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Heart and heart

ありきたりになりがちな毎日をオンリーワンな一日に

かもめ②

2013-09-25 11:06:04 | アート

      今回の「かもめ」----キャストが贅沢です

      主人公の「トレープレフ」----生田斗真
     
      父親がいない環境での
      母親へ対する愛の大きさも、今回のお芝居の鍵

      恋人ニーナへの失恋で最後には命を自ら断つのですが
      もしかすると それはだれかに愛されたい思い
       の強さによる究極の自己愛ではないかと
      思われます・・・

      生田斗真さんがまた純真に、悩めるトレープレフを演じています。


      トレープレフの母親「アルカージナ」-----大竹しのぶ
      
      本能に素直な女性----それは、息子より愛人トリゴーリンへ
       常に意識が向いている事からも分かります


      トレープレフの恋人「ニーナ」------蒼井優
    
       女優志望で、アルカージナの愛人、作家トリゴーリンに恋をして
       しまいます。最後はトリゴーリンとその子供も失い
       トレープレフにも自ら別れを告げるのですが
        女優として生きる、自分の人生の目的を全うしていく
         強さを見せてくれます


       そして「トリゴーリン」-----野村萬斎
        作家である彼は、
        書かなければ・・・という意識にいつも囚われ
         取り憑かれています
        アルカジーナやニーナの愛以上に
        彼にとっては、大切なものがあるようです。。。

        これは、チェーホフ自身の分身です

        かもめの登場人物には大抵、実在のモデルとなるひとがいます 

       トレープレフはニーナと母親が大好きで 母親とニーナはトリゴーリン
        に夢中になり----その他の登場人物も
        思いが空回りし、まったく噛み合うことがないのです。。。。

       生田斗真演じるトレープレフ、蒼井優演じるニーナ、いずれも
      (かもめ)のように
         若くて自由に空を飛び回りながら
         まったく違った人生を選択していきます。。。
       

        医学部を卒業したチェーホフは、医師として働きながら
        作家活動を続けるのですが、30代に手がけた「かもめ」
         がぺテルブルクで大失敗します。

       「たとえ700年生き永らえようとも
         もう戯曲は書かない」とその時、
         彼はこころに決めたといいます
        しかし、2年後、モスクワの前衛的、演劇集団の公演で
        「かもめ」が演じられ、それが大成功をおさめるのです

       そこからは周知のとおり、伝説的 劇作家チェーホフの誕生でした。

       44歳で亡くなった若き作家はそれまでに
       言わずと知れた
        多くの名作を生み出します。

      「人生をあるがままに描く」と言っていた作家は
        医師として働く傍ら「孤独と自由」を
        人生の本質と捉え、そこに必要なものが「ユーモア」
        であると感じていたようです。。。

       これが「かもめ」が喜劇といわれる所以であり
        人生は一生懸命生きるほど滑稽なのかもしれません。

        しかし、どうせ生きるなら少し 滑稽なくらいがいいですよね。。。。

       登場人物の一部分に、自分や周囲の人物を重ね合わせ
        ------100年以上にもわたって、観客はこの
          戯曲に夢中になってきたのかもしれません
       
       

                             

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