◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「頑張ったかたが報いられるような」って?

2008-12-31 21:32:39 | 気になる言葉、具体例
                          ご苦労さん
 もう少しで2008年が終わり2009年に、さて、何を書こうかな、ネタはいっぱいあるけれど、大晦日だし、それらしいことでも書こうか・・・などと思案していたら、聞こえてきましたよ、ちゃんとしゃべれの神様、ありがとうございます!
 今、世の中は不景気で大変・・・って、原因は何なの? サブプライムローン問題? でも、それでもうけた人もいるでしょ? そのもうけたお金はどこへ? そもそも、アメリカ発の金融危機ってどういうこと? 地球温暖化を防止しようという世界的な取り組みから、経済発展のほうが大事だと言って降りちゃったのはどこのだれ? こうなったらアジアが頑張るしかないわね(⌒⌒)ヤッホー。
 さて、言葉の問題に戻りますが、不景気で大変、これから一体どうしたらいいのか、そのヒントを探るテレビ番組の最後にある政治家が言ったのが「頑張ったかたが報いられるような」です。17日の記事で、「左遷させられた道真」、受身表現「~される」、使役表現「~させる」、使役+受身「~させられる」について考えましたが、出ましたね、「報いられる」ですよ。テレビにしょっちゅう出演する顔の売れた政治家ですが、これまで「報われる」なんて言ったことはなかったのでしょうか・・・なかったのかも・・・。
 え? 「報いられる」もありだよって? そうなのです、実は、ありなのです。他動詞は「報いる」、自動詞は「報う」、でも、「報う」とはあまり言いませんね。「報いる」の受身表現は「報いられる」なのですが、私は「報いられる」を実際に聞いたのはこれが初めてです。皆さんはどうですか? 普通は「報われる」ではないですか? 「報われる」は「報う」の受身表現です。
 例えば、「一矢を報いる」というのがありますね、これだと、受ける側の言い方としては「一矢を報いられる」が自然な感じになりますが、「恩」や「努力」に「報いる」の場合、受ける側の言い方としては、「報いられる」より「報われる」、「過去の善行が報われる」「努力が報われる」、つまり、「報う」は消えて「報われる」だけが残ったというところでしょうか。こういうのは“変化”ですね。
 努力が報われる、頑張った人が報われる、努力したらその分、何か返ってきてほしい、そりゃそうです、報われたいですよ。いつかは報われるだろう、あるいは、あの世に行ってから報われるのかもしれない、いつ報われるか分からない、けれど、いつか報われる、そう思っていたいですよね、神でも仏でも仙人でもない、人間ですから。さてさて、2009年は一体どんな年になるやら・・・( ̄・ ̄)ウーム。
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「財政難で閉園の危機へ」って?

2008-12-28 10:36:45 | 気になる言葉、具体例
                        親愛なるハムやんへ
 情報番組の映画紹介コーナーで見たテロップです。人が話しているのを急いでぱぱっと入力したものではなく、VTRが流れている間ずっと画面の下にこれが出ていたのですから、だれかが考えて、一応ちゃんと練ってある・・・つもりなのでしょう。なのに「閉園の危機へ」ですよ( ̄д ̄)! え? 何がおかしいのか分からない? う~ん、そうですね~、分からない人は大勢いると思いますよ、許容範囲内だと言う人もいるかもしれない・・・残念ながら・・・それほど広がっている変な日本語です。
 正しくは「財政難で閉園の危機に」です。「危機に」の後、どういう言葉が続くと思いますか? 「危機」ですから、瀕する、陥る、追い込まれる、などが考えられますね。では、どうですか、「財政難で閉園の危機へ瀕する」なんて言わないでしょう? 「パリ」なら、「パリに行く」でも「パリへ行く」でも、ニュアンスの違いはありますが、どちらも使いますね。でも、「閉園の危機」は「に」です。「へ」は「に」より、遠い、広い、漠然とした感じで、「危機」に「へ」なんて合いません。
 「5回めの誕生日を迎えることへなります」「犬へご飯をあげる」「猫へ名前を付ける」「流れ弾が恋人へ当たり」「参考へできる資料を」「川へ水浴びへ」「拝見へ伺います」「帰国の途へ」「オリンピックへ出場することが夢です」「シリーズ3作めへ出演することが決まった」「代役でスパイ映画へ出演」「次は中級へ挑戦」などなど、これみんな実例ですよ、私が勝手に書いたものではありませんよ、「に」なのに「へ」、私には理解できない感覚です。オリンピック出場は遠い夢、実現しませんね、これじゃぁ。
 「明らかになる」なのに「明らかとなる」と言う人が多いように、文法から外れていようが何だろうが、大げさに言いたい、もったいをつけて言いたい、「に」より「と」だ、同様に「に」より「へ」だ、ということでしょうか。これで本当に日本人なのか・・・( ̄_ ̄)?
 (⌒ε⌒)ぷぷーっ、またもやちゃんとしゃべれの神が降りてきました。テレビから「ここで訂正があります」と聞こえたので何だろうと思って注目したら、先ほど紹介した旅行の滞在先が間違っていた、「パリ5日間」ではなく「バリ5日間」だというのです。いつか出ると思っていましたが、これはまぁ、無理ないかなぁ、でもちょっと変・・・。確かにワープロの文字の「パ」と「バ」は区別しにくいですから、「パリ5日間」を「バリ5日間」と読むのは分かります。でも、その逆、「バリ5日間」を「パリ5日間」と読むなんて、よほど慌て者ですね。やっぱりパリは遠かったぁ~(⌒・⌒)ナンチャッテ。
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「信頼たりうるものなのか」って?

2008-12-24 20:41:31 | 気になる言葉、具体例
                          後で反省会だね
 何たることだ?! 「明るみになる」を定着させた古舘アナが「信頼たりうるものなのか」と力を込めて言うのを聞きました。この人にも自分の話している日本語を省みてほしいですね、テロップの誤りを謝るばかりではなく・・・ね。言わんとしたのは、信頼できるのか、信頼していいのか、ということだと思いますが、「信頼するに足りるものなのか」と言ったつもり、かな? それとも、本当に「たりうる」の使い方を間違っている?
 例えば、「○○は信頼できる最高の△△機関たりうるのか」というように言うのが適当だと思うのですが、「信頼たりうる」って、また随分端折りましたねぇ。「たりうる」は、「信頼しうる」のように可能を表すわけですから、もとは「たり」で、その連体形が「たる」、「~として存在する○○」「~である○○」という意味になります。
 「公僕たる者の心得」や「指導者たりうる人格と能力」のように、「~たる」「~たりうる」の「~」は、機関、企業、公務員、公僕、代表者、責任者、社長、リーダー、先輩、親友、親、議員、教員、医師、アナウンサー、技術者、研究者、などなど、組織や、組織に属する人の総称、職業の名称、また、指導者、名店、老舗、達人、名人、など、何らかの価値(自負、誇り、他者が認めようと認めまいと・・・ね)があることを含んでいるような言葉でないと具合が悪いですね。
 「○○さんはアナウンサーたるに値しない、それほどひどい日本語を話している」というように使うものですが、あの人もあの人も○○さんですね。ローカルのアナウンサーも一部タレント化していますから、何も考えずに変な日本語を平気で使う場面を見たりします。本当にもぉ~~~やめてよぉ~~~レッチー~~~( ← 北陸限定 ^^;)。
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「40周年めを迎えることができました」って?

2008-12-21 10:34:22 | 気になる言葉、具体例
                        ハム飼い9年めだよ
 分かります? スタートから40年経過したのか、それとも、39年経過したのか、どっち? 「40周年」についつい「め」を付けちゃったんだな、多分40年・・・というふうにこちらは解釈しますが、いちいち人に考えさせるような言い方、聞いている側に甘えた言い方、いいかげん直したらどうなんですか?
 「1994年4月1日にスタートし今年で10周年を迎えた○ざましテレビ」という2003年10月1日の記事、ちょっと「10周年」の意味を考えてみてください。スタートから9年半が経過、そこからさらに半年たってスタートから10年になるのですが、記事は「今年(2003年)で」です。さらに、「迎えた」ですから・・・う~ん、これを書いた人は「10周年」と「10年め」は同じ意味だと思っている? テレビ局の公的な記事がこれですよ( ̄д ̄)!
 「○○電鉄は、平成20年11月18日(火)に羽田空港駅の開業10周年を迎えます。○○羽田空港駅は1998年11月18日に開業し、現在は1日の乗降人員約7万6千人を超えるお客様にご利用いただいております」という2008年11月13日の記事、これは分かりやすいですね。でも、この短い文章の中で「平成20年」と「1998年」というのは・・・、えっとぉ、平成20年は2008年だからぁ・・・よくあるんですよ、こういうのって。
 というわけで、「40周年を迎えることができました」なら40年、「40年めを迎えることができました」なら39年ですが、どうですか? 区別できていますか? それにしても、意外に多いのですよ、「め」は要らないのにぃ~ということが。「第3回め」というのはNHKがよくやる誤りですが、これは同じ意味の重複で、単純です。でも、「40周年め」はより複雑で困りますねぇ( ̄д ̄)。
 あ、そうそう、高い地位の人たちの失言ばやり(?)で、それを追及する記者たち、何だか見慣れた光景になっていますが、「そのことについて、謝ったり頭を下げるおつもりはないんでしょうか」なんて言っていましたよ。「謝る」と「頭を下げる」は同じ意味ですよね。それに、「~たり」は、「~たり~たり」と2回以上繰り返して言うもので、このルールからも外れています。「そのことについて謝るおつもりはないのでしょうか」が正しい表現です。
 「遠方からの集客を取り込む」なんていうのも聞こえてきました。これなんか、つい聞き流してしまいそうですよね。・・・あ、「明らかとなる」を定着させた福澤アナが「篤姫の影響が多分に多いのかも」とか言ってる・・・( ̄д ̄)! え? 「福○と書くのをやめたのか」って? やめました、「福澤」でいいですよ、だって、だらすぎるんだもん。少しは自分の話している日本語を省みてほしいですよ、世の人々に多分に影響を及ぼす職業の人なのですから。
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「左遷させられた菅原道真の怨霊が」って?

2008-12-17 20:59:38 | 気になる言葉、具体例
                          はるな忘れそ
 14日の記事の最後にちょっと書いたことなのですが、NHKが放送した時代劇の中のセリフ、「大宰府に左遷させられた菅原道真の怨霊が」というもの、本当にもぉ~、だらけっ( ̄д ̄)! じゃぁ、大宰府に「左遷された」のはだれなんだ? このセリフどおりなら、道真が怨霊になるなんて筋違いですよぉ~~~。
 そういえば、前に「左遷をさせられた○○さんの」というのを書いた記憶があるなぁと思い、以前の記事を見てみたら、2007年7月2日に投稿した記事がそうでした。このときに添えたハムやんの写真、人工呼吸するハムやん、すっごくかわいくて~(⌒・⌒)ブフフ、お時間のあるかたはぜひ見てください。
 さて、「左遷をさせられた○○さんの」ですが、これも、このときの話の流れからいくと「左遷された○○さんの」なのです。随分違うじゃないか、って? このくらいの間違いがちょいちょい聞こえてくるのですよ。電子書籍『ちゃんとしゃべれ!』-スーパースプレッダーに気をつけて- にはほかにもいろいろ例を挙げてあります。「さ入れ言葉、『座らさせていただきます』がダントツ1位」という項目なのですが、もぉ~おっかしくってぇ~(⌒o⌒)笑ってしまいました。
 では、まず、基本を押さえておきましょう。動詞「~する」について、「○○が~する」は自動詞、「○○が△△を~する」は他動詞、例えば、「私はその映画を見て感動した」の中で、「見て」は他動詞、「感動した」は自動詞です。「泣かせる」「感心させる」「読ませる」「伝えさせる」など、「~せる・~させる」は使役表現、「泣かれる」「感心される」「読まれる」「伝えられる」など、「~れる・~られる」は受身表現です。
 「左遷をさせられた」は、普通は「を」なんて入りませんね、「左遷する」という他動詞です。社長に命じられてしかたなく部長が課長を左遷したのなら、「左遷させられた○○さんの」自体は成立しますが、使役+受身、○○は部長ということになり、左遷された課長はとっくにどっか行っちゃいました。「左遷された○○さんの」なら受身ですから、○○は左遷された課長ということになります。任地で頑張って実績をあげ、本社に戻ってきてくださーい(^^)/~。
 おっとっと、今日の例文ですね、はい、正しくは「大宰府に左遷された菅原道真の怨霊が」です。あることないこと言って道真を陥れたのは藤原時平(ときひら)、道真を左遷させられたのは醍醐(だいご)天皇、そのとき、醍醐天皇は17歳で、左大臣である時平の言葉を疑わなかったわけです。左遷された道真は大宰府で2年後に病死、その魂は都の方へ飛んでいって雷神になった、らしいです。そういううわさです。それにしても、「怨霊」は言いすぎですよ( ̄_ ̄)。
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「やっぱり理想と現実は厳しいなぁ・・・」って?

2008-12-14 12:02:02 | 言葉についてあれこれ
                         叶うね、うんうん
 昨日、msnのトップページにでかでかと載っていたので目に入ったのですが、「やっぱり理想と現実は厳しいなぁ・・・」ですよ、ん~? ですよ。これは、「35歳パパが安心して暮らせる貯蓄額、理想と現実の境界線は1000万円」というタイトルの記事に添えられたイラストの中の吹き出しに書いてあったセリフです。内容は、貯蓄額の理想と現実について尋ねるアンケートで、理想は1000万円以上という人が回答者の9割、それに対して現実の貯蓄額はというと、1000万円未満という人が8割を占める、というものでした。
 そりゃそうですね、理想と現実は差があるものですよね、この差を縮めるべくみんな努力しているわけですが、現実は厳しいのです。ときには、理想は理想、現実は現実と割り切ることも必要になります。「理想と現実は厳しい」は明らかな誤りで、「やっぱり現実は厳しいなぁ・・・」ですね。あとは、「やっぱり理想と現実は・・・厳しいなぁ」か、「やっぱり理想と現実のギャップは大きいなぁ・・・」といったところでしょうか。
 msnのトップページですから、見るための何らかのアクション、何かクリックするとか、わざわざそういうことをしなくても目に入る、そのうえ、文字が大きくて、自然に読んでしまったのですが、それがこれですから。ノーチェックですか? それとも、チェックしたけれど気づかなかった? いやはや、日本人の日本語ってどうなってるんでしょうかねぇ~~~( ̄д ̄)?
 もう一つ、ニュースでCOP14の話をしていたのですが、「日本にかせきしょうが」と聞こえ、急いで画面を見ました。でも、テロップは出ていませんでした。日本は、地球温暖化対策に後ろ向きな発言などに贈られる「化石賞」を受賞したというわけですが、どうでもいいようなことまで好き勝手に書いているテロップ入力作業者のかたたち、聞いただけでは分かりにくい、そんな言葉はちゃんと文字にして見せてくださいね。
 あ~~~もう一つ、7時半からNHKの番組を見ながらいろいろ作業していたのですが、チャンネルをそのままにしていたら9時から時代劇が始まり、「大宰府に左遷させられた菅原道真の怨霊が」というセリフが聞こえました。だらけっ( ̄д ̄)! 大宰府に「左遷させられた」のが菅原道真なら、「左遷された」のはだれなんだ?
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「ファンのかたが来ていただいて」って?

2008-12-10 20:09:10 | めちゃくちゃな敬語
                   パンデミック・フルーに備えろ
 タレントが「こんなに多くのファンのかたが来ていただいて」なんて言っていましたよ、だらけっ( ̄д ̄)! 「こんなに多くのファンのかたが」なら「来てくださって」と続けなければいけません。「来ていただく」すなわち「来てもらう」は自分が主体になる言い方ですから、「ファンのかたが」では日本語として成立しないのです。本当は、「来てくれた」のではなく、頼み込んで「来てもらった」のか?
 以前、芸人のAさんが「風邪を引いたとき、栄養のある料理を作っていただいて感激しました」なんて言っていましたよ、だらけっ( ̄д ̄)! 風邪を引いたAさん、料理を作ったBさん、AさんとBさんが結婚したときにAさんが語った結婚前のエピソードなのですが、私は疑問を持ちました。風邪で具合が悪いから栄養のある料理を作ってくれと頼み、Bさんが作ってくれた、それが結婚を決意するほど感激するようなことだろうか? まぁ、この場合は、「格差結婚」と言われるほど格も収入も妻のBさんが上だから、ありえなくもないけど・・・。
 病人から頼まれればだれでもよほど忙しくなければ引き受けるでしょうから、考えてみれば当たり前のことです。ひょっとして、頼んだわけではないのに、Bさんが自分のことを気遣って作ってくれたのでしょうか。それなら感激するのは分かりますが、この人と結婚したいと思った理由としてよく聞くたぐいの話であってあまり面白くはないですし、「作っていただく」というのは、作ってもらう、つまり、作ってくれと頼むということが前提にあるわけで、自発的に作ってくれたのなら「作っていただいて」とは言えません。
 状況を的確に表現できる言い方は「風邪を引いたとき、栄養のある料理を作ってくださって感激しました」です。が、しかぁ~し、もう一つ問題があります。料理を作ってくれたBさんは、たとえ自分よりはるかに格上の人であっても自分の妻なのですから、「栄養のある料理を作ってくれて感激しました」で十分です。
 以上のようなわけで、「風邪を引いたとき、栄養のある料理を作っていただいて感激しました」が、言葉の意味からいっても敬語の使い方でいっても明らかな誤りであるということを納得していただけたでしょうか? いわゆる芸能人のほとんどがこういう話し方をしている、それが日本語崩壊に拍車をかけているといっても過言ではないと思いますが、どうでしょう?
コメント (2)
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脳が慌てている。

2008-12-07 11:05:20 | いろいろあれこれ
                     ちっちゃい脳みそだね
 脳って、けっこう慌てる。「転送」と書きたかったのに「連」と書いてしまった。「車」に「しんにゅう」・・・う~む。「申し込み」と書こうとして「申」の真ん中の縦の棒を「し」の形にしてしまった・・・うむむぅ~。「表示形式タブをクリック」と書いてあるのに「表示形式をダブルクリック」と読み、読んでから、「表示形式をダブルクリック」ってどういう意味? そんなのダブルクリックできないよね、変だなぁと思い、ゆっくり読み直したら「表示形式タブをクリック」・・・うががぁ( ̄д ̄)。
 それに、脳って、けっこう怠ける。最初からこれは自分のだと思って手に取ったら、宛名はちゃんと「山田太郎様」と書いてあるのに、目はその4文字を確かにとらえているのに、なぜか「山田はなこ様」と読むのです。文字の数も違うのに、な~ぜ~? 11月19日に日本人の読み取る力について書きましたが、これも、気軽にささっと読んで(見て)いるだけだから脳が怠けているということでしょうか・・・?
 また、似ても似つかない「▽▽◇◇」という文字なのに、4文字という数が合っているだけで「○○△△」と読んでしまうことがあります。例えば、自分の名前が「山田太郎」だとすると、自分の家に配達された郵便物の宛名が「佐藤栄作様」でも「山田太郎様」と読んでしまうのです。実際にあったのですよ、これが。危なかったぁ~。宛名が違うことに全く気づかないまま開封しようとして、う~ん、それにしても、差出人に心当たりが全然ないなぁ、一体何なんだろう・・・・・、ん? そのとき再び宛名に目が行き、1文字ずつ、ゆっくり読んだら、なんと、名前が違うのですよ。だれ? これ、( ̄ ̄)・・・本当に開封する寸前でした。
 住所が合っていた、だからうちに配達されたのですが、賃貸の集合住宅ですから以前の住人の名前かな、それにしても、私はもうここに10年住んでるんですよ、全くもぉ~。郵便受けにちゃんと名前も書いてあるしぃ~、違う名前なのにポイッと入れてっちゃうんですか、今どきの郵便配達の人は・・・( ̄ε ̄)プンプン。皆さんもお気をつけあそばせ。
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「お求めやすい価格で!」って?

2008-12-03 20:13:36 | ちゃんとしゃべれ!変な日本語
                    ドーナツが大きく見える~
 先日、久しぶりにミスドのドーナツを食べました。ケーキやドーナツなど、甘い物は大好きです。お金と暇があったら毎日そういうものをたくさん食べてもっと太っているでしょうね。ですが、なにしろ貧乏ダイエット中ですからなかなかそういうものを食べる機会がなく、徐々にやせていくわけですよ。
 世の中の品物、特に小麦を原料とするパンやドーナツのサイズがちょっと小さくなってきていますよね。能登へ行ったときに食べたおいしいパスタも前より分量がやや減っているように感じました。その代わり、値段は以前とそんなに変わりないのですね。私はあれこれ食べたいからそのほうがありがたいのですが、あれもこれもと結局高くついたりなんかして・・・( ̄_ ̄;)。ポン・デ・リング、エンゼルショコラ、熱いコーヒーとドーナツって本当に合いますね、まことにおいしゅうございました。
 それにしても、いけないのはあのCMですよ、変な日本語を堂々と言ってますからねぇ、「お求めやすい価格で!」だなんて・・・( ̄д ̄)。CMは繰り返し繰り返し流れるものですから、こういう間違いはあってはならないのです。関係者の中に、この間違いに気づいた人はいなかったのでしょうか。いつも思うことですが、だれも気づいていないのか、気づいた人はいたけれど、どうにもならなかったのか、どっち?
 ずっと以前、地元のローカルCMでも、ベテランアナウンサーが「お求めやすい価格で販売いたしております」なんて言っていましたが、ちょっと考えてみてください、「お買いやすい」とか、「お支払いやすい」とか、「お考えやすい」とか、言いますか? 聞いたことはありますか? なぜか「お求めやすい」はときどき耳にするのですが、ときどき耳にするから慣れている、これが間違いだとは認識できない、ということでしょうか。
 「お求めやすい」は、「求めやすい」を尊敬表現にしたつもりなのでしょうが、ただ「お」を付ければいいというものではありません。「買いやすい」を「お買いやすい」とは言わないのと同様に、「求めやすい」を「お求めやすい」とは言わないのです。「求める」の尊敬表現は「お求めになる」ですから、それが「~やすい」という形に、つまり、「お求めになりやすい」となるわけです。CM制作者は、特に言葉には注意して、「お求めになりやすい価格で!」とびしっと決めてほしいものです。
 敬語なんて、基本形を知っていれば簡単なのです。アナウンサーをはじめとして、ほとんどの人はそれを知らず、知ろうともせず、めちゃくちゃな言い方をしていますね。複雑で難しい、なんてただの思い込みであり、ちょっと整理すればどうということはないのですから、『ちゃんとしゃべれ!』-スーパースプレッダーに気をつけて- を読んでください。そして、ちゃんと敬語を話せるすてきな人になってくださいね。
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