三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

『クロニクルFUKUSHIMA』。

2019年12月12日 | 読書
別に大河ドラマ「いだてん」が佳境だから、というわけでもなく
今そのタイミングが巡ってきて、ようやく読んでいる。

 
東日本大震災の直後から
8月15日に福島でフェスを開催するまでの記録。

時系列的にいうと、この後に書かれた
『シャッター商店街と線量計』をだいぶ前に読んだけれど、
それよりももっと詳細で、もっと揺れ動いていて、もっと生々しくて、
著者が泣くたびに私も泣いてた。

原発があることは知っていた。
原発にリスクがあることも、もちろん知っていた。
でも、大丈夫だろう、事故なんて起きないんだろう、と思い込んでいた。
でも、事故は起きた。
何が起きているのか分からない。
どのくらい危険なのかわからない。
逃げるべきなのか、留まっていても大丈夫なのか。
いろんな情報が錯綜して、何が本当で何が正しいのか、わからない。

私も含め、おそらく大多数の人がそんな感じだったと思う。
著者もそのレベルからのスタートだった。
だから、その迷い、
原発事故後の福島で野外フェスなんかやって本当にいいのか、
という気持ちがとてもリアルに伝わってくる。
同時に、それでもやらなければ、という強い気持ちも。

あの頃、チャリティーイベントは沢山あった。
いろんなジャンルの人が、東北民謡を演奏しているのも聴いた。
その中には、うまくいえない、なんともいえない、
もやっとしたものを感じる場面もあった。
だからといって、自分が何をできるわけでもなかったけれど。

その、もやっとしたものに対する一つの答えが
プロジェクトFUKUSHIMA!のような気がする。

「福島」をネガティブな言葉にしてはいけない。
今、これから、福島で生きる人たちのために。

想像を越えて心に響く本だった。
おすすめ。


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►演奏予定
 12月14日(土) はじめての義太夫ワークショップ@一心寺南会所
 12月15日(日) Penguin's Live@西宮LiveSpot Penguin
 詳しくはこちら
►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
コメント
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