pianist平川勝朗ページ

ピアニスト平川勝朗に関する情報です。
スケジュール、チェックしてねー。

ブローティガンの

2009-09-25 | 日々雑感
芝生の復讐を久しぶりに読んでいる。
ブローティガンの小説を読む、というのは、
他の小説を読むということと、若干意味合いが異なる、
気がする。

たまーに、思い出したように、やる
すごーくソフトな麻薬のようなもの。
もちろん、ダウナー系のやつね。
(僕は麻薬はやらないけど)

カートヴォネガットにもかなり似た味わいがあるが、
でも、カートの場合は、やはりもっと他の
ブローティガン以外の小説寄りだ。僕にとっては。

ブローティガンの小説を読むときは、いわゆる小説を読むときのような、
頭の使い方をしてない。

訳者である藤本和子氏があとがきで
「・・・作者が読者のすぐそばまできて、あなたという個人に語りかけているような印象を与えてくれるのです。・・・」
て書いてる。
ああ、まったくそんな感じ。

ブローティガンの独特の世界観がベースにあって、
奇妙な比喩による不思議な語り口で、非日常のような日常のできごとが
淡々と展開していく。
その語り口に乗せられて、
自分自身がだんだん弛緩、溶解していく。
不思議に素敵な経験だ。
まさにダウナー薬物的効果。


という訳で、
実はついこないだ、
ブログにyoutubeを貼っつけるやり方を初めて知った。
もう拍子抜けするほど簡単だった。
で、早速やってみようと思った。
この成り行きなら、当然ブローティガン関係の映像を貼っつけるのが
妥当と思われるけど、
映像は沢山あったけど、英語でよくわからないのが多かったので、
違った意味で麻薬的な人、
これまた僕は大ファンだけれど、
この人とか
貼っつけてみた。
なんの脈絡もなく。


ジャックの新譜

2009-09-15 | 日々雑感
Jack DeJohnetteの新譜「music we are」
やっとこさ届いた。
アマゾン流域で捜索したら
アメリカから出品されてるやつがえらく安かったので
迷わずそれにしたところが、
アメリカから発送されるのでえらく時間がかかった。
昔は、思いつきでホイホイCD買って、大してよくもなくて
ほとんど聴かないまま放置ということも多かったのだけど、
最近はおこづかいも少ないので
「これ、ほしいかな」
と思ってもしばらく時間をおいて、
それでもまだ「ほしい」という気持ちが消えてなかったら買う、
ということを実践している。
うん、これが本来の大人買いというものだと思う。
(単なる負け惜しみだという説もある)
そんなことはどうでもいいのだが、
まあそういう買い方をしているので失敗があまりない、
ということを言いたかったのだが、
いや、言いたかったのはそうではなくて、
今回買ったCDが予想した通り、すごくよかった、ということだった。

昨日の夕方届いてまだちょっとしか聴いてないけど、
かなりよいです。
きほん、ジャックとパティトゥッチとダニーロペレスのトリオだけど、
上からピアニカとかローズとか(エレべもか?)多重録音しまくってて、
かなり凝ったサウンドになってます。
ジャック独特の重いビートに乗った曲を中心に
合間合間にいわゆるところのアンビエント的なやつが挿入されてて
アルバム全体を1作品として聴きとおせるかんじです。
全体的にアブストラクトな印象が強く、調性感が希薄だけど、
全然そんなこと気にならない。いきおいで聴けます。

それにしても、1曲1曲の構成が複雑ですごくかっこいいけど、
実際これはどういうことになってるんだろうか。
テーマとアドリブの境が明確になくて(ほんとはなんかあんだろうけど)プレイヤーの自由なインターアクションによって曲が進行していく(かに思える)感じは、近年のウェインショータ―バンドに通じるものがある。(てかベース、ピアノがまんま!)
でも、やっぱこれはあくまでジャックが主役なので、よりリズム重視なのはもちろんだ。
3人が混然一体となって、超強力なリズムの固まりみたいなのを放出している、みたいな・・・
そんなかんじかな。
そういう意味では、イメージとしてはショータ―よりプリンスなんかに近いのかも。

というわけで、ほんとはこれにジャケットの画像を貼っつけたりすれば
立派に普通のCDレビューみたくなるはずだけど、
悲しいかなそのやり方がわからない。











お留守番

2009-09-13 | 日々雑感
かみさんがライブで不在なので
自宅で子ども(ちょうど今日で10ヶ月)のおもりをしている。
こどもと二人だと基本的に何もできないので
普段見ないテレビをすごく見ることになる。
N響アワーでシベリウスの特集をやっていたので、
二人で観る。
シベリウス・・・
あんまりなじみがない作曲家だけど
北欧の人なので、北欧好きの僕としては
そういう観点から興味はある。

かなり特徴のあるオーケストレーション
土着的な臭いがすごく濃厚
ハーモニーより旋律主導なカンジ。
不思議な「軽さ」を感じさせる作風。
なんともいえない独特の趣がありますね。

なんとなく思い出したんだけど、
ヤンヨハンソンというピアニストがいて、
だいぶ前に若くして亡くなったんだけど、
その人のピアノも一種独特の土着の臭いがして、
すごくよいです。

プリミティブなテイストの魅力というのは不思議な魔力があって
そういうものに出くわすとすごく刺激を受けて
自分もなんとかそういうの出せないかなって、思うんだけど、
こういうのは狙って出せるものではけしてないので、
出したいと思った段階で、
もうすでに間違ってる訳で、
まあなんというか、
ちょっと悲しいものがありますね。
でもそういうものに対する感度を敏感に保つように意識していれば、
ひょっとしたらいつか、
自分の中にあるそういったエレメントが
なんかの拍子にうまいことプレイに出てきたりすることも
あるかもしれない。

というふうに
楽観的に考えてやってこうかな、と思う。

っていうか、プリミティヴの権化みたいのが、
自分のすぐ横で半泣きになって何かを訴えている。








景気が悪い

2009-09-13 | 日々雑感
どこもかしこも不況で大変だ。
ほんとこの不景気にライブ見にいくなんて、とんでもない、
ってカンジなんだろう。
こんな不況で気分が落ち込みがちなときこそ、
音楽聴いて元気になってくれたらいいのに、
っていう意見も一部ではあるようだし、
僕も、現在の立場としてはその意見に全面的に賛成したいところだけど、
でも、自分がもし普通の社会人で減給とかされてて、会社もそろそろあやうい、
ってな状況だったら、
ライブ見に行く、なんてどころじゃないだろうな、って思う。

それはそれとして、僕は景気がよくなったり悪くなったり、という現象がいまいちよくわからない。
新聞読めば、アメリカの大手の証券会社が倒産してうんぬんかんぬんでそんでもって、世界が不況に陥った
とか書いてあるけど、そのうんぬんかんぬんがさっぱりよくわからない。
経済のしくみとかいうものが複雑すぎて、僕が実感として捉えられる範囲をはるかに超えちゃってるから
そのわからない世界で何か大変なことが起きたとしても
その大変さの意味がよくわからないんだと思う。
いい年して世界がよくわかんないとか言ってる場合じゃないんだけど、
まあわかんないものはわかんない。
天候不順で農作物が不作で生活が苦しい、
とかいうことだったら、「なるほどそうだねえ」
ってわかるんだけど。


そういえば、昨日だったかな、
鰯雲第一号見ました。
空の高いところにぼつぼつした雲の一群が浮かんでおりました。
秋です。
空気がかなりひんやりしてクリアーです。