昨日、水上バス試験運行にむけたトライアルを行いました。
西日本新聞の今日の朝刊「都市研究」の欄で
取り上げていただいていますので、
ご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、
今回のトライアルは7月の試験運行で辿るコースを
実際に関係者で運行し、
安全性の確保などについて検証するためのものでした。
この検証結果を元にして、
試験運行までに私たちで河川の清掃などを実施、
安全な試験運行を実現させるよう整備を行います。
現在の那珂川は水深が浅すぎるため、
今の状況ではスクリューのついた大きな船を
今回のコースで安全に運航させることは難しいので、
水郷柳川観光さんにご協力いただき、
どんこ船でテストを行いました。
この水深の浅さは、水上バス実現への大きな障害でもありますが、
なにより河川の氾濫の要因としていち早く解決すべき問題です。
現在、福岡県では、治水工事としてこの那珂川の浚渫を
すすめています。
しかし、福岡には河川が多いため、
この治水工事を全ての水域にいきわたらせることは
非常に困難です。
そのため、豪雨時に、あと数cmで氾濫するという状況に
なったことのある水域がまだ数多く残されている状態です。
※浚渫(しゅんせつ)とは、この場合、河床などの土砂を、
水深を深くするために掘削することです。
この治水問題の解決は、水に悩む福岡にとって
おおきな一歩となります。
また、浚渫工事の前進によって水深が確保されれば、
私たちのすすめている那珂川水上バスの実現可能性は
飛躍的に高まるでしょう。
そして、この水上バスの実現は、
福岡の渋滞問題、排気ガスによる環境問題にとって
大変いい効果をうむことになります。
今回はあくまでも実験ですので、
所要時間や乗船人数などから考えると
公共交通としての用途には合わない部分もあります。
しかし、那珂川を「水路」として捉えていただくための
良い機会となればと考えています。