始めてMCバトルに参加した。
もともとは一年ほど前に先輩に誘われ始めたフリースタイル。
週に一回のペースでラップレクチャーを受けながら飲み交わしたものだ。
2016年になって行動力を旨とする僕が動き出さないのはらしくないと思い
先輩に打診した。大会に出ようと。
先輩はすぐさま同意してくれて千葉で行っているPRIDE MC BATTLEを探し出し
すぐさまその場でエントリーした。
正直その場では何とかなるとタカをくくっていたし、余裕な心持であった。
そんな経験も、もちろん技量も持ち合わせてはいなかったが。
しかし本番に僕自身強いだろうという自負心が何故か強かった。
大会当日に粉々に自負心は砕け散ったのだが。
結果から言うと初戦敗退だ。まぁ納得できる。
人生の中でも上位に来る緊張感であった。
全然準備なんてしていなかったし、練習量も足りない。
いつもある自信なんてものはただのかりそめのものでしかなかった。
しかし『それ』が分かった。
フリースタイルは最高の遊びであると同時にまさしく真剣勝負そのものであった。
MCたちは皆、夢と野望と覚悟を持って望んでいた。目が輝いていた。
僕はまだまだまだ強くなれるし、楽しんでいけることも理解した。
ちなみに僕の先輩はベスト8まで進み今大会の優勝者の「輪入道」に敗退。
しかしその前に行く姿は僕に希望と勇気を与えてくれた。
僕は僕の力をつけていかなくてはいけないし、それはなんともいえないカルチャーだ。
仕事とも恋愛とも違う。バスケをやっていた時代を思いだした。
ガチでぶつかり合い、だからこそリスペクトしあえる世界がそこにはあった。
これから趣味といわれようが全力で音を楽しんで行こうと思った。
まだまだ第一歩目を踏み出したばかりだ。