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天使禁猟区

2006年03月03日 16時01分35秒 | おすすめ

▼あらすじ
無道刹那は、実の妹・紗羅への愛に悩む高校生。そんな刹那の前に現れたのは、邪鬼や天使。刹那は、かつて天界に反旗を翻した堕天使アレクシエルの魂を所有しているのだった。アレクの双子の弟・ロシエルが復活を果たし、刹那の日常を壊してゆく―…


▼あらすじ補足

天禁は、6編構成になっています。

序章で、地球を舞台にロシエルが復活し、刹那が戦いに巻き込まれていく 物質界編
天界ではロシエル暗殺が企てられ、刹那は紗羅の魂を捜してあの世に行く 星幽界編
刹那の為に地獄の花嫁となった九雷を助ける為に悪魔たちと戦う 地獄編
反乱組織『世界の魂』の協力で天界についに侵入を果たす 至高天 形成界編
見物をしていたロシエルが動き出し、セヴィーによる紗羅の裁判が始まる 至高天 創造界編
それぞれの目的のために、創世神のいるエテメナンキを目指す最終決戦の 至高天 神性界編

各編ごとに、きちんと目的があるのですが、最終目標は、『刹那が破壊してしまった地球を元に戻す為に、天界のどこかに幽閉されているセラフィタを救い出す』事です。(刹那は紗羅を助けることが最終目標ですが。)


▼ココが魅力!!

ネタバレがあるのでここからはドラッグで。

私は、ロシエル毒に侵されてました(笑)
あんな美しい天使様に「僕は美しい?」なんて聞かれたらたまらないです。
アレク(刹那)への執着とか、セヴィーで遊んでる所とか。ゾクゾク。
カタンとの主従関係も好きでしたよ、もちろん。
ロシエル好きにはカタンは無くてはならない存在・・・
自分の美しさに執着するロシエルの実の姿が醜い老体で、アレクの美しい身体を移植した・・・なんて真実が明かされたときは涙。
逆成長によってどんどん精神崩壊していくロシエルも、そんなロシエルに一直線なカタンにもメロメロです。
地獄編・形成界編では出番が全然無かったにも関わらず、最後の最後で大幅にページをかっぱらっていった2人は見事(笑)
我に返って、カタンを殺してしまった事実に絶望するロシが痛々しい。
「愛してるといえないほど 大切だった」
この表現が何ともいえないほどスキ。
暴走ロシを止めたアレクにもウットリ。アレクの愛した男は、ロシだったのね。ヨカッタヨカッタ。
20巻にはボロ泣き。それまでの変態的行動(愛を込めての表現です/笑)が、逆成長や創世神によって狂わされていた伏線だったなんて切なすぎ。

そしてロシエル以外にも、熱を注いだのが加藤。
物質界編では、ロシエルに操られてあっさりと殺された、吉良の不良仲間。
天禁の中で唯一の人間(蘇ってる時点で人間じゃないけど)として戦った加藤ラヴ。
戦わずにアッサリ死んだ加藤が、自分のために戦っていく成長っぷりは見事。
“自我を忘れると形を維持できない身体”っていう設定も、戦う男・加藤を盛り上げるイイ材料だったなぁ。
自分を哀れんだ吉良と、自分を救った刹那の2人と戦うことで、自分が戦って死んだことを証明しようとした加藤。そんな中、吉良が死に、吉良の記憶を持つルシファーの復活にギラギラ。
加藤の最期の戦いは本当に良かった。
どんどん自我を失い、体の維持さえできなくなりつつある加藤の出した答えが「天国なんて俺はいらない」
記憶がなくなったフリをして、刹那たちに接したにも関わらず、最後に刹那を助けて「じゃーな せっちゃん」・・・
あの皮肉っぽい笑い顔が加藤らしい・・・号泣。
星が落ちてくるシーンは、花とゆめ本誌とコミックスでは違うものなんですが、両方好き。

ロシ・加藤以外というと・・・
形成界編のラストは映画みたいでステキでした。崩れる空中回廊を前に、ザフィとの日常を思い出し涙が溢れるラジエル・・・
あとセヴィー=ライラにはビックリしました。セヴィーの飛び降りのところも感動したなぁ。
最終回の、九雷のキスも「よくやった!!」みたいな。
最終回1回手前のラスト、刹那が紗羅に切りつけたシーンは鳥肌たったなぁ。
セラフィタの祈りの言葉も、最後のモノローグも、天禁を読み返すといたる部分で出てきてたりするので見つけるのが楽しかったり。

大人気だった(私も好き)吉良が、意外と話の中では何もしていないのに気づくと少し寂しい・・・活躍の場、全然なかったよね・・・。
刹那と一緒に戦った=加藤ってイメージがあるし、刹那のサポート役=九雷かなと。吉良が活躍したのって、物質界だけ・・・??
でもルシファに吉良の人間としての感情が流れ込んでて良かった。
無意識に加藤に接するアレとか、最終回の吉良父とのアレとかは嬉しい限りでございます。

あとは、天禁のバッドエンドが気になる・・・・
バッドエンド予告していたのに、ハッピーエンドだなんてさ。
でもアレでバッドだったら感じ悪すぎるかも・・・と思うのでガマンガマン。
「他の漫画に使うので・・・」みたいなことを作者が言っていたので、さり気なくゴッドチャイルドの終わり方は天禁のバッドエンドヴァージョンと思っています。

天禁は連載終了して何年もたっていますが、未だに1番好きといえる作品。
色褪せないよ、この漫画。
ドロドロの人間関係が書きたかったらしい作者さん。
そのドロドロ具合がツボに入ったんですかね
たくさんのキャラとの愛憎劇。ステキすぎです。


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