蹴球放浪記

緩まない、緩ませない。
横着しない、横着を許さない。
慌てない、「だ」を込める。

さてと、さくさく行くよ、さくさく。

2008-11-26 20:53:57 | 舞台のこと

いろいろしんどい状況があったんで少しおいてた見学のお話を。

まずは「演劇関係いすと校舎」というカンパニーによる
メガネの人、将棋の人。」という演目。

北九州で「スローペースの演劇」をやってるカンパニーがある。
しかも自分の住んでいる家を改造して箱まで作っている、それだけでもすごい。
というわけで一度見てみたかったな、と感じていた。
今回、自分が見に行った箱はそこではなく、八幡、というところの
昔、銀行だった建物がアートスペースになったところでの公演だったけれど。
その場に自分が降り立ったのは、何年ぶりだろう。
・・・まだあのころをいい意味で振り返るには時間がかかりそうだ。

しかし、いい箱を選んだものだ。
そして、箱の形をうまく「物語」に合わせている。
まるで「ちょい伝統校」にある、倉庫兼多目的教室らしきものに
段を作って、椅子を据え付けて、その中の様子をお見せしました、という出来。

お話の中身はそのちょい伝統校でまったりやってる将棋部での
たわいもない青春物語。
あんまり将棋に青春かけているわけでもなく、放課後、暇で暇でたまらない。
けれど、外でぶらぶらするところはないし、日が暮れるまでどっか集まって
暇でも潰そうかぁ、という空気ができている。
そこに定番の甘く切ない恋愛、というものを効かせて、
さらに「メガネからコンタクト」への「変化」という仕掛けを使って、
女の子が「こどもからおとな」へと少しずつ変わっていく切ない空気までも
秋の始まりから冬の始まりの温度感まで再現している。

自分にとって、そういったものを感じたことがなかった分、
うらやましくもあり、切なくもあり、でも懐かしくなった。



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