三脚マンと弱力女の登山日記

登山が趣味の夫婦です。

白馬岳 (強風による敗退記録)

2007年05月29日 | 登山
日付 :2007年5月26日~27日
天気 :晴れ(強風)、ガス
コース:猿倉→頂上宿舎テント場?→猿倉




前夜、いつものように会社から帰宅。
23時30分自宅を出発。
明日から天気回復ということで、白馬猿倉荘に向かいます。
4時駐車場到着。薄明るくなっていましたが、ビールを1本飲んで寝ます。
6時頃起きだして、6時30分出発。






駐車場からの白馬岳。
天気は快晴です。今回も弱力女はお休み。単独となりました。

今日は9時から猿倉で開山祭が行われるようでした。






白馬尻まで約1時間、林道を歩きます。
林道辺りは、新緑が芽吹いていました。
途中、登山道になると雪道となり、樹林帯の中を歩きます。
一箇所、橋がまだ架かってなく、徒渉しなければなりませんでした。






コースタイム通り、1時間で白馬尻到着。
まだ小屋は解体されたまま。






林道が終ったところからずっと雪道。
5月のこの時期、大雪渓、小雪渓の区別はありません。
頂上宿舎までずっと雪道歩きです。






稜線を過ぎていく雲の流れから、風が強いことが想像できます。






大きなデブリ。
雪崩も一度目撃しました。






照り返しも強く、また日焼けしそうです。
今日は弱力女の帽子を借りてきましたが、首紐が気になって仕方ありません。






杓子岳も迫ってきます。






いい感じの雲が流れていきます。






杓子岳の絶壁。
いつもいつも眼を奪われます。






葱平の急登。
スベラーの人たちと追い越したり、追い越されたりを繰り返します。






板を担いでいない登山者は、私のほか1ペアだけ。
皆さん今日スベって降りて行ってしまいそうです。






葱平上部辺りから、強烈な風が吹き始めます。
私は三脚と両足で耐風姿勢をとります。
風が弱まると前進。風が強くて、なかなか前に進めませんでした。
板を担いでいる人たちは、風が吹くたび倒れて風を避けてました。
皆さんいっせいに倒れるので、なんだか面白い光景でした。







杓子岳の真横にくると、山がトンガリます。






途中にあるはずの避難小屋や、心臓破りの階段は完全に雪の中でした。
途中から目も開けられないほどの風。
風が肌を刺し、痛すぎです。
眼だし帽装着。






12時30分頂上宿舎到着。
今日から頂上宿舎は、営業開始となってました。
水場はまだ雪の中。
小屋から水を分けてもらえました。(無料)
テント受付も今年1番でした。





テント場。雪の無いところが少しありました。
強風の中テントを張って中で昼ごはんを作ります。
風でテント側面が真ん中辺りまでへこみます。
火を使うため、火に集中。
出来上がった頃、テントポールが1本折れました
昼ごはんを食べ終わった頃、もう1本も折れ、テントの形を維持できなくなります。
風もおさまる気配がないため移動します。
一度ザックに荷物を詰め込み、テントポールをはずして移動します。






リペアスリーブを1本使って補強。もう1本は割り箸で補強。
割り箸の方はしならせた瞬間折れました。






移動した先は、トイレの玄関
風はほぼ完全に避けられます。
トイレの横でしたが、トイレも今日開けたようで、使われた形跡もなし。
排泄物も雪の下で、においもありませんでした。
1本のスペアスリーブのみで傾いていますが、一応テントの形は保てました。
(普通スリーブは1本しか持ってませんよね?)






張り綱も切れ、フライシートも大きく裂けてしまいました
まだ14時過ぎ。
風は強いものの、天気もよく体力はまだ残っていましたが、テント、フライシートの破損により
完全に戦意喪失
ビール飲んで、焼酎飲んでフテ寝してしまいました。

夕方起き出し、夜ごはんを食べてまた寝ます。
外は暴風。トイレ玄関は快適でした。






結局、テントは当然のごとく私だけ。
トイレを使う人もなくてよかったです。

朝から外はガスと強風。もう全く登る気力なし
荷物を片付け、帰ります。
8時頃下山開始。






葱平辺りで、またスベラーさんたちが登ってきます。
ブリザードは昨日から衰えてません。






よく見ると(よく見なくても)昨日、一緒に登ってた人でした。
昨日のうちに滑り降り、また今日登ってきたようです。
スゴすぎです。






葱平下は不思議と風は弱まってます。
日も差していました。
天気が悪いのは頂上付近だけでした。

よく見ると、雪渓のアチコチに亀裂が入ってました。






林道まで休むこともなく、一気に降りてきました。
林道手前、白馬尻前の木道が現れはじめてます。






雪解け水でアイゼンを洗って。






途中ニリンソウも咲いてました。






駐車場に10時20分到着。
2時間20分で降りてこれました。
歩行距離が短く、ずっとアイゼン歩行でザクザク降りたため時間短縮が図れました。


今回はテント装備の破損で、意気消沈。
悲しい山行きとなりました。

帰り道、ICI甲府によって、リペアシート(500円)やテントポール(5本×420円)
パワーロープ(1メートル当たり63円)等いろいろ買って帰りました。

フライシートも通信販売で、購入する予定です。
まだ自動車税も納めてないのに、痛すぎる出費です。(涙)




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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
たいへんでしたね~ (林艮)
2007-05-29 23:50:16
私の友人は,白馬でテントを飛ばされました。
今ごろは,日本海を漂っていることでしょう(^^;

風,強いっすよね~。
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林艮さん (三脚マン)
2007-05-30 00:08:38
コメントありがとうございます。

風が強かったです。
前に行った時も、風が強くて弱力女がキレてました。
テントが飛ばされるってあることなんですね。
たまに耳にします。

確かに風のツボにはまると、テントともども飛ばされそうになります。



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Unknown (くま)
2007-05-30 00:45:04
トイレテントのひしゃげ具合を見て笑ってしまいました。
悲惨でしたね。
私だったら即刻小屋泊まりに変更です。
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くまさん (三脚マン)
2007-05-30 01:03:15
コメントありがとうございます。

2本目が折れたときの形の方が笑えますよ。
うまく表現できませんが、丸い円形が三角形になって、風で倒れたり立ったり・・・。
ただその時は片付けるのに必死で、写真なんて撮ってられませんでした。(泣)
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ご苦労様でした! (ちょうみん)
2007-05-30 17:51:40
強風の中、よくテント建てれましたね。

自分はポール折れた事ありませんが、
テントの中でテントがへしゃげてポールが折れないように風上のほうに体で押していた事はありますが・・・
当然、風のある間は寝るなんて事は出来ませんでした(笑)


自分もスペアスリーブって最初に付いていた1本しか持って行ってません・・・


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ちょうみんさん (三脚マン)
2007-05-30 21:58:46
コメントありがとうございます。

強風の中のテント張りは大変ですね。

でもコツあります。
最初は難しいかもしれませんが、ポールだけテントに通して、固定せず、室内に荷物をいれオモシとします。
フライシートをかけて、張り綱固定。
最後にポールを固定します。
入口は風上に向けてはいけません。
我流のため、もっといい方法があるかもしれません。
最後のポール固定時も、オモシでテントは比較的安定してます。

今回私も風上にもたれることをしましたが前のめっっちゃって、火が危なかったです。

2本折れることは今回が初めてでした。
普通は1本しか持たないでしょう。(笑)

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当日 (ATOM)
2007-06-11 21:42:20
三脚マンさんへ

私、単独の登山者で、当日、5:10駐車場-10:10白馬岳山頂-13:00駐車場と行動していましたので、すれ違っていると思われます。
風が強く、私も登り、下り共に村営宿舎の蔭で休憩しました。山頂でも写真を撮って、直ぐに下山です。

テントポールが折れたのは残念ですが、今後も写真の多い素晴らしいブログを期待しております。
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ATOMさん (三脚マン)
2007-06-11 23:59:06
ATOMさん、コメントありがとうございます。
とても感激してます。

登っている時、必死で余裕はなかったのですが、
すれ違った方がいたことを覚えてます。
早いなあと思った記憶があります。

日帰りとはスゴイ。健脚ですね。
当日は風が強くて大変でしたよね。
10時頃であれば、頂上はまだ晴れていたんじゃありませんか?

これからもブログ頑張ります。
また遊びにきてくださいね。

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はじめまして (shirou-ma)
2007-07-08 12:51:54
こんにちは。来月、唐松岳を目指す女性です。
唐松岳の情報を集めているうちに
ここへたどり着きました。




去年の夏、白馬三山を半死状態で終えました。
すごく懐かしいな~・・・と思ってこちらに
載せてある画像を眺めていました。

”スベラ-さん”って表現、面白いですね。
始め何のことだか分からなかったです。

スベラ-さんはものすごいことされるんですね。
死闘そのもの。う~ん、すごい。

しかし、強風の中無事山行を終えられて
おめでとうございます。

また、こちらへ遊びにきたいと思います。

よろしくお願いします。


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shirou-maさん (三脚マン)
2007-07-10 08:18:35
はじめまして、コメントありがとうございます。
いきなり、返事遅くなって、すいません。

唐松岳は、展望のすばらしい山です。
私達の、お気に入りの山です。
天気が良ければ、最高です!

大雪渓を、ボード、スキーで滑るのは難しそうですね。
私は、ゲレンデスキーしかしたことがないんで、
デコボコが怖いです。
でも見ていると、とっても気持ち良さそうです。

こちらこそ、よろしくお願いします。
また是非遊びに来て下さいね。

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