平成29年8月23日(水)
読売新道から赤牛岳の登りコースタイムは7時間。
小屋番の方に「明日は早出をしますからよろしく。」などと
言っていたのだが昨夜から雨が続いている。小屋の屋根を叩く
雨音で、起きる気にもなれない。出発時間の朝4時になっても
布団から出る気がしない。
5時半くらいに朝御飯を食べ「今日は諦めます。」などと言って
いたのだが、ご飯を食べ終わるころ何となく雨が小降りになる。
「行くっきゃないっしょ!」と鼓舞して赤牛岳を目指すことに。
でも、予定より2時間近く遅くなっての出発であり頑張らないと
いけない。
小屋のしょっぱなからやぶっぽい山道が始まる。
雨具を着ていて正解である。歩くだけで下半身が濡れる。
道標も貧弱。いったい何年前に取り付けられたものであろう?
雨の登山道は快適とは程遠い。
全行程を8分割して1/8の標から始まる。
樹林帯の登り。3/8の標。雨の樹林・風景なぞ 全くない。
ちょっと森が薄くなってきたところ。
森林限界を超えれば少しは変わってくるだろう。
ちらりと見えた裏銀座の縦走路方面。
とんがっているのは烏帽子岳かな?などと思ったが
地図を眺めて確認する気にもなれない。雨は続く・・・
5/8、7/8ときて、もうすぐ赤牛岳山頂である。
このころ、初めて下山者3名とすれ違う。
雨の中、ご苦労なこった???????。
振り返ると、登ってきた読売新道の尾根が見えた。
ほとんど展望はなかったのだがこれで良かったかもしれない。
なぜって、赤牛の山頂が見えていたらあまりの遠さにげんなり
してしまい、それだけで疲れてしまったろうから・・・・。
8/8の標をすぎ山頂が見えてきた。
辛い登りももう終わりだ。本当は終わっていなかったが。
赤牛岳 山頂に到着。
標高2864m
200名山の一つ。
そして日本100高山の一つでもある。
感想:何にも見えない。登ってきただけ・・・・
三角点。そしてお決まりのパチリ1枚。
長居は無用。早いとこ、予定の水晶小屋まで駆けこまなければ。
赤牛岳からはまた下りだ。
天候が良ければ北アルプスの中でも屈指の大展望が
楽しめたところである。
時折、雨だけではなく強風が吹き厳しい状況である。
低体温症などにならぬよう雨具の下にソフトシェルも着込む。
ムレムレになるところであるが 、この位着込んでちょうど良い。
けっこうな登り下りが続く。
一瞬、野口五郎方面が見えた。
晴れていたら最高だろう。
迫力の縦走路。歩くには最悪。
稜線鞍部をすぎ、温泉沢ノ頭に向かう途中、2張り可能なビバーク地。
少し登ってみると小さな雪田があり水もとれそうである。
赤牛岳から思いのほか時間がかかってしまった温泉沢ノ頭到着。
さあ、最後の登りで水晶岳を目指す。
風雨はまったく収まらない。
険しい稜線であるがルートはしっかりしている。
小さなケルンが最高の道しるべとなっている。
山頂が見えないので黙々と登るしかない。
こんどこそ登りは終わりだ。
水晶岳 2986m 日本100名山の一つに到着。
前回訪れたときは最高の展望だった。
もちろん、今日は登山者などいるわけがない。
何も見えない風雨の山頂。
写真を撮って、タッチ&ゴーで水晶小屋に向かう。
道が穏やかになるとすぐ下に水晶小屋が見えた。
安堵・・・・その一言に尽きる。
小屋は天国である。
本当は、ガスで先の見えないだいぶ手前で一瞬「匂った」ので
小屋が近いことが 判っていた。昔であれば、小屋では薪を焚い
ていたので独特の燻臭さが漂っていたのであるが、今日は残念な
事にがっかりな「匂い」であった。北岳山荘でも同じだった・・・
距離は短いが厳しい行程の1日であった。
明日の天気はどうなんだろう。
雨風の中、お疲れ様でした。
無事に小屋にたどりつけて良かったですね。
雨の中たくさん写真撮っていますね。
さすがです!
カメラのモニターに保護フィルム
を貼っているのですが、モニター
画面とフィルムの間に水が入って
画像が確認しずらくなってしまい
ました。下山後は、乾いてもとに
戻りましたが、雨の日の撮影は
出来ればやめた方が良いと思います。