はれっとの旅路具

(はれっとのたびろぐ)田舎暮らしと旅日記
金沢・能登発 きまぐれ便

田植え完了

2006-05-06 12:13:51 | 田舎暮らし雑記
今年の田植え、昨日終わりました。

昨夜は、ブログの原稿を途中まで書きましたが、あえなくダウン。
今朝起きてみると、10時前…。いかんいかん。
全身筋肉が痛み、階段の上り下りが大変です。

田植えの前夜、早く寝るとか言いながら、結局いつもと同じ午前1時過ぎ…。週末だけの田舎暮らしで、生活時間帯を変えるのは難しいようで(^^;ゞ。

朝6時過ぎに義叔父が田植え機を持ってきたと起され、二階から降りてみたら我が次男坊、なんと昨夜と同様チャングムをご覧中。すっかりはまった親に似て、息子も追いつくべく一晩で猛追したらしい。
おいおい、徹夜で田植え手伝えるのかい?
ご本人さま曰く「大丈夫だよ~」と至って元気。若いっていいね~っ。

諸準備を終え、8時より田植え開始。義父母・叔父夫婦・息子と私の6人がかり。
それにしても叔母からみれば、我が家は「旦那の姉の嫁ぎ先」。手伝って当然のように来て頂いて、ほんとうに頭が下がります。中々できることではありません。

今年の苗の品種は「ゆめみずほ」。義父の決定です。早稲(わせ)種なので秋の台風・雨を避けることができ育てやすい上に、味もコシヒカリに似ているとか。去年までコシヒカリ(晩生)を作っていたため、知人を通じて安くお米を分けていたのですが、知名度の無い新品種では買い手がつかないかもしれません。農協に供出するのも止むを得ないかな。私たち家族手作りの低農薬米として、ご贔屓もして頂いていたのですが。

1枚目の田んぼは機械の調子もよく叔父の運転により30分ほどで機械植え終了。植え損ない・苗不足などを確認して補充植えをしても2時間ほど。これの調子なら午前中に…と甘い考えがよぎります。

が、2枚目の田んぼで機械の調子がやや不安定に。広くて比較的植えやすい田なので私にも植えてみろと叔父。ところが機械植え年齢2歳の私がヘロヘロに植えて、叔父のご機嫌雲行き怪し…トホホ。
機械は掛け算的にこなしていきますから、役立つ時は掛け算的な効果を発揮しますが、駄目な時は掛け算的にNGを出すので、後が大変です。3枚目の田は叔父が一人で植えて機械植え完了。2枚目の田んぼでは結局機械の尻拭いを人海戦術で行って午前中に完了できず、責任痛感・反省至極。

家内の手料理で一同昼食。現在、我が家ブレーク中の玄米高菜チャーハンを始め、筍のキンピラ他。
昼食より、金沢のAさん参加。
午後からは、次男坊が富山にご帰還のため、人数変わらずです。

Aさんは、日本茶用の茶葉で紅茶を作る「和紅茶」なるものを発案。全国に仲間を展開中で、どうも茶摘を通じて農作業に興味津々らしく、我が家の田植えにお誘いした次第。流石気合充分で、着替えは勿論長靴までご用意済み。ところが、田植えは通常の長靴ではだめなんですねぇ~、これが。
通称ダイナガという膝上まである特大長靴をお貸しします。「え~っ。こんなに深くまで入るのぉ~」と田植え経験ゼロから来る怖れを早くもご表明。単に泥が跳ねたり、体制を崩して膝をつきそうになっても良いようにするだけですので、ご安心を。

宮沢賢治の有名な詩「アメニモマケズ」の一節に「一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ…」とあります。よく考えてみると一日に四合の米とは大食のような気がします。しかし、賢治はおかずを殆ど食べていません。玄米には豊富な栄養素があり、玄米を主にしていれば、かなりのバランスが取れるそうです。
こんな栄養満点の玄米から糠として、取り去って食べるのは、あまりにも勿体無いことです。玄米には独特の風味もあり、私が提唱して以来、今では家族みんなが玄米を食べるようになりました。

短い御昼寝の後、早速続きに取り掛かります。

補植をしていると、うぐいすの鳴き声が良く聞こえます。田んぼには桜の花びらが数片。あたりを見渡しても桜の木はありませんし、あっても既に散っています。上流の山桜が流れに乗ってここまで着たのでしょうか。なにかそっとご褒美を貰ったような気がしました。

17時前に全て終え、温泉に行きます。自宅から国道を富山県に向け車で10分前後のところに二つの温泉があります。氷見九殿浜温泉国民年金保養センター ひみ)と岩井戸温泉 潮の香亭氷見グランドホテルマイアミ)です。九殿浜温泉の方は、肌がツルツルになる美人の湯ですが、日帰り入浴は16時まで。岩井戸温泉の方は、岩露天風呂で趣があり、硫黄臭のあるお湯は疲労回復に効くようです。もう少し氷見市街寄りにも数種類の温泉があるのですが、近くに効能が異なる2種類の日帰り温泉が楽しめるのは、温泉好きには何より有り難い贅沢な環境です。

一日、体を使って働き、温泉に浸かって麦酒を傾ける。こんな豊かで贅沢なライフスタイルはありません。しかも天候が順調なら、来年一年間の米も充分に確保できます。やや大袈裟ですが、食の生活安全保障の面からも有り難いことだと思うのです。