酔いどれ堕天使の映画日記

劇場やテレビでみた映画の鑑賞記。原則ネタばれなし!

テロはなくならない!?「経済教室」

2009年01月07日 20時18分20秒 | 世相
昨日につづいて日経新聞朝刊の「経済教室」です。

「学者先生の難解な文章が苦手で熱心な読者ではありません。」と書いたばかりですが
今日は山口昌之という東大の先生。

イスラム、中東で起きている現実について
“ユース・バルジ”の問題が背景にあるとの見方を教えてくれました。

この“ユース・バルジ”
“過剰なまでに多い若い世代”という意味だそうです。

具体的な解説や個々のデータについては是非紙面をご覧いただきたいですが

中東では人口の6~7割が25歳未満がしめ
20%半ばという世界最高の失業率の背景にあるとのこと。
少子化に悩むわが国からは考えられない数字です。

こんなに若年人口が多いと若い失業者が街にあふれ
そして失業によってもてあました若い力が“テロ”にむかうということです。

説得力があるのは
かつて欧州でも15世紀以降のユース・バルジを
海外殖民や征服戦争で処理してきたという歴史の指摘です。
ユース・バルジが1918年までに地上面積の10分の9までを支配した!

翻って考えてみれば
いまイスラム圏、中東で起きていることは
たやすく解決できる問題ではないことの本質を知ることができました。

著者は中東市民の「意識改革」を含めた長期展望で均衡点をみいだす以外ないと
抽象的な表現で踏み込まず文章を締めくくっています。


失業や貧困の問題と対峙できる
既存の経済システムにかわる
あらたな経済システムの“創造”

これこそ今世界で求められているのではないか

そんな思いを漠然とですがいだきました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿