沖縄・伝統文化

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協陽地謡研修発表会

2006-03-12 15:32:36 | 舞台公演
野村流音楽協会那覇支部、琉球箏曲興陽会那覇支部の会員による第5回協陽地謡研修発表会の舞台を紹介します。野村流音楽協会那覇支部・新垣支部長のご好意で撮影させていただきました。組踊と舞踊の地謡をめざす会員が組踊1演目と舞踊10演目からなる発表公演をおこなう舞台です。

開幕は揚作田節、あがり里節、赤田花風節の斉唱です。

古典・女踊り「芋引(うーびぃち)」、王国時代の着物を作る一連の様子を演じる古典舞踊です。麻糸を紡ぐ優雅なしぐさや愛情細やかな動きが見られる踊りです。古典・女踊なのですが長らく途絶えていて、柳清会初代比嘉清子家元が初めて披露した踊りだということです。(柳清本流・柳清会)

創作舞踊・「若衆揚口説わかしゅうあげくどぅち」、一曲目は揚口説節にのせて花かごを持ったあでやかな出で立ちの若衆姿で踊り、二曲目は笠を手に湊くり節で軽快に踊ります。

組踊「手水の縁」から、あわや処刑される玉津のもとへ山戸が駆けつける場面です。波平大主の息子「山戸」は、瀬長山近くの川で出会った娘「玉津」に手水を乞うて懇ろになりますが、親の怒りに触れた玉津は浜辺で処刑されることになってしまいます。そこへ駆けつけた「山戸」の必死の命乞いに動かされた役人は、二人を逃がしてやるという筋書きです。

画像は「八重瀬の万歳之踊」、通称「波平大主道行口説(はんじゃうふぬしみちゆきくどぅち)」と呼ばれ、組踊「忠臣身替之巻」から波平大主の口説の場面を舞踊に仕立てたものです。波平大主は、八重瀬の按司に討たれた主君玉村按司の若按司が味方の平安名大主によって敵方に引き渡されたと聞き、平安名太主の裏切り許すまじの怒りに燃えて、事の真偽を問いただす旅行きを決意します。実は忠臣平安名大主が敵方を欺くため、若按司の身替わりに自分の息子を引き渡していたのです。