◆ ヒョンビン研究所 ◆

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キム・ソナ姐さん来日インタビュー

2007年05月26日 | キム・ソナさんインタビュー
 
↑これは来日した当日、コメント撮りと声優さんとの対談に立ち合せてもらったときのスナップ 本当に背の高い女性でした。170cmの身長にヒールのあるサンダルをはいていたので、ゆうに180cm近くあったような気がします。
顔の小ささやスタイルの良さが、写真やVでは本当に伝わらない人ですね

↑インタビュー時の様子。ブタを抱えてかわいいソナちゃん

◆ キム・ソナさん単独インタビュー ◆
2006/06/15 ウエスティンにて

Q:日本語がバッチリですね?

ソ:え?誰がデスか?
ぜんぜんバッチリじゃないですよ。すごい忘れてる。

Q:え~?忘れてますか?答えに困るような状況がぜんぜんなかったので…。

ソ:いえ、困っているのに、こう(笑)。

Q:日本で、中学~高校を過ごされたということなんですけど、その頃どんな女の子だったんですか?

ソ:普通の、とても普通の子でした。

Q:たとえばちょっとこう、お転婆だったりとか…。

ソ:最初、家族全員で日本に来て、1ヶ月でみんな20kgくらい太っちゃったから、みんなで(笑)。だって、食べ物美味しいし、言葉わかんないから、どこも行けないじゃないですか、うちで食べながらテレビばっかり見てたら、1ヵ月で20kg太っちゃって、韓国に帰ったら、みんなから「あんた誰?」って言われて。それから二十歳くらいになって、自分の場合は、何もしてないのに、自然に痩せちゃったんです。で、次にアメリカに行って痩せ過ぎちゃいました。初めて勉強したので(笑)、頑張ったもんで。

Q:アメリカではご飯があまり美味しくなかったから?

ソ:いやいやいや、時間があまりなかったんですよ。ピアノをやっていて、勉強もしなくちゃならないし、ピアノの練習もありましたから、それで痩せちゃって、神経性胃炎になっちゃって、食べれなくなって、大変な時期がありました。
で、まあ日本にいたときは、普通の、本当に普通の女の子。お母さんが厳しい人で、あまり夜とか遊びに行けなかった。大学に行ってからは自由にさせてもらいましたけど。

Q:日本にいたときに、なにか思い出に残っていることってありますか?

ソ:みんなで遊園地に行ったときに、高いところが恐いので、みんなの荷物を持って、みんながジェットコースターに乗っている間、ずっと待っていたことがあります。あとは、バイトをけっこういっぱいやっていましたね。

Q:何のバイトですか?

ソ:カレー屋とか、おもちゃ屋さん、中華の宴会場とか、けっこういろいろやっていましたね。アメリカでもずっとバイトやってましたし。あ、日本では通訳のバイトもしたことがあるんですよ。

Q:日本で芸能界にスカウトされたことはないんですか?

ソ:いや、あの頃は太っていたので、芸能界なんて考えたことがなかったんですね。

Q:じゃあ、演技はいつからやりたいと思われたんですか?

ソ:「やりたい」と思ったことがなかったんですよ。最初はコマーシャルの仕事をやったんですけど、「これ、お金いいね~!」ってことで最初始めたんですけど、それからは、きっと運が良かったんですね、どんどん仕事が入って来て、でやめようとしたこともあったんですけど…思ったより大変な仕事だと言うことが判ったから、やっぱりピアノを続けなくちゃならないというのもあったし、学校も戻らなくちゃとうのがあったんですけど、やっているうちにどんどんハマって来ちゃって、ミュージカルをやって、面白くなってやめられなくなったんです。
これが自分の仕事だ…!と認識し始めて、やっと映画をはじめて、ずっと映画を撮っていたんですけど、4年半ぶりにドラマに戻ったのが『キム・サムスン』なんですが、視聴率が良くて、思っていた以上に反応も良かったし。

Q:歴史に残る名作だと思います。

ソ:そうですね。

Q:今回、ラブコメディというジャンルに挑戦されたわけですけど、ご自身で演じていて、いかがでしたか?

ソ:自分の中に、そういう血が流れていると思いますけど、もともと出演映画の2作目にあたる『夢精期』が、ラブコメディで、その中にアクションとかいろいろあったんですけど、その後『Sダイアリー』『ハッピー・エロ・クリスマス』などがあって、『キム・サムスン』は、ラブコメとしては5作目だと思うんですよ。もしその前にそれらをやっていなかったら、『キム・サムスン』はできなかったと思う。

Q:この役が決定して、太らなければならなくなったとき、初めにしたことは何ですか?

ソ:なにも考えずに食べました(笑)。

Q:インストラクターについて増量したのではないのですか?カロリーの計算をちゃんとして?

ソ:いや、とにかく時間がなかったので。
1月に映画の撮影が終わって、1月の中旬くらいにこのシナリオをもらって、それから原作を読んだんですけど、「あ、これはやらなくちゃいけない!」って思ったんですよ。監督さんは誰?と聞いたら、キム・ユンチョルさんだというので、「あ、じゃあやろう!」と決めたわけですが、周りの人があまりにも心配するので、1ヵ月くらい返事しないでいたんです。でも、「これ、やろう!」と決心したときから、もう自由に食べ始めていまして、2~3kgは太ったんですね。でも、自分の映画の公開が3月で、けっこうテレビやインタビューがいっぱいあったために時間がなくて、とりあえず、夜は一杯飲んだりして、自由に!その前までは、食べたくても我慢するじゃないですか。特に私の場合、食べるのが大好きで、美味しいものが好きなので(笑)。でも、我慢することなく自由に、むしろ無理して食べたりしているうちに8kg太ったんです。
最初2~3kgくらい太った段階で、監督さんと作家さんに会ったんですけど、「ああ、まだまだ」と言われ、「私は充分だと思うんですけど」と言ったら、「ダメだ」と。ああ~もういいやって(笑)。

Q:でも基本的に韓国料理ってヘルシーじゃないですか?辛いし、野菜も多いし。

ソ:いや、ヘルシーですけど、やっぱり夜にいっぱい食べたら、ぜんぜん健康に良くないし(笑)。で、お酒も飲みました。いっぱいではないですけど、夜飲むとカロリーオーバーですね。あと、やっぱり太る体質なので(笑)、いつも気をつけています。

Q:「ヒョンビンのキャスティングには、キム・ソナさんが反対した」と、キム・ユンチョル監督のインタビューで読んだのですが、それはどういった理由からですか?また、共演してみた後の感想を聞かせてください。

ソ:いや、ヒョンビンだけじゃなくて、全員反対しました。チョン・リョウォンさん、ダニエル・ヘニーさん、イ・ギュハンさん、みんな反対したんですよ私(笑)。
だって、これはタイトルじゃないですか。自分をタイトルとしたドラマですから、自分が連れて行かなくちゃならないわけで、みんな新人じゃないですか!!とりあえず私はヒョンビンさんの演技も見たことがなくて、人気があるのは知っていましたけど。ドラマを決定する前に回りが心配してくれた理由は、共演者がみんな新人で、君だけが看板になると、もし結果が良ければみんな良いけど、もし結果が悪ければ、あんたの責任になる。
監督さんもデビュー作だし、それがちょっと不安だったんですけど、監督さんが「自分を信じてくれ」みたいなことを言って、それで、まあその一言で「わかりました」と言いました。
で、やっぱりその結果は正解だったと思います。監督さんのことを信頼してこの作品を選んだというのもあったんですけど、まあ全体的に良く気が合うんですね。だから良い結果になったんだと思います。

Q:あの撮影中の極限状態の中で、とっても和気あいあいと仲が良さそうな場面を見て、現場の雰囲気が良いのに驚きました。

ソ:(意味深な顔をした)

Q:え?違うんですか?

ソ:いえいえ、あまりにも良くて、撮影終わっても、今も会ったりしてますから。

Q:ドラマを拝見してて、サムスンは女性から見て、本当にかわいい、キュートで、憎めないかんじの女性だと思うんですけど、キム・ソナさんから見て、どういうところがかわいいと思いますか?

ソ:かわいい??(と、疑問に感じて)
魅力ですね、自分に正直なところが一番魅力だと思うんですけど。自分に正直な人はたくさんいるんですけど、それを表現できる人はあまりいないと思うんですよ、そこのところが一番共感したのもあるし、あとはうらやましいところでもあるんじゃないかな。

Q:私がこのドラマで面白いと思ったのは、性欲に対して素直に表現されている部分でした。韓国ドラマの多くは、どんなに愛し合っても結婚するまでは何もしない…というものが多いのに、すごくあらゆる欲望に忠実で、そこにリアリティと共感を持てたと思うのですが。

ソ:爆弾でしたよね(笑)。

Q:その辺もすべて最初から脚本にあったことでしたか?アドリブも多かったと聞きますが…。

ソ:もともとの台詞の上に、自分の言いたいことを言ったり、それがちょっと強かったら、監督さんから「やりすぎ!」って言われたこともありますし、すごく自由に台詞を言えるようにしてくれてはいたんですけど、もともと台本にも性に対して大胆な台詞も多くて、「え?本当にいいんですか?」と言ったんです。やっぱり監督さんもOK!これは言わなくちゃいけないことだし、みんな思っているのに誰もしゃべらないですよね。ドラマにしても何にしても、これはとても良い性教育の番組です。
(コンドームを)コンビニに買いに行くじゃないですか、これは、みんなが見ておかなければいけない場面だ!と、私たちも冗談で言ってたんです(笑)。

Q:そこら辺は、女心的にも燃えましたね。

ソ:そうですね。だからみんな共感してすごかったんじゃないかな。

Q:でも、買いに行かせている間に、寝るか?ふつ~!!(笑)。

ソ:それがサムスンなんですね、素直で。ストレートで。

Q:私が気になったのは、“腹まくら”だったんですけど。“膝まくら”とか“腕まくら”というのはありますよね。でも“腹まくら”っていうのは、これはもともと韓国にある伝統的なもの? それともあのドラマの中だけのものですか?

ソ・いやそれは、韓国だからとかじゃなく、世界中どこでも、あの二人の自由なんで、それはたぶん作家さんの好みもあるかもしれないんですけど、それは判らないんですけど、でも日本にもいるんじゃないですか、たまに女の子のお腹に頭を乗せるような人。いるんじゃないかな。

Q:やっているときは、どんな感じだったんですか?

ソ:いやですよ~そりゃもう(笑)、お腹出てんのに!!まあ、演技でもあるんですけど、実際力を入れて引くのが自然的に。
カット!がかかると「ちょっと早くどいてよ!!」って(ヒョンビンをシッシッする)感じだったんですけど。

Q:ヒョンビンさんは何か言われていましたか?

ソ:あの人ね、ぽっちゃりしてる人が好きみたいで、私が「痩せる~痩せる~!」って言っていたら、「いや~別に痩せなくてもいいのに!」って、あんただって私の彼氏でもないのになんてこと言うのよ!!(笑)
そういう人けっこう多いですよ。ぽっちゃりしている人の方が好きだとかって、チャ・テヒョンさんも言っていたし、で~、他の痩せた人と結婚して~(笑)。

Q:そういう話がいちいち私たち女性の心を和ませてくれるんですよね。実際のキム・ソナさんの恋人もそうおっしゃっていると聞きましたが。

ソ:それは、みんな好みが違うと思うんですけど、だいたい女の子って、痩せたいというのが一番だと思うんですよ、で、いくら痩せている人も、痩せなくちゃいけない!という強迫観念があると思うんですよね。特にアジアではもう本当にあるじゃないですか!!だってアメリカではいくらお腹が出てても、ぜんぜん平気じゃないですか。タンクトップなんか平気で着てるじゃないですか、それで隣に彼氏がしても「べつに!」みたいな感じで、人の目を気にしないというのは、とても良いことだと思うんですけど、アジアは、自分もそうだからなんともいえないですけど、
日本でも痩せなくちゃいけないと思っていますよね?雑誌なんかでもいつでもそう書きたてて。

Q:でも、「世の中の男性は実はぽっちゃりしている女性が好きなのに、どうして痩せたがるの?」という特集をある女性誌が組んだら、すごい反響があったそうですよ。

ソ:そうなんですよね。
でも、実際そう言っている人の彼女は痩せてる(笑)。

Q:ドラマのラストですが、最後結婚式で終わる予定ではなかったのですか?

ソ:最初どういう結末にするか・・・という話があって、いろんな話が出てましたね。監督さんとはいつもよく意見を交わすんですが、「どうします?」と、作家さんも交えていっぱい話して、最初は結婚の話もあったんですけど、それは現実的ではないということで、やっぱり最後は現実的なラストにしようと、ああなりました。

Q:サムスンのように恋愛に行き詰ったりとか、仕事に行き詰ったりとかしている30代女性に、キム・ソナさんからメッセージをお願いしたいんですが。

ソ:メッセージですか?自分もちゃんとやってないのに(笑)。
あの、人は特に女の子はそうだと思うんですけど、年をとるたびに自信をなくす、自信をなくすというより、自分を隠す人が多いと思うんですよ、やっぱり年だから。社会の目とかいろいろあるし、それを考えずに、今まで遣って来たとおりにやっていけば、恋愛においても、仕事においても良い結果が得られるんじゃないかな。勇気出せ!って言いたいんですけど、自分もちゃんとしてないんで(笑)。
でも、今までやって来たとおりにやって行けば、まあいいんじゃないですか?
で、人がいきなり「こう変わったり」「ああ変わったり」しないで、素直に自分を出して行くことが一番だと思います。

Q:このドラマでみんなが勇気づけられると思います。

ソ:ああ、ぜひそうなればいいと思います。

Q:韓国人の友人たちが、このドラマの本当の面白さは、絶対に字幕や吹き替えでは伝わらない!と言うのですが、キム・ソナさんが話すスラングは訳せない!と言うのですが、日本語もわかるキム・ソナさんが、これはすっごい汚い言葉!というようなものがあったら、一言お願いします。

ソ:この間、第一話のアフレコ版を見たんですけど、一番最初ホテルでヒョヌさんと一緒にしゃべっているシーンが、思っていたより弱いな…と感じたんですね。あ、日本語だとダメかなと。たとえば「てめえ!」とか「このやろう!」とかそういう言葉を言ってるんですけど、それも足りないかなということが、けっこうありますね。
表現の違いがやっぱりちょっとあって、難しいと思います。それをそのまま伝えるのは、ちょっと難しいんじゃないかな。

Q:じゃあ私たちは、声の強さや表情から、もっとヒドイ言葉を話しているんだ…と想像しながら見ないといけませんね。
ソナ姐さんは、ゆっくりしたテンポで、でも確実な日本語で話してくださいました。
話し言葉をそのままテープ起こししたものなので言い回しに無駄な箇所も多いですが、自然体なソナちゃんがしゃべっているのを想像しながら読んでいただけたら幸いです。