近江商人 Lifelog

近江商人のライフログ、あるいは遺言状の下書き

Yahoo! VS Google on メディアコンテンツ

2004年12月22日 | ニュース
YahooとGoogleは何が違うのか -梅田望夫・英語で読むITトレンド

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Googleは人間の介在を極力回避しようとし、Yahooは人間こそがソリューションの中核に存在するべきだという価値観で成り立つ会社だ。
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この考察だけならば、「ああそうね」というだけのところだが、
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Johnは、YahooとGoogleが本格的にぶつかるのは、メディアコンテンツ、特に映像コンテンツを巡っての戦いであるはずで、そのアプローチにこのDNAの違いが出るはずだと主張する。
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というところで想像が膨らむ。
両者とも現在は検索の領域に技術の中心をおいている(Y!は去年からくらいだが)中、このところ映像メタ検索に関する開発を進めており、この技術の実装とビジネスモデルの組み立てが、メディアコンテンツ領域における両者の差を生むのだろう。特に映像コンテンツにおいては、ForPCよりもForTVに需要の主体が存在しており、本件の戦略を考える上で両者がインタラクティブTV向けナビゲーション事業への参入を標榜することは必然だ。その中で冒頭の両者のアイデンティティを勘案すると、Yahoo!はForPCで築き上げた総合メディアとしての地歩を生かしたTV向け総合ポータルを目指して家電メーカーとの包括提携を進めるだろうし、GoogleはTV+リモコンという端末環境におけるベストな映像メタ検索技術をより幅広いメーカーのTV端末に「埋め込む」形で入り込むのではないだろうか。その上で、Yahoo!はこれまで通りの1:Nメディアとして、映像のみならず通信やコマースに踏み込んだ収益源を狙うことになるであろうし、Googleは映像メタ検索+P2P+DRM+課金という技術のキモを握る形態で主に流通する映像や情報に埋め込まれる形の広告による収益や課金のボトルの部分を握りマージンを得るという収益源を狙うことになると予測する。その結果、どちらがこの領域で勝利を収めるかはもちろんわからない。おそらくForPCの検索広告市場で起きたような、Googleが技術で先行、Yahoo!が後から追随という流れを踏襲することにはなるだろうが。


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