おおさか佳巨 街頭演説のブログ

減価する地域通貨ですべての改革

政府と地方連合 1

2009年09月24日 03時39分58秒 | Weblog
武の政治は、必然的に重農主義になり、富の政治は必然的に重商主義になる。知の政治はその中間たる巧・匠・工という、たくみの政治になる。


現代は、金融が発展し、それを市場で競争させるか、政府が財政出動で治めるかという予算主義になっていることから、これは重商主義だ。

また、この時代は、上を入れ換えれば変革がなされると信じこんでしまう時代である。そして、上を変えてはみたものの、下には行き届かず失敗する時代である。上からやればなんでも物事が解決するのだという、これは現場知らずの知識人・経済人の特性である。


知識人は、世のバカどもに学問・教養・思想を教えてやれば世の中は良くなると思っている。軍事面では統合・陸海空の幕僚長に命令を下せば、末端まで彼ら文民なり文官の指令が行き渡ると思っている。

だがそれは行き渡らない。

彼らが考える指揮命令系統は机上だからである。ことごとく変革の時代は常に上からではなく、内から生じる。


経済人もまた、世の中は金で動くことを知っているため、札束で物事を運ぼうとする。これは今の時代、学問・教養よりも絶大な力を持つ。思想など、金の力でいくらでも変えられるし、金を多く稼ぐことが正義であるとされているから、教育なんてものは屁でもない。


金融が流通を支配し、流通が産業を支配し、産業が雇用を支配する。

このため守銭奴が本拠地を置くのは東京である。かつては京都であり、金融、流通の拠点となって、中央集権の支配を維持している。


このような拠点での武の自立した政治は成り立たない。貨幣経済に組み込まれ、守銭奴の忠実なしもべとして、国防は石油利権のための使い走りのためにインド洋での給油やイラクへの出兵、海賊退治など、武を商に売る形を取って生き延びるが世間からは評価されない身分に貶められる。国内治安を預かる警察官も同じで、実際に肉体労働をする警察官は下に扱われ、ペーパーテストで昇進して行った警察官のみが優遇される。そして彼らは空威張りをして、国民に弱いものイジメをして嫌われていく。これは、権力が長く続き、腐敗してしまい、権力にアグラをかき、そうこうしているうちに、市民の安全を守るよりは、権力を守ること自体に重きが置かれてしまうからである。当初は民を守る官としての護民官だったがそのうち官僚を守るための官僚、護官官と化す。したがって、そのうちに、市民の中から市民を守る護民民が登場してくる。平和党国民公安委員会の活動はこれを想定してある。

つまり護官官は、守銭奴のしもべであるから、武人と言っても武官であるため、貨幣経済に左右されてしまう。彼らが守っているのは流通の基盤である完成された都市部である。

これに代わって武民は、地元に居住し、生活環境を底辺庶民と同じくする人々である。それ以前は、上からの態度で天皇や貴族が支配していた。この場合の貴族とは各時代の幕府の武家も含む。武家は長期政権の末期に公家化・官僚化が進むためもはや武人とは言えなくなるからだ。


こうした中央に集う支配者に対して、地方に散らばる武民たちは、開墾の先頭に立ち、勧農し、権力という外敵を退け、内部にあっては治安を維持し、コミュニティーを深くすることをしてきた。

こうしたことが、中央集権・金融・上から発想・形骸化政府・財政予算型政治に対抗し、やがて必勝し、次の新たなる時代を作り上げたのである。それは武民の原動力がメシと地元性だったからである。

私の記事に殊更、渋谷区や中野区周辺そして今の千葉県上総地方について書くのはこのためである。昔から番長等不良の輩からヤクザに至るまで地元性にこだわるのは、彼らがいくら悪かろうとも地元を愛しているからであり、そのためにはある程度の威嚇行為を見せて、秩序を守るためである。ときには全国制覇を考えるが、制覇後には新秩序が生まれる。

これに対して、お金の力というのは地元性を鑑みない。どこで稼いでも金は金であるので、より効率のいい大資本や大都市を狙う。

こういうペンペン草も生えないような地域は、経済優先社会が頂点に達し、没落していったあたりで権力は崩壊する。その権力の地盤たる場所はもう使えなくなる。江戸はそのまま東京に代わってはいるが幕府機構は取り壊され、新たな官僚制度が出来ている。

したがって今、民主党がしきりに官僚をコントロールしてやるんだと頑張っているが、官僚のやることを基準に政治をやろうとしていること自体が自民党政治の延長線上なのである。おそらく民主党政権は、官僚を支配できるかできないかに関わらず、さほどの期待はできないだろう。なぜならば、自民党政治と同じように、今までの経済ルールという土台の上での微調整改革しかできないからであり、霞ヶ関という既存の道具を用いている限りは、官僚及び金の力に劣る。


我が国は二元性が望ましいのであって、天皇を中心とする内閣は京都御所に移転させ、東京は経済の中心とし、地方自治体から生まれた実際的な政治力を持つ勢力が一体となって、霞ヶ関とは無関係な幕府を構築し、政府は政府を統治する選挙を行い、地方は地方連合としての議会を設けて選挙を行い、政府と幕府において競争させるのが望ましいと考える。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿