生きることをあきらめない人たちのドラマを描いた素敵な映画だったと思います。
この映画の製作は日本、舞台も新橋です。
新橋駅を乗り換えに利用したことがある人であれば、きっと見覚えがある場所を映画中に多数見つけるはずです。
海外映画のパニック・ムービーとは違う、身震いするほど身近に感じられる感覚がこの映画にはありました。
映画の序盤で巨大な雹(ひょう)が降り、たくさんの人が地下へと逃げ込むのですが、地下は水に弱いんですね。
高潮が押し寄せ、地下へと水が流れ込んだ後は人々に為すすべはなくなってしまう。
生き残れた人たちは悲しいまでに少なかった。
公式HPをちらっと見て仕入れた情報によれば、災害という観点で見ると、東京・横浜は世界一危険な都市なんだそうです。
日本は地震大国ですし、台風だって毎年来る。
普段から危機意識を持つことはあまり無いけれど、危険が身近に迫る可能性は思いのほか高いのかもしれない。
とかと少し思ったけれど、この映画で見せたかったのはそこではないはず。
絶望的な状況に陥った人たちと、彼らを救助に向かうレスキュー隊員たちのドラマがこの映画最大の見どころです。
救助を待つ人たちサイドの主演は伊藤英明さん。
元レスキューだったという立場から、取り残された人たちを的確に導き、「絶対に救助が来るんだ」という想いを伝えていく役柄です。
海猿と似たような役柄だぜと思うかもしれませんし、実際にそうなのかもしれませんが、今回はパパ役なのでまた違ったイメージなんじゃないかなと思います。
冷静だけど熱い男が伊藤英明さんには良く似合う。
彼が救助を待つ人たちの支えとなっているのは確かなのですが、彼自身が他の人に支えられているシーンもあったりと、ドラマは見ごたえがありました。
こちらのサイドでは山田孝之さんも良いアクセントになっていたと思います。
身勝手な若者風な役柄で登場する山田さんですが、彼は実は…!
誰にだってそれぞれの人生があり、悩みを抱えつつも必死に生きている。
どうしても彼ら全員が助かって欲しい。そんな思いが募ってきます。
救助するサイドの主演は内野聖陽さん。
この苦悩に揺れる熱い隊長、かっこいいですね。
レスキューは人の命を助ける仕事。
けれどそこには自分たちの命と救助を待つ人の命の天秤という苦悩がある。
現場においては被害を拡大させるわけにはいかず、危険度の高い場合に優先されるのは隊員たち自身の命。
それでも助けにいきたいんだ、という熱い想いは胸を打ちます。
彼らには頭が上がりません。
『252』は、どうもWeb上での評価はバラバラみたいですね。
確かに都合よすぎる展開だし、ラストのスローは少しくどい。
けれど、助ける側と助けられる側のドラマは良くできていたと思う。
僕はオススメできる映画だと思います。
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題名 | 252-生存者あり- |
製作年/製作国 | 2008年/日本 |
ジャンル | ドラマ/パニック |
監督 | 水田伸生 |
出演者 | 伊藤英明 内野聖陽 山田孝之 香椎由宇 木村祐一 MINJI 大森絢音 山本太郎 桜井幸子 阿部サダヲ 温水洋一 西村雅彦 松田悟志 杉本哲太、他 |
メモ・特記 | 特になし |
おすすめ度 | ★★★★ |
■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒252-生存者あり- - goo 映画
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後半の批評
医療現場のトリアージを思いました
新橋駅地下のリアルさ
利用した人は怖いかもしれませんね
私の住む地区では
なぜか消防関連のポスターや
救助訓練?が多く
もちろん「252」のポスターも
思いっきりたくさん貼ってあります
外国のパニック映画とは違う
身近な恐怖感という表現
よく理解できます
さすが
表現上手ですね
横浜と東京は危ないんだー
ichi-kaさーん
お互い危ない地域ですよー
なお、日本インターネット映画大賞のURLはhttp://www.movieawards.jp/です。
>ますびさん
横浜、東京危なそうですね。地下街は雨の日とか便利だけど、大豪雨とか起きたら水没するかも知れないですね。都市って自然災害には弱いのかも。
お互い何かと気をつけましょう。
>日本インターネット映画大賞スタッフさん
トラックバックで投票できるんですね。締め切りは1/15か。ふるって参加しちゃおうかな。