はる風かわら版

たかぎはるみつ の ぼやき・意見・主張・勝手コメント・コラム、投稿、原稿などの綴り箱です。・・・

田舎で働き隊

2009-03-27 20:27:52 | 活動理念
田舎ではたらき隊 ~農村活性化人材育成派遣支援モデル事業~

 2009年1月5日、恒例の新年祈祷を北海道神宮にて行い、引き続き常勤理事会を開催しました。一年の減り張り(めりはり)づけです。その中で、そろそろ明確に「農山漁村地域での活動」もねおす活動の柱として位置づけようという話がされました。北海道自然体験活動NEOSとして旗揚げしたのは1992年1月。以来、北海道そして日本のエコツーリズムの一翼を形成し担ってきたという、驕らない程度の自負はあります。しかし一方、エコツーリズムの旗を高く掲げれば掲げるほどに、「日本型のエコツーリズムとは何か?」という命題を深めていました。

 日本の自然公園は深い山岳地域をのぞけば、当たり前に人里を含んでいます。そこには、農業、林業、水産業があり人の暮らしがあります。つまり、日本ではオーストラリや中南米のように数日どっぷりと自然の中に入り込むようなエコツアーは形づくりにくいのです。また、自然体験、動植物観察に特化すると特定の自然愛好者だけのツアーとなり、一般の方の参加を増やすことができないというジレンマもあります。つまり、日本型のエコツーリズムは、第一次産業地域を当たり前に含んだ方が展開しやすいのです。実際に私達のツアーでは、農業者や漁業者と出会い、地域の食材を使った料理にこだわっています。

 そんな折、タイミングよく農林水産省の首題モデル事業受託の話が持ち上がり、1月中旬に急遽応募しました。これは農山村地域に将来住みたい、働きたいという有意ある人材を田舎に流入してゆく「きっかけや仕組み」を作ろうというものです。幸いにしてに採択となり、目下、春からの21年度にも応募しようと準備を進めています。

 日本の農山漁村地域は、過疎化、国際競争の荒波を受け、疲弊しつつあります。この事業受託をひとつの契機として、日本の国の基盤でもある田舎の社会的価値(食料生産地、国土保全、健康・保養性、自然体験活動、教育性等)を改めて見直す「ねおすツーリズム(交流と学習)」を展開してゆきたいと思います。

                         NPO法人ねおす 理事長
                         高木晴光