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あなたの愛車が、ある日アフリカで見つかるケースも。

2010年08月02日 01時22分08秒 | 感想&独り言!!
誰もが苦労して購入している自家用車。何故日本人が協力するかが理解できません。
お金の為だとは分かりますが~楽を追求する事は大切でしょうが内容が悪すぎますし誰かが
影で泣く様な事をして幸せなのでしょうか?????


あなたの愛車が、ある日アフリカで見つかるケースも。
日本発「盗難車」転売ルートを追う
――最強の盗難防止システムも突破する、恐るべき多国籍窃盗団
http://diamond.jp/articles/-/8924
神奈川県・相模原市に住む桑田温子さんは5年前、愛車のランドクルーザーを盗まれた。今年5月、その盗まれた車が意外な場所で発見された。アフリカ・ケニアの首都ナイロビ。自動車の部品販売店を営む男性が中古車販売店から購入していた。愛車の写真を見せると、桑田さんは息をのんだ。

「私の車に間違いありません。でも、雪道でも乗れる車が欲しかったので寒冷地仕様にしたはずなのにアフリカにあるなんて、不思議ですね」

と首をかしげるばかりだった。

 いま、日本で盗まれた高級車が、遠い異国の地で発見されるケースが相次いでいる。その主役となっているのが多国籍窃盗団。彼らは「最強」と呼ばれている盗難防止システムをいとも簡単にやぶり、国際的なネットワークを駆使して海外に売りさばいている。窃盗団は一体どうやって車を盗み、アフリカに転売したのか。

盗んだ車は5年間で650台!
最強の盗難防止システムも簡単に突破


追跡を始めたのは今年2月。名古屋市で起きたある事故がきっかけだった。日系ブラジル人の男が、車で3人の歩行者をはね、死亡させたのだ。警察がこの男について調べたところ、思わぬ事実が明らかになった。3年前に摘発された国際的な自動車窃盗団の一味だったのだ。

 犯行グループは、ブラジル人やアフガニスタン人など総勢49人。極めて大規模なものだった。盗み出した車は、5年間で650台。被害総額は18億円にものぼる。車を盗むのは主にブラジル人。盗んだ車は、一旦保管庫に運ばれ、アフガニスタン人などの手で海外に運びだされていたとみられている。

窃盗団は、イモビライザーがついているランドクルーザーやスカイラインなどの高級車を狙って盗み出していた。イモビライザーとは、キーに登録された固有のIDコードと、車両に登録されたIDコードを電子的に照合し、一致すればエンジンを始動させる盗難防止システム。現在、新車の4割に装着されるまで普及がすすみ、自動車の盗難件数を5年で半分以下に減らす劇的な効果をあげている。

 窃盗団が犯行に使っていたのは、イモビライザーの車のエンジンを動かすのに必要な2つのコンピューターの基盤が組み合わされた装置。別の車から取り出した3つのコンピューターを1つにまとめ、それを車の電気配線につなぐことで、イモビライザーをやすやすと解除していた。福井市内で車の鍵の修理業を営む小川敏伸さんは、こう推測する。

「鍵そのもののシステムを着せ替えてしまうという形ですね。こういった物をつくってしまえば、数分程度で車を盗めてしまうのではないか」

 窃盗団が悪用したこの装置は、誰がどうやって作ったものなのか。取材班は、イギリスに飛び、世界各国の盗難事件を調べ、手口を分析する防犯コンサルタント会社を訪ねた。

写真を見た担当者は、

「これは世界中の窃盗犯が使う装置」

と断言した。廃車などから2つのコンピューターを取り出して作られるもので、10年前にドイツで発見されてからインターネットを通して瞬く間に世界中を席巻。最近、日本に上陸したという。

バラバラに解体、現地で組み立て。
海外へ持ち出す巧妙な手段

 多国籍窃盗団は、車を海外に運びだす際にも巧妙な手段を使っていた。一味のアフガニスタン人が経営する工場などで部品ごとに解体し、コンテナに詰めて海外に運び出していたのだ。

実は、税関では盗難車の不正輸出を阻止しようと対策を講じている。車には固有の「車台番号(しゃだいばんごう)」がついており、それを照合することで盗難車かどうかチェックしていたのだ。しかし、部品ごとにチェックは極めて困難である。車台番号の刻印は、通常1ヵ所で、部品には刻印されていないからだ。多国籍窃盗団は、こうした税関手続きの盲点をついて、車を海外に運び出していた。

 車が運びだされた先は、砂漠に広がる中東の巨大都市・ドバイだった。ドバイには、世界最大の中古車市場がある。販売業者の多くがパキスタン人、イスラム教徒で英語も使える強みを生かして、日本の中古車をここから世界各地に輸出している。解体されてドバイに運びこまれた盗難車は、解体工場で再び組み立て直され、普通の中古車として輸出されていると見られている。

 かつて自動車の輸出入を手がけていたという井上晋(いのうえ・しん)さんは、ドバイ滞在中、知人に盗難車を扱う組立工場に案内された。バラバラに切断された車体がきれいに溶接され、複雑な配線も元通りに直されていたという。

「あれだけボロボロになってしまったものを、きれいにしてしまうくらいの技術を持っていると言ったら変ですけれども、ちょっと恐怖を覚えました」

と、その時の心情を語る。

空前の日本車ブームで
市場に多く紛れ込む盗難車


ドバイで組み立て直された盗難車の有力な転売先と見られているのが、いま経済成長著しいアフリカ諸国。取材班が訪れたケニアは、道路整備が進んでいないため、悪路が多く、丈夫な日本車が人気を呼び、国内を走る車の8割を日本車が占めているという。ナイロビ市内では週末になると、車のフリーマーケットが開催され、日本車は投機の対象として市民の間で売買されているくらいだ。

こうした空前の日本車ブームの影で、ドバイから持ち込まれた盗難車が紛れ込んでいる。4年前には、東アフリカ一帯でインターポール(国際刑事警察機構)と地元警察が連携して車の検問を実施したところ、1000台を超える車が盗難車だとされたのだ。その多くが、日本で盗まれドバイを経由でアフリカに運び込まれたものだった。盗難車とは知らずに買った所有者たち。その中には、かつて大臣を務めた国会議員や、ボストンマラソンで3連覇を果たした有名マラソン選手もいた。

 取材班は、日本からの盗難車を扱ったことがあるという販売業者に会うことができた。業者によれば、ドバイのパキスタン人業者が「合法的な車が欲しいのか、非合法な車が欲しいのか」と聞いてくる。「非合法」と答えると、偽造書類付きで格安で輸入できるという。その利益は莫大で、

「ランドクルーザー・プラドのような高級車なら、利益は110万円を下らない」

と、男は語った。

日本でもインターネット上で出回り始めた、イモビライザー破りの新型装置。車に接続するだけで盗難システムを解除することができるという。 

また最近では、イモビライザー破りの新型装置がインターネット上を通して日本国内に出回り始めている。車に接続するだけで解除することができる「赤い装置」。取材班は、赤い装置をインターネットオークションで販売している男の居場所をつきとめ、接触を試みた。

 取材に応じた男は、赤い装置の入手先は中国だと明かした。中国では、車の鍵をなくした時合い鍵を作るため多くの鍵業者が、この装置を持っている。それがインターネットで世界中に販売され、日本に流れ込んでいるのだ。男は、

「鍵屋の道具を売っているだけで罪悪感は一切ない」

と、うそぶいた。

 犯罪のグローバル化が進むなか、これまでとは全く違う発想での捜査体制の整備が早急に求められている。

(文:番組取材班 京戸英之)

取材を振り返って
【鎌田靖のキャスター日記】

 自分の愛車が突然消えてしまい、遥か遠くアフリカで発見される。そんなウソのような話が実際に起きています。今週は多発する自動車窃盗事件を追跡しました。

 私は事件取材の経験が比較的長かったので、自動車盗難事件といってもそんなに驚きません。珍しい事件ではないからです。でも注目すべきなのは最新のセキュリティシステムを搭載した高級車が狙われているという点です。

そのシステムがイモビライザー。車に詳しい方ならご存知でしょう。エンジンキーが電子信号を発し、その暗号が自動車本体の暗号と一致しないとエンジンがかからないという仕組みです。暗号は0と1の組み合わせでできるデジタル信号ですから数万、数十万通りの組み合わせが可能です。つまり暗号を解読するのは事実上不可能なのです。イモビライザーの登場で、自動車の盗難件数はほぼ半減しました。

 しかし、その防犯の切り札とも言えるイモビライザー装備の車が狙われているのです。詳しい手口は番組で紹介したとおり。それにしても合鍵に使われる装置が悪用されるとは・・・。

 もうひとつ驚かされたのがその転売先です。盗難車というと私が取材していたころは、例えば東南アジアとかロシアが主でした。それがアフリカに出回っているとは。イギリスの植民地だった国が多いので日本と同じ右ハンドル車が流通しやすいという事情もあるのでしょうが、盗難車であっても売れるということはそれだけ市場があるということ。つまり背景にはアフリカの経済発展があるということです。

 グローバル化は経済のみならず犯罪の世界でも想像を超えるスピードで進んでいるのです。そうした犯罪のグローバル化に捜査が追いついていないのではないか、そんな問題点も浮き彫りにしたテーマだったと思います。

※この記事は、NHKで放送中のドキュメンタリー番組『追跡!AtoZ』第49回(7月24日放送)の内容を、ウェブ向けに再構成したものです。







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