突然ですが、今日は地球の磁場にあわせて決められた
「極」と「赤道」のお話です。
(実は、友人からの質問に対する回答の流用です。)
緯度が90度になるいわゆる地理的な北極、南極だけではなく、
地球にはたくさんの「極」があります。
私の専門は「地球の磁場」なので磁場に限った話をすると
磁極(磁北極、磁南極)と地磁気極(地磁気北極、地磁気南極)があります。
磁極は地磁気(地球の磁場)が垂直になる点です。
ここに方位磁針を置いたら垂直に立ちます。
別の言い方をすると、ふつう、地球上のあらゆる場所で
地磁気は水平成分と垂直成分を持っていますが
水平成分が0になる点が北半球と南半球に1点ずつあって、
ここを磁極といいます。
地磁気極は、地球の中心に大きな棒磁石があると仮定して、
地球の磁場を最もよく近似するように棒磁石の強さと向きを調整します。
その棒磁石を延長した線が地表に出てくる点が地磁気極です。
磁極も地磁気極も、南半球と北半球にひとつづつありますが
地球の磁場が常に少しずつ変化しているせいで
その位置は少しずつ動いています。
(2007年の各極の位置 モデル計算値
磁北極 : 84.1N 123.7W
磁南極 : 64.5S 137.7E
地磁気北極 : 79.8N 71.9W
地磁気南極 : 79.8S 108.1E )
磁極と地磁気極の違いは分かりにくいと思いますが、
地球の磁場は「地球の中心に大きな棒磁石がある」場合よりもっと複雑なので
この二つが別々の地点になるのです。
「極」がいろいろあるのだから、「赤道」もいろいろあります。
「磁極」に対応するのが「磁気赤道」。
磁場が水平になる地点を結んだ線です。
「地磁気極」に対応するのが「地磁気赤道」。
地磁気極を極としたときに赤道になる線です。
磁極と地磁気極が一致しないのと同じ理屈で
磁気赤道と地磁気赤道も一致しません。
南米や大西洋などでは10度以上も異なる地域もあります。
磁極、地磁気極の位置。経年変化がわかります。
http://swdcwww.kugi.kyoto-u.ac.jp/poles/polesexp-j.html
南極、磁南極、地磁気南極の比較はこちらの図が分かりやすいです。
http://www.aad.gov.au/default.asp?casid=1843
地磁気極の位置(とても長いページ。中ごろの緑色の図。)
http://home.iprimus.com.au/toddemslie/darwin-dxpedition.html
「極」と「赤道」のお話です。
(実は、友人からの質問に対する回答の流用です。)
緯度が90度になるいわゆる地理的な北極、南極だけではなく、
地球にはたくさんの「極」があります。
私の専門は「地球の磁場」なので磁場に限った話をすると
磁極(磁北極、磁南極)と地磁気極(地磁気北極、地磁気南極)があります。
磁極は地磁気(地球の磁場)が垂直になる点です。
ここに方位磁針を置いたら垂直に立ちます。
別の言い方をすると、ふつう、地球上のあらゆる場所で
地磁気は水平成分と垂直成分を持っていますが
水平成分が0になる点が北半球と南半球に1点ずつあって、
ここを磁極といいます。
地磁気極は、地球の中心に大きな棒磁石があると仮定して、
地球の磁場を最もよく近似するように棒磁石の強さと向きを調整します。
その棒磁石を延長した線が地表に出てくる点が地磁気極です。
磁極も地磁気極も、南半球と北半球にひとつづつありますが
地球の磁場が常に少しずつ変化しているせいで
その位置は少しずつ動いています。
(2007年の各極の位置 モデル計算値
磁北極 : 84.1N 123.7W
磁南極 : 64.5S 137.7E
地磁気北極 : 79.8N 71.9W
地磁気南極 : 79.8S 108.1E )
磁極と地磁気極の違いは分かりにくいと思いますが、
地球の磁場は「地球の中心に大きな棒磁石がある」場合よりもっと複雑なので
この二つが別々の地点になるのです。
「極」がいろいろあるのだから、「赤道」もいろいろあります。
「磁極」に対応するのが「磁気赤道」。
磁場が水平になる地点を結んだ線です。
「地磁気極」に対応するのが「地磁気赤道」。
地磁気極を極としたときに赤道になる線です。
磁極と地磁気極が一致しないのと同じ理屈で
磁気赤道と地磁気赤道も一致しません。
南米や大西洋などでは10度以上も異なる地域もあります。
磁極、地磁気極の位置。経年変化がわかります。
http://swdcwww.kugi.kyoto-u.ac.jp/poles/polesexp-j.html
南極、磁南極、地磁気南極の比較はこちらの図が分かりやすいです。
http://www.aad.gov.au/default.asp?casid=1843
地磁気極の位置(とても長いページ。中ごろの緑色の図。)
http://home.iprimus.com.au/toddemslie/darwin-dxpedition.html