[追記あり 語句訂正あり]
3月14日、金沢大学・環日本海域環境研究センター の山本 政儀 先生より測定結果が届いた。原発由来Puは検出された。山本先生によれば「検出はされたがレベルは低く問題はない」とのこと。山本先生の許可を得ているので結果を公開する。
[追記 3/23]
山本先生が測定して下さったデータ
0.055±0.005Bq/kg
0.037±0.003Bq/m^2
[追記終]
(測定結果)
-----(山本先生のコメント)--------------------
測定結果をお送りします。
Puが検出され、正直なところびっくりしました。
Puは核実験ですでに広く,低レベルで分布しています。
このPuついて、Pu238/Pu239,240放射能比は0.03程度です。
今回のこの比は0.8で明らかに高く、原発由来のPuを含んでいます。
政府の放出量見積もりでは3です。
野ざらしの鉄板には核実験のPuが付着していないと考えると、
何故比が低いのかと考えさせられます。
全て3ではなくて0.8の低い比を持つPuが放出された可能性もありますね。
さらにPu239,240/Cs-137放射能比が9.0E-5で、政府の推定値4.3E-7の200倍になり、Puが多く検出されています.たぶんフラクショネーション(挙動の違い)が存在するためだと思われます。
(中略)
現在ウラン、出来れば Am-241なども分析できればと考えています。
(後略)
----------------------------------------------------------
[追記 3/23]
※検出はされたがレベルは低いことを検証してみる。
「環境放射線データベース」
http://search.kankyo-hoshano.go.jp/servlet/search.top
による過去の福島県・茨城県のプルトニウムのデータは
0.016±0.0039Bq/kg ~ 2.2±0.1Bq/kg,
1.7±0.42Bq/m^2 ~ 110±22Bq/m^2.
(注:1MBq/km^2 = 1Bq/m^2 なので MBq/km^2 と Bq/m^2 は同一単位と思ってよい)
土より重い鉄粉が主な今回の試料を過去のデータと比較するのに適当な単位は
Bq/m^2 であると考えられる。今回測定された値は過去最小値の約1/50である。不適当と思われるBq/kg の単位で比較しても最小値とその次の数値の間に位置する。
(csvデータ)
[追記終]
5月にダストサンプリングのデータを見て、原発由来のヨウ素の挙動がセシウムと異なると予想した。その予想は当たっていた。沸点が高い原発由来核種もセシウムと挙動が異なり、どちらかというとヨウ素に似るだろうと予想した。その予想も銀110mについては当たったと見てよいだろう。銀110m の飛散状況を知ったとき、銀とプルトニウムの挙動が似ると予想したが、今回の試料の測定結果では銀のガンマスペクトルは検出されず、肯定的判断材料を得ることは出来なかった。
3月14日15日が出張で何もできず、16日はいわき市の湯本と平の土壌試料を採集、17日は私用と雨のために何もできず、18日は中央台の土壌試料を採集し、山本先生に送った。さらに野ざらし鉄板の表面を酸で洗い、その溶液も試料として送りたいと考えている。
相馬の方も調査しているようだが、どのような結果がでるだろうか。相馬方面も原発由来α核種が検出されてしまうのではないかと心配している。
予告通り、ブログの更新に間があくようになった。書きたいことは山ほどあるが、充分な時間を割くことが出来ない。
3月14日、金沢大学・環日本海域環境研究センター の山本 政儀 先生より測定結果が届いた。原発由来Puは検出された。山本先生によれば「検出はされたがレベルは低く問題はない」とのこと。山本先生の許可を得ているので結果を公開する。
[追記 3/23]
山本先生が測定して下さったデータ
0.055±0.005Bq/kg
0.037±0.003Bq/m^2
[追記終]
(測定結果)
-----(山本先生のコメント)--------------------
測定結果をお送りします。
Puが検出され、正直なところびっくりしました。
Puは核実験ですでに広く,低レベルで分布しています。
このPuついて、Pu238/Pu239,240放射能比は0.03程度です。
今回のこの比は0.8で明らかに高く、原発由来のPuを含んでいます。
政府の放出量見積もりでは3です。
野ざらしの鉄板には核実験のPuが付着していないと考えると、
何故比が低いのかと考えさせられます。
全て3ではなくて0.8の低い比を持つPuが放出された可能性もありますね。
さらにPu239,240/Cs-137放射能比が9.0E-5で、政府の推定値4.3E-7の200倍になり、Puが多く検出されています.たぶんフラクショネーション(挙動の違い)が存在するためだと思われます。
(中略)
現在ウラン、出来れば Am-241なども分析できればと考えています。
(後略)
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[追記 3/23]
※検出はされたがレベルは低いことを検証してみる。
「環境放射線データベース」
http://search.kankyo-hoshano.go.jp/servlet/search.top
による過去の福島県・茨城県のプルトニウムのデータは
0.016±0.0039Bq/kg ~ 2.2±0.1Bq/kg,
1.7±0.42Bq/m^2 ~ 110±22Bq/m^2.
(注:1MBq/km^2 = 1Bq/m^2 なので MBq/km^2 と Bq/m^2 は同一単位と思ってよい)
土より重い鉄粉が主な今回の試料を過去のデータと比較するのに適当な単位は
Bq/m^2 であると考えられる。今回測定された値は過去最小値の約1/50である。不適当と思われるBq/kg の単位で比較しても最小値とその次の数値の間に位置する。
(csvデータ)
[追記終]
5月にダストサンプリングのデータを見て、原発由来のヨウ素の挙動がセシウムと異なると予想した。その予想は当たっていた。沸点が高い原発由来核種もセシウムと挙動が異なり、どちらかというとヨウ素に似るだろうと予想した。その予想も銀110mについては当たったと見てよいだろう。銀110m の飛散状況を知ったとき、銀とプルトニウムの挙動が似ると予想したが、今回の試料の測定結果では銀のガンマスペクトルは検出されず、肯定的判断材料を得ることは出来なかった。
3月14日15日が出張で何もできず、16日はいわき市の湯本と平の土壌試料を採集、17日は私用と雨のために何もできず、18日は中央台の土壌試料を採集し、山本先生に送った。さらに野ざらし鉄板の表面を酸で洗い、その溶液も試料として送りたいと考えている。
相馬の方も調査しているようだが、どのような結果がでるだろうか。相馬方面も原発由来α核種が検出されてしまうのではないかと心配している。
予告通り、ブログの更新に間があくようになった。書きたいことは山ほどあるが、充分な時間を割くことが出来ない。
一部転載させて頂きました。
http://blade1024.blog.fc2.com/blog-entry-27.html
またスペクトルデータも活用させていただいています。
http://goo.gl/y0XPy
不都合等ございましたらご連絡ください。
敬具
阿修羅という掲示板サイトにて投稿など行っています。
本記事について、転載をしたいと思います。阿修羅では一端投稿すると投稿者による削除が不可能ですので許可のもと行いたいと思います。よろしくお願いします。
当ブログに興味を持っていただき、更にご丁寧に転載にあたり気を使っていただきまして、ありがとうございます。「転載はご自由に」と言いたいところではありますが、お願いがございます。山本先生には、公にする際にはくれぐれも非常に低レベル(微量)であったことを強調しておいてくださいと言われております。転載する際はその内容にあたる部分を削除しないようにするか、別表現でも良いので必ずそのことを記述するようお願い致します。
多忙な専門家先生方が学問的興味を持って下さり、Puの第一人者の山本先生が、おそらくは検出されないであろうと思われていたのに、技術を尽くしてごく微量を検出したということ、論文業績優先で論文として世に出るまでは事実を明らかにしない学者もいる中で、事実が正確に伝わるならば公表して構わないとして下さった先生のお考えを斟酌していただければ幸いです。
なお、私自身が南相馬の黒い物質などに若干関わった関係で、私のスレッドに当該情報があり、お邪魔いたしました。なお、報告文書中には微量ではありますが、福島原発由来ということが明記されていますが、その辺は明らかにしたいと思いますが差し支えないでしょうか。
文言に注意します。