◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「ワインが割れずに一安心」って?

2014-01-26 11:14:37 | 言葉についてあれこれ
                                  棚から牡丹餅!

 落ちてこないかなぁ、牡丹餅・・・(^^;ゞ。
 面白い映像を集めた番組で聞いた「ワインが割れずに一安心」というナレーション、「に」は要りませんよ、ほんと、いいかげんにしてください。そういえば、テレビで放送されたのを録画しておいた「ダイ・ハード4.0」を見たのですが、なんと、犯罪の首謀者のセリフが「今夜は通報が多く、手が回らずにご迷惑をおかけしましたが必ず救助に参ります」で、“頭脳明晰”のはずが間抜けに見えました。
 目の前の棚が突然傾き、そこから落ちそうになっている数十本のワインの瓶を腕だけで何とか押さえている状態。これを割ったらオーナーに叱られる。今のところ割れた瓶はない、だから一安心。「に」は不要ですね、「ワインが割れず、一安心」です・・・か? ここで変だと思った人はかなりセンスがいいですね。私は気づくのにちょっと時間がかかりました(^^;ゞ。
 棚は壊れましたが、ワインはまだ落ちていない、ということは、「ワインが」ではなく「ワインは」です。「ワインは割れず、一安心」ですね。ここにオーナーが来たら、「あぁ、なんてこった、一体何があったんだ? とにかくワインが無事でよかった。そのまま、そのまま、しっかり押さえてろ、絶対に落とすなよ。頼むからワインは割らないでくれよ」とでも言うかな( ̄― ̄)。
 「卸業者は生食用としては卸していない」と言っている場面で、テロップは「卸業者が生食用としては卸していない」ですよ、変でしょ? これを書いた人は、「が」と「は」を区別するほど言葉の意味を考えていないのでしょう。加熱用のものを生食用として提供した業者を関係者が追及している場面なら、「卸業者は生食用としては卸していないんですよ、卸業者が生食用として卸していないものを生食用として客に提供するのは問題ですよね!」とか言いそうですね。
 「が」と「は」の違いなんて、レベルが高すぎますかね? 「いろいろなものが売ってるんです」は、若い人はおかしいなんて微塵も感じていないようです。「サイエンスZERO」で南沢奈央が「ほんとにいろんな説があって、宇宙には、いろんな可能性が秘めてるんだなっていうの、改めて気づきましたね」と言ったときはあ然としました。でも、アナウンサーが平気で「野菜が売っています」「イチゴが栽培している」などと言うのですからしかたない・・・かな?
 これまでは、「○○が売っています」なんて言うのはリポーターか若いアナウンサーぐらいでしたが、少し前に「おしろツアーズ5」という番組で「麩まんじゅうが売っているのは」というナレーションを聞きました。ディレクター、ナレーター、その他大勢、この幼稚さに気づかないのか? 何歳なんだ? ちゃんとした日本語も知らないで、なぜ放送業界で働いているんだ?
 日本人なら助詞をちゃんと使えて当たり前。でも、「が」と「は」は前後の流れを理解していないと判断できないこともあります。だから、入力作業者さん、とりあえず話し手が言ったとおりに書いてください。自称アナウンサーの皆さんは、せめて「野菜を売っています」「野菜が売られています」ぐらい言えるようになりましょうよ( ̄ ̄)。
 ところで、来ましたよ、キーボードが。今のところ、キーの反応は問題なし。テンキー連打・・・ふむ、ずれません(⌒・⌒)。前のは真ん中だけ机に接していて両端が浮いていたのでずれていきましたが、今のは真ん中と右側が机に接しているのでずれません。やっとストレスなく入力作業ができるようになりました。え? 左側ですか? 接していませんよ、浮いています。どんだけ不運なの?
 いいえ、それが、違うのですよ。電卓なんかだと少しゆがんでいてカタカタいうことがよくありますが、どうやら、キーボードでも、「薄くて軽い」と「ゆがみがない」とは両立しない、つまり、片方の端もしくは両端が浮いているというのはごくありふれたことのようなのです。皆さんがお使いのものはどうですか?
 それから、話は変わりますが、「とくダネ!」で、スマホを買ってほしいと中学生が親に直談判するという場面を見てぞ~っとしました。小倉智昭も「親にものを頼むのにあの態度はないでしょ!」と言っていましたが、全く同感です。両親が正座してきちんと話を聞こうとしているのに、子どもはソファにもたれてだら~っと座り、だるそうにしゃべる。私なら、話を聞く前に「そこへ直れ!」と言いますよ。ちなみに、私はガラケーですが、PCも、クラウドだの何だの、スマホ前提なので悩みます( ̄~ ̄)。
 ついでにもう一つ、ある芸能人が「息子は自分の実の子ではない」と言い、騒動になっていますよね。昨夜、「情報7daysニュースキャスター」で「実の子騒動」というテロップが出て、ナレーションも同じだったのですが、「実の子ではない」と言ったことで騒動になっているのですから「(息子は)“他人の子”騒動」でしょ!
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「私の見方になる人」って?

2014-01-19 10:11:24 | 言葉についてあれこれ
                                 海松、ミル、ミルミル

 先日、平和堂の食品売り場でこんなPOPを見ました。豚肉のパックが並ぶ棚に「包丁入らず」です。別にどうということもない豚肉の薄切り、あ、ちょっと短めかな、ふぅむ、食べやすそう(^.^)。つまり、包丁が入らないほど硬いのではなく、切らなくてもそのまま使えるサイズになっている、「包丁要らず」ですね。
 ネット上で見られる誤字・脱字にも、ちょっと面白いものがあります。まずはこれ、「手ずつ」、もちろん、これは「手術」のつもりです。「しゅじゅつ」と入力するのは簡単ですが、その前に、「しゅじゅつ」と言うのはそう簡単ではありませんね。「しゅじゅつ」と言っているつもりでも「しゅずつ」という発音になっているような・・・、でも、「しゅずつ」で変換すると「種ずつ」だの「主ずつ」だの・・・、それで「手ずつ」をわざわざ選んだのか? なぜ?
 「添消してください」は、「てんさく」で変換すると「添削」ですから、なぜ「添消」なのか全く分かりません。「考えが浅墓だった」はギョッとしますね。候補には「浅墓」もありますよ、ありますがね、「浅はか」を選んでくださいな。「私から冷戦に話してみたいと思います」は笑えます。込み上げる怒りを抑えて冷静に話しても、結局、冷戦状態に突入しちゃうかも。
 「反抗で母と話したくないのか、何も言いません」は、「反抗期」なら「期」が抜けています。でも、反抗期というような年齢ではない人の話なら「反抗していて」か、「反抗心があって」か、それとも、「反抗的で」の「的」が抜けたのか。いずれにしても、「反抗で」とは言いませんし、そう書くのもおかしいですよ。
 「それはちょっと困り者ですね」を見たときはちょっと考えさせられました。「困り者」は、始末に困る者、持て余し者。「者」は、もの、物、モノではなく、「人」という意味です。でも、「~困り者ですね」と書いた人はそういうつもりではありません。私も「困りもんだよねぇ」とか「困ったもんだ」とか言いますが、「こまりもの」の変換候補は「困り者、コマリモノ」だから気をつけないと~。
 「式まであと3か月なのに破断にするか悩んでます」「真面目に結婚を考えた途端に破断」「破断してくれてもいいと言われて」など、なぜか「破断」はちょいちょい見ますが、正しくは「破談」です。「はだんして」が「破断して」になるのは分かりますよ、でも、「はだんにするか」がなぜ「破断にするか」なのでしょうかねぇ、「はだんにする」で変換すると「破談にする」になるのに・・・( ̄д ̄)!
 「退職を、新人育成等もあり、今まで伸ばしてきました」は、もちろん「今まで延ばしてきました」ですよ、「延期」ですからね。でも、退職するまでは頑張って新人を伸ばしてほしいものです。「見分不相応な」は一つの文章に2回出てきたのでうっかりミスではないようですが、「みぶん」は「身分」であり、変換候補に「見分」はありません。一体どうしたらそうなるのか?
 「今見たにモンペといわれる人がなく」は、しばらく意味が分からなかったのですが、続きを読んで考えたところ、「今のようにモンペといわれるような人がおらず」という意味なのだと分かりました。「いまみたいに」で変換すれば「今みたいに」になるのですが、「いまみたに」で変換してそのまんま、なのでしょうね( ̄д ̄)!
 「見る」なのに「みる」、公的な文書でも、そうでない文書でも、なぜか「みる」がほとんどで「見る」と書いてあるものが少ない、なのに、違うところで「見」がやたら登場します。「私の見方になる人がいない」「どちらの見方もしてはいけません。嫁の見方をすれば姑が怒り、姑の見方をすれば嫁は・・・」は微妙ですね。
 「みかた」で変換すると、「味方」だけではなく「見方」もありますし、「私と同じ見方をしてくれる人がいない」という意味だと解釈すれば間違いだとは言い切れない、けれど、「みかたになる」は、普通は「味方になる」でしょ。「どちらにも味方してはいけません。嫁に味方すれば姑が怒り、姑に味方すれば嫁は・・・」と書けば自然に「味方」になりますが・・・、こういうところが変換の限界┐( ̄д ̄)г?
 さて、キーボードは・・・まだです。
 スクリーンキーボードでの入力は・・・1~2行が限界(――゛)。
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「戦争の惨さ」って?

2014-01-12 10:51:13 | 言葉についてあれこれ
                                  キーボードが怖い!

 「○に欠陥ある人は、△なくなり、相手軽蔑します」という記述、最近多いですね、こういうの。話し言葉なら「○に欠陥ある人なんて△なくなって軽蔑するわぁ」で、別にどうということはありませんが、これは目で読む文章ですから、助詞が欠落しているのは変な感じで読みにくい、ということを分かってください。
 「最後に踊り回ってるのはやりすぎとの判断したようです」はgooニュースの記事ですから、一般の人がぱぱっと書いたものとは違いますね、違うはずですが、「踊り回ってる」だし・・・、そもそも「踊り回る」はちょっと変でしょ、大喜びしてぴょんぴょん跳ねる、それは「小躍りする」か「跳び回る」でしょうし、あるいは、本当に「踊る」だとしても「回る」は余計です。
 「やりすぎとの判断したよう」は明らかな誤りで、「最後に踊るのはやりすぎとの判断をしたようです」もしくは「最後に踊るのはやりすぎと判断したようです」ですね。「やりすぎとの判断」と書いたのなら「を」を書かないといけません。「を」が抜けたら、単に「抜けた」では済まないわけで、日本語として成立しません。
 さて、ここまではまだ何となく分かるのですが、一般の人が書いた「そ旨を書き添える」というのがどうにも分かりません。「そのむねを」で変換すれば「その旨を」になりますが、「そむねを」で変換したら「祖胸を」とか「そ胸を」とか、変な字が出てきますから気づくはずです。「そのむねを」で変換して「その旨を」にした後、何らかのミスで「の」を削除してしまったのでしょうか。
 ツイッターなるものが世の中に広まり、一般の人が書いた短い文がテレビ画面に映ることも多くなりました。それで、「戦争の惨さ」というのが映ったとき、ナレーターは「戦争のみじめさ」と読んだのですが、本当は「戦争の悲惨さ」ではないのかと思いました。だって、「みじめさ」の変換候補は「惨めさ、みじめさ、ミジメサ」なので「惨さ」なんてありえない。「め」はどこへ行った? でも、「悲惨さ」なら「悲」はどこへ行った? 「ひさんさ」で変換すると「悲惨さ」となりますから、その後、何らかのミスで「悲」を削除したのでしょうか。
 では、これ、「1万人の若者がここに集った」ですが、どのように読みましたか? 「1万人の若者がここに集まった」の「ま」が抜けた? 一瞬、そうかと思ったのですが、これは「1万人の若者がここに集った(つどった)」ですね。こういう表現は久しぶりに見たものですから、すんなり「つどった」とは読めませんでした(^^;。
 ワイヤレスキーボードを使っていると、たまに変なことが起きます。Enterキーを押しても確定されなかったり、上向き矢印キーを押したはずなのにかぎ括弧が入ったり、右向き矢印キーでコロンが入ったり、それで、文字を消す、書き直す、ですから、誤字・脱字のチェックをこれまでより入念にやらないとだめだなぁと実感しています。でも、ワイヤレスキーボードのせいだと片付けることはもちろんできませんよ、そんなことでは納得できないほど誤字・脱字が多いのです。
 助詞が抜けている、間違っている、文字が足りない、一体どういうふうにしたらそうなるのか分からない、こういう誤字・脱字が本当に多くなったと感じます。一般の人が書いた文章なら、第三者の校閲を経ているわけではないので少々の誤字・脱字はしかたありませんが、多すぎるのです、多すぎることが問題なのです。そして、誤字・脱字はもはや謎解きのようになっています┐( ̄д ̄)г。
 ところで、うちのPCのキーボード、昨年11月に動作不良で交換してもらったけれど、送られてきたキーボードがたわんでいてどうにも使いにくい。それで、再び修理の部署へ送ることになりました。二つ続けて不良品! ありえない!! なんという不運!!! 数日後、三つ目のキーボードが送られてくるでしょう。でも、果たしてちゃんとしたものが送られてくるのか、不安です(T_T)。
コメント (3)
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「面接受けましたが」って?

2014-01-05 12:04:37 | 言葉についてあれこれ
                                おとしたム

 「面接受けましたが決まらず」「○○する気力なくなりました」、こういう記述をこのごろ本当によく見るようになりました。全体的にきちんと書いてある文章でもひょいっと出てくるのですが、たまたま抜けたと言うにはあまりにも多すぎて看過できないのです。「猫飼ってます」とはちょっと違いますからね。
 もちろん、「面接受けたけどぉ決まらなくってぇ」「○○する気力なくなっちゃったぁ」なら別にかまいませんよ。でも、「~受けましたが決まらず」「~なくなりました」と続くのですからね、やはり「面接を受けましたが決まらず」「○○する気力がなくなりました」と書かないといけません。
 例えば、「もっていきません」なのに「もってきません」と書くのは明らかな誤りで、誤解を招きます。「それを誰も忘れてしまっている」という記述を見たこともありますが、「それを誰もが忘れてしまっている」と書かないといけません。「が」を書かないなら「それを誰も覚えていない」と続けるのが正しい日本語ですから、「が」が抜けただけだと簡単に片付けることはできないのですよ。
 「面接受けましたが」も「気力なくなりました」も、明らかな誤り、「脱字」です。Eテレ「ゼロから始める写経」で、1文字抜けたら、その抜けた所の右横に「、」を打ち、その行のいちばん下に抜けた文字を書くと言っているのを見ました。これが本当の「脱字」ですが、こういう脱字とは違う性質の脱字だと思うわけです。
 実を言うと、最近までずっと、「誤字・脱字」と聞いても「脱字」はピンと来なかったのです。写植で1個抜けたというのはありえますが、パソコンで入力する場合、送り仮名の選択に誤りがあって1文字抜けたとしても、それはそんなに多くはないでしょう。入力するときに文字が抜けたら変換がおかしくなるので気がつきます。ですから、脱字って何? というくらい、見掛けないような気がしていました。
 つまり、手書きや写植の脱字はうっかりミスで、「~ていく」「~ている」の「い」や格助詞(特に「が」「に」「を」)が抜けるのは、書かなければいけないという意識が薄いから抜けるのでしょう。「付き合っていること話していません」という記述、この、何とも惜しい感じ、もやもやするでしょう( ̄~ ̄)?
 「付き合ってる」ではなく「付き合っている」だし、「話してません」ではなく「話していません」だし、そこはちゃんと書いてある、ということは、この人は、話し言葉と同じではいけないということは分かっている、なのに「を」が抜ける、こういう残念な例が多すぎるのです。これが「付き合ってること話してません」ならスルーしますけど。
 ちょっと前にNHKの女子アナが「空気冷えてくると」と言ったのには驚きました。当然、「空気が冷えてくると」と言わなければいけない場面で、ふだんのおしゃべりと同じではいけないのです。他局のきゃぴきゃぴ女子アナならありえることですが、NHKのアナウンサーでさえこうなのですから、もう止められないのでしょうね。
 Eテレ「神の数式」の「第2回 宇宙はなぜ生まれたのか」で見たテロップも変でした。アルバート・アインシュタインの一般相対性理論について「巨大コンピューターもない時代に遠い宇宙の動きを正確に表すことに成功」というナレーションが流れたとき、テロップは「宇宙正確に表す重力理論」でした。ホーキングパラドックスについて、「素粒子さえ全く動けないのにどうやって熱が発生するのか」というナレーションのときは「素粒子動けないのになぜ熱が発生?」でした。
 ナレーションをしっかり聞いていれば分かることは分かるのですが、ちょっとちょっとぉ~、省略しすぎでしょ。「宇宙の動きを正確に表す重力理論」「素粒子さえ動けないのになぜ熱が発生?」と、これぐらい書いてもいいと思いますけど。で、肝心の内容については、無限大、異次元、ブラックホール、11次元、10の500乗個の宇宙、う~ん・・・、対称性の破れだけは少し分かりました(⌒・⌒)。
 Eテレといえば、これも困ったことに・・・。12月28日の朝、真っ黒な画面に「現在、このチャンネルは放送を休止しています(E203)」という文字が出ました。以降、映ったり映らなかったり、29日の夜は映っていましたが、30日は全く映らない。一瞬、何か文字が出るのですが読めない、ほかのチャンネルの画面がしましまになって出る、固まる。あ~~~なんてこったい┐( ̄д ̄)г!!!
 なぜこの時期なのでしょうかね、年末年始だもんね、しょうがない。すぐに番組表を1週間分チェックし、「2355・0655」のスペシャル番組を除いて見たいものがないことが分かり、あきらめがつきましたけど、いいことってなかなかないものですねぇ( ̄・ ̄)ウムゥ。今朝も「現在、受信できません(0020)」でした。31日夜の「2355・0655 年越しをご一緒にスペシャル」は見ることができましたよ、午後は映るみたい(⌒・⌒)。
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