中国北京でホテル経営
経営撤退後も中国に助成金
北京に出張しようとしてホテルを探すと、【北京メディア
センター:北京梅地亜中心】と言うホテルが見つかる。
このホテルのガイドを見てビックリするのが、
『このホテルはNHKと中国の共同出資で建設された
もの』 と言う説明である。
JALやANAならともかく、
NHKが中国でホテル経営なんて信じられない。
ところが良く調べてみると、第153回国会 総務委員会
第10号(H13/11/20)議事録に明確に出ている。
第153回国会 総務委員会 第10号(H13/11/20)
◆黄川田委員
国民からの受信料で成り立っている公共放送のNHKが、
放送業務と直接関係がないホテル事業を海外で行って
いることは、私にとっては驚きであります。
NHKエンタープライズ21など、子会社、関連会社が
約二億一千六百万円も出資しております。
放送機材のレンタル会社設立の折、中国側から抱き
合わせ投資として、ホテル投資を強要されたとのことで
ありますけれども、安易に受け入れたNHKの経営の
甘さのあらわれでもあるのではないでしょうか。
◆片山国務大臣
平成二年の北京アジア大会の際に、日中の合弁事業の
日本側の共同事業体として、NHKの子会社と百貨店、
電機メーカー等がつくりました。
中国では放送事業単独への外資導入を禁止しております
ので、ホテル事業とあわせて行うのが通例化していると
いうんですね。
今般、中国側の番組制作ノウハウが大分育ってきました
ので、合弁解消に踏み切った、解散は明日の株主総会で
決定する、こういうふうに我々は聞いております。
紛れも無く、中国共産党の指示で、中国の国営
中央テレビ(CCTV)の組織内に入り、ホテル
経営を行っていたのである。
平成10年には、総経理=社長として、
元NHK山口放送局長の、関野光生氏が就任している。
CCTVは中国の国家機関であり、共産党の支配下にある。
公共放送を標榜するNHKが中国共産党と
これほど密着し、放送と無縁のホテル業に
まで参入していたとは驚愕と共に激しい
怒りを覚える。
受信料を払っている国民はこのことを知らされていたので
あろうか。
平成11年度は、当期利益 547M¥の赤字で、NHKは、
1億2千2百万円を支払っている。
確かに、『NHK平成11年度業務報告書 -資料46』には
記載されている。しかし、それで国民への説明責任を
果たしたとは言えない。
国会議事録にあるように、NHK(子会社を含む)は手を
引いたようだ。
しかし、そう簡単には中国とは(中国共産党とは)手を
切れなかった。
財団法人 放送文化基金が、いろいろな名目で
助成金を払い続けている。
(http://www.hbf.or.jp/grants/object.html)
★平成11年度
【人文社会】 放送に関する人文・社会科学的な調査・研究
HDTV事業発展に向けた日中協力関係を確立するための技術交流(中国)
北京メディアセンター総経理 関野 光生
助成援助額 250(万円)
★平成12年度
【事業援助】 放送と関わりのある文化的な事業
「中国におけるハイビジョン環境番組映像祭の開催」
NHKインターナショナル 理事 北本 功
協力者 中国科学技術情報研究所 所長 梁 戦平
〃 中国国際友誼促進 会長 譚 松林
助成援助額 250(万円)
★平成13年度
【人文社会】 放送に関する人文・社会科学的な調査・研究
日・中間の放送を通しての人と文化の交流 ―中国国際
放送局(北京放送)の60年を素材にして―
中国国際放送局 日本語部専門家 吉村 澄代
共同研究者 フリー 元中国国際放送局外国人専門家
坂東 弘美
助成援助額 50(万円)
★平成14年度
【事業援助】 放送と関わりのある文化的な事業
日中シナリオシンポジウムの開催
シナリオ作家協会 会長 鈴木 尚之
中国側主体は、中国電影家協会(中国映画人協会)
助成援助額 100(万円)
★平成15年度
【事業援助】 放送と関わりのある文化的な事業
「中国におけるハイビジョン環境番組映像祭の開催」
NHKインターナショナル 理事 吉田 圭一郎
助成援助額 200(万円)
★平成16年度
【人文社会・文化】
放送と社会、視聴者に関する調査・研究、および放送と
かかわりの深い文化的な活動
第5回日韓中テレビ制作者フォーラム・IN 東京
「家族-その今」「共同制作への模索」
日韓中テレビ制作者フォーラム実行委員会
委員長 大山 勝美
助成援助額 80(万円)
なんだかんだと、中国と関係のある事業や団体に
助成金がばらまかれている。
こんな状態で、 『受信料義務化』 なんて良く
言えたものだ。
因みに社長だった関野光生氏は平成14(2002)年、
ジャパン・ネットワーク・グループ (大株主:NHKエンタプラ
イズ、伊藤忠、国際メディアコーポレーション)社長に就任。
中国共産党にお金を吸い上げられ、
中国共産党の指導の下に作られた
中国関係の番組が、真の中国を
語るものでは無いことは疑いの
余地が無い。
「関口知宏の中国鉄道大紀行」は、今年、1月2日放送の
NHK特集「青海チベット鉄道 世界の屋根2000キロ
をゆく」と同じように、単なる紀行ものに過ぎないだろう。
「シリーズ 新的中国人」は、タイトルから考えると、
中国人の生活の裏を覗えるのかと思ったが、原田総局長の
発表だと、『毛沢東そっくりの旅芸人の話(芸人「毛沢東に
似た男」)や、子どもたちを都会で学ばせたいと三輪車の
ペダルをこぎ続ける父親の話(父親たちのペダル 農村受験
戦争)など4本を4夜連続で放送。』と言うことで、表面的な
生活を紹介するだけだろう。
いずれも『娯楽番組』と位置づけてみれば、それなりに楽しい
だろう。
しかしこれらは決して、
『NHKだからできる番組』では無い。
お金さえ出せば宇宙旅行さえ出来る時代だ。
NHKが国民の受信料を使って、
中国に対し『袖の下』を送ったことにより
出来た番組に過ぎない。