幕が上がると、既に、船場太郎が場面に居る。
次に、主役の 「 ハッチャン 」 こと、岡八郎の登場である。
いつもの様に、
「 ハッチャン、ハッチャーン 」 と、呼びかける。
「 おんなに フラレテなぁ 」
「 ワロタ、笑うた、もう大ワライ や 」
客席からの大拍手の中、岡八郎が そう言い持って、登場する。
挨拶が終わると
グラマーな女優 ( ハーフがかった美形の顔付 )・・西川洋子が通行人の役で登場する。
岡八郎が歩み寄り
「 お嬢さん、僕と結婚して下さい 」
「 お断りします 」
「 なんや、八ちゃん、初対面の相手にいきなり 」
「 俺は、女性に遭うと、結婚を申し込む、システムをとっとるんや 」
断られた、腹癒せに
「 なんや、おまえ・・ブクブク よう肥えて 」
「 おまえ・・ブタマン屋の娘やろ 」
「 ブタマン屋の娘です 」 ドテー・・・ここで観客大笑い
岡八郎全盛期の吉本新喜劇の一場面である
・・・・・ブタマン
昭和38年 ( 1963年 ) 大阪に越してきた小学3年生の私は
誰もが、
「 ブタマン、ブタマン 」 と云う、
ポプュラーな食べ物 「 肉まん 」 が、あることを知った。
「 ブタマン・・・、そんなに、美味いのか?」
そして、
同じクラスの
早石満の家で、
初めて其を食べたのである。
「 これが、ブタマン…かあ 」
・
私は、このあと このかた
「 ブタマン 」 は 食べない。
・・・のである