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相次ぐ高齢者の所在不明

2010-08-03 19:51:19 | ニュース
 足立区で「111歳」の男性が死後30年の遺体で発見されたのをきっかけに、各地で100歳以上の高齢者の所在不明事案が相次いで明らかになっている。所在不明のまま捜索願や死亡宣告の届け出もなされず、本人も誰にも把握されないまま亡くなってしまえば、住民登録上は幽霊のようにいつまでも生きている扱いとなってしまう。
 111歳事件のように、一旦家族が年金を詐取し始めると、後から穏便に死亡の扱いにするのは難しい。死亡届には医師の診断書が必要だが、時間の経った遺体ではたちまち警察に通報されてしまうだろう。するとそれまで支給された年金は詐欺ということになってしまう。
 これまで何十年にも渡る年金詐取が明るみになっていなかったことからすると、家族に悪意がある場合とない場合とを含めて、こうした事例は例外的だとは思う。ただ現状では高齢者の数が多すぎて厳密な生存確認は不可能に近い。そこで、90歳以上、年金を受給していて健康保険や介護保険の利用が何年もまったくない人などの条件をつければ、自治体職員がなんとか確認して廻れる程度の数になるのではないか。生存が確認できない場合は年金の支給を止められるようにすればいい。
 111歳事件では不正に詐取された年金等は、時効分も含めて2千万円近くに上るとみられる。行政は住民のプライバシーには介入しない方がいいのだが、不正防止のためには一定の介入はやむを得ないのではないか。