hoppenの韓的な日々♪

2004年・夏、イ・ビョンホンssiに出会ってから韓流へ~韓国映画&ドラマで刺激的になった日々を綴ります。

『私たちの幸せな時間』:劇場鑑賞(2007.07.28)

2007-07-30 00:14:12 | 韓国映画・ドラマのレビュー


『私たちの幸せな時間』

우리들의 행복한 시간
(2006.09.14韓国公開、2007.07.14日本公開)

日本公式HP:http://www.shiawasenajikan.jp/

私たちの幸せな時間 - goo 映画

innolife映画紹介:
http://contents.innolife.net/listm.php?ac_id=7&ai_id=8963
innolife映画コラム:
http://contents.innolife.net/listb.php?ac_id=19&ai_id=9056


*** 7/30、一部、書き換えました。 ***
*** 私では、この映画の良さを上手くお伝えし切れなくて・・・ ***
*** 書くのに悩んだ、レビューです ***

3人を殺した死刑囚・ユンスと、深い傷を持ち自殺未遂を繰り返す女性・ユジョン
ユンスは、貧困にあえぎ、つかめそうだった幸せさえも貧しさのために失い、犯罪を犯してしまった死刑囚です。
彼と同じように、死しか見えない人生を送っているユジョンと、刑務所の面会室で心を通わせていきます。
ユジョンと過ごしたわずかな時間が、ユンスに、初めて訪れた「幸せな時間」になりました。
この映画では、罪を犯し、その罰を受け入れ、赦され、刑に服するユンスの一生が、丁寧に綴られています。
これから、全国で公開される予定です。
ぜひ、お近くの劇場に足を運んで、ご覧になってください。


ユンスユジョンは、傷を受け、もがき苦しんで人生を生きていました。
刑務所の面会室で、わずかな時間を共に過ごし、ようやく生きる希望を見出します。

『力道山』ソン・ヘソン監督が、カン・ドンウォンイ・ナヨンを起用。
これまでのアイドル的な姿は、微塵も感じられませんでした。
撮影前には、4日間、ホテルに詰め込み、監督カン・ドンウォンイ・ナヨンの3人で、シナリオ作業を行ったそうです。

映画が進むにつれ、二人が、とても似てくるのです。
同じような傷を持つ、二人の思いが重なっていくからなのでしょうか。
面会室のガラスに、二人の表情が重ねられるシーンが、心に残っています。

『力道山』でも感じましたが、ソン・へソン監督は、主人公の心を、ひとつひとつ丁寧に綴っていく監督さんだなぁ、
と思います。
丁寧すぎて、少しリアル感に欠けるところも感じます。
この映画でも、刑務所の服役囚たちが、あまりにいい人過ぎる。
でも、あくまでも焦点は、主役二人の心の動き。
ただ実直に、丁寧に、二人が生と死を受け止める姿が、スクリーンに映されていて、
心の奥底に響きました。


公開3週目の土曜日、朝一で見に行きましたが、劇場は満席でした。
いつもの韓流映画とは違い、男性が三分の一くらい占めていたかも。
カン・ドンウォンという韓流スターが出ていますが、そこではなく、
あくまでも、映画自体が持つメッセージを前面に出して宣伝していたからでしょうか。
やはり、心に響く映画は、たくさんの人が見てくれるんですね。

この映画は、単なるラブストーリーではありません。
犯罪を犯すまでに追い詰められてしまう人生。
その罪の償い(罰=死刑)のあり方。
そして、罪を赦すことのつらさ。
これらのことを、映画を見ている二時間、ずっと考えされられました。

韓国でも、日本でも、世界中で、死刑は論議され続けています。
罪と罰のバランスは難しい。
もし、私の家族が殺されたら、犯人にも同じ目に合わせてやりたいと思うでしょう。
でも、なぜ、犯人が、犯罪に手を染めたのか。
本人も、どうすることもできないくらい、歯車が狂ってしまったのだとしたら・・・。
貧困は、犯罪を引き起こす大きな理由ですが、
最近の日本では、物質的に豊かであったも、心が貧困であるがために起こる犯罪が増えているように感じます。
犯罪は、誰もが被害者になることもあるし、もしかすると、加害者になることもあるかもしれません。
犯罪が起こる前に、何とか助けられないものなんでしょうか・・・。
死刑という、重い罰だけでは、犯罪は減らないように思います。

日本映画の『13階段』も、死刑制度を問いかける映画でした。
この映画では、刑を執行する刑務官に焦点を当てています。
あわせてご覧になってみてください。

『13階段』
公式HP:
http://13kaidan.goo.ne.jp/



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4 コメント

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こんにちわ。 (みほ)
2007-08-14 18:10:00
確かにこの監督さんは、リアル感に欠けるところがありますね。
感性は悪くないんだけど、頭でっかちなのかなぁ。
俳優2人がよかった分、とても惜しく感じてしまいました。

こーゆー映画は、感想を書くのが難しいですよねー。
シリアスなテーマなのに、ふざけている私の記事ですが・・・TBさせていただきました。
恐縮です。

それにしても、キム・ブソンにお会いされたなんて、すごいです!
貴重なお話ありがとうございました。
返信する
>みほさん (hoppen)
2007-08-15 13:10:31
TBありがとうございました♪
そ~なんですよ。
私のは、なんだかお堅い記事になってしまいました。
監督の思うツボかも。
でも、とにかく、カンカンが素晴らしい!
イ・ナヨンもすごくよかったですよね。
若手でも、いい俳優さんが出てくるんですね~。
これからも楽しみです。
返信する
私たちの幸せな!?映画 (rabiovsky)
2007-09-30 15:53:00
TBありがとうございました。

私は刑務所の面会室で共に過ごしたわずかな時間が幸せな時間に
なるところに違和感を感じるんですよ。
丁寧には描かれているのですがご都合主義的な部分もありますし・・・。

でも主演をカン・ドンウォンとイ・ナヨンが演じているというのが好印象
ではあります。イ・ナヨン好きですしね!(笑)
>撮影前には、4日間、ホテルに詰め込み、監督とカン・ドンウォンと
>イ・ナヨンの3人で、シナリオ作業を行ったそうです。
これは初めて知りました。
このようなことができることが今の韓国映画の強みでしょうね。
だけどこれで、ふたりに焦点を当てすぎる結果になってしまったの
かもしれませんね。

異常とも思えた韓流ブームが収まり、韓国映画へのスタンスが東京では
やっと成熟する一歩手前ぐらいには来たのでしょうか?
そうあって欲しいものです。
返信する
そうなんですよね~ (hoppen)
2007-10-02 01:00:29
>rabiovskyさん
確かに、違和感がぬぐえない映画ですね。
カン・ドンウォンが犯罪に走るくだりだとか、
実は、真犯人じゃないとか、
イ・ナヨンの母親の、娘に対する態度も理解できなかった。
テーマを強調したくて、こうなっちゃうのかしら。
もったいないですね。

記事にも書きましたが、東京では、内容で、この映画を見に来た方が多かったように感じました。
8月末に公開した『私の小さなピアニスト』では、クラシック・ファンで満員でしたし。
それぞれのジャンルのファンに応えられる映画も多いですからね。
たくさんの方に、韓国映画の面白さを味わってもらいたいです。

韓国映画の成熟の要因に、俳優が作品に集中しやすい環境が挙げられると思います。
『青いパパイヤの香り』のトラン・アン・ユン監督の新作に、
韓国からはイ・ビョンホンが、日本からは木村拓哉が、香港からはショーン・ユーが出演します。
香港での撮影の際、キムタクの顔だけが見えませんでした。
イ・ビョンホンは、韓国映画の撮影中でしたが、ロケ先の中国・敦厚から駆けつけています。
ショーン・ユーは、現在4本の映画を撮影中だそうですが、地元ですから、当然参加。
当初、香港からの出演予定だったダニエル・ウーも、撮影に顔を出していました。

キムタクは、後日の自分自身の撮影の時も、「スマスマ」の収録があるとかで、本人は行かず。
浮浪者の役なので顔が見えないからか、代役が演じたそうです。
それって、ありなの・・・・?
日本でタレント業をやっている俳優は、映画に集中することはできないみたいですね。
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