HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第579話≪「食料の未来を確かなものにするために」(農林水産省映像資料製作)≫

2008年07月18日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、農林水産省が「食料の未来を確かなものにするために」というタイトルで、食料の未来を描く戦略会議において取りまとめたメッセージを日本のみなさんに関心を持ってもらうよう、食料問題に関する映像資料を作成しております。

 「WindowsMediaPlayer」や「RealPlayer」をインストールしているパソコンで見ることが出来ますので、「食料の未来を確かなものにするために」を開き、第1部と第2部の「WindowsMediaPlayer」や「RealPlayer」をクリックして見て下さい。

 約5分のアニメーションで現状の問題点を視覚的に見せております。

 又、みなさんが、学校祭や勉強会などでこの「第1部及び第2部の映像資料」使用してみたいときは、農林水産省は、DVD(ブックレットを添付したパッケージ)を作成し、無償(送料のみ負担)で配布しています。

 先ずは、自宅のパソコンや学校のパソコンでトライしてみてください。


 参考に「ブックレット」を複写しておきます。

   ≪食料の未来を確かなものにするために≫

  ◆世界の食料事情は深刻化
   世界の食料にかつて経験したことのない変化が起きています。増え続ける世界人口と中国・インドなどの人口大国の経済発展が食料需要を大きく押し上げる一方、砂漠化の進行などによる農地の縮小や面積当たり作物収量の伸びの鈍化のもとで、食料の需給はひっ迫し、農産物の国際価格は史上最高水準に高騰しています。
今後、食料供給力の大幅な拡大は期待しにくく、世界の食料需給はひっ迫の度合いを増していくものと見込まれます。食用作物のバイオ燃料への転用という新たな需給ひっ迫の要因も強まっています。さらに、異常気象の頻発や水資源の不足、家畜伝染病の発生などによって、世界の食料供給は安定性を失いつつあります。

  ◆わが国の食料供給力は弱い
   私たちは食料の6割以上を海外から輸入しています。狭小な国土のもとで豊かな食生活を送るためには、海外の食料にある程度依存することには止むを得ない面もありますが、これ以上依存度を高めれば、食料供給の不安定感が高まります。
今日、わが国では、持続性に優れた生産基盤である水田をはじめとする国内の農業資源は十分に活用されることなく、耕作放棄地や不作付地が拡大しています。また、輸入食料を特定の少数の国に依存しているため、わが国の食料供給の構造が相手国の供給余力に左右されやすいことを認識する必要があります。

  ◆食生活の乱れが引き起こすさまざまな問題
   豊かな食生活も行き過ぎるとさまざまな問題を引き起こします。
1980年頃のわが国の食生活は、栄養バランスの点で理想的と評価されていました。その後、減少してきた米の消費量はさらに減り、畜産物や油脂の消費量が増えた結果、今日の食生活は肥満や生活習慣病につながりやすいものとなるとともに、食料自給率も39%に低下してしまいました。朝食をとらない子供や若者がいるといった食生活の乱れも看過できません。また、家庭で廃棄される食料も、1人当たり年間80キログラムを超える水準にあります。

  ◆広く理解と共感を得ること
   このような食料をめぐるさまざまな問題は、私たち自身の未来に関わる重要な問題です。
こうした認識のもと、米をはじめとする国産の農産物を消費することが、食料自給率の向上のみならず、私たちの健康増進やふるさと・農村の活性化、地球環境の保全などの観点からも望ましいことについて、広く理解と共感を得ていく必要があります。
特に、学校や家庭などあらゆる教育の場において、食料と農業と生命の大切さを子供と若者に具体的なかたちで伝えることが重要です。

  ◆国内の農業資源の有効活用
   食料の未来を確かなものにするためには、何よりも国内の農業資源を有効活用する必要があります。
耕作放棄地を解消するなど国内の限りある農地を十分利用することが大切です。農業者の声に耳を傾けるなどにより、そのための条件を明らかにする必要があります。
また、しっかりした技術と高い意欲を有する農業経営を育てるとともに、こうした農業経営を中心に多彩な人々が農の営みに参画できる仕組みを構築することが求められています。農業技術の開発・普及や農業経営の教育を通じて、人材を育てることも重要です。

  ◆消費者の国産ニーズに応える努力
   私たちの食生活は、日本の農業のあり方に結びついています。国内の農業資源に立脚した食生活の広がりは、農業に活力を呼び戻します。今日の食生活には加工食品や外食が欠かせないことから、国産食料の利用拡大に向けて食品製造業や外食産業の理解と協力も必要です。
一方、国産の食料に対する消費者や食品産業のニーズに対して、農業者は的確に応えることが求められています。重要な点は、必要な量を安定供給できる仕組みを構築することであり、高い安全性と優れた品質を確保することです。安全性と品質は日本農業の国際競争力の源泉にもなるはずです。また、安全性と品質の確保と偽りのない情報の提供について、農業と食品産業は緊張感を持って行動する必要があります。

  ◆長期的・戦略的な取り組み
   食料の未来を確かなものにするためには、長期的かつ戦略的な観点に立った取り組みが欠かせません。例えば、米粉製品の開発・普及や水田における飼料米の生産、食品廃棄物の飼料化が、食料需給のひっ迫に対処する農業資源の活用方策として重要性を増しています。
食料需給のひっ迫傾向が強まるとき、発展途上国の貧困層を中心に十分な食料を保障できない状態がさらに悪化することも懸念されます。
世界の食料事情の安定は国際社会の安定につながる点で、先進諸国の食料安全保障の問題とも密接に関係するものであり、わが国は食料と農業に関する効果的な国際協力を積極的に行うべきです。

  ◆食料の安定供給は国の責務
   いかなる事態のもとでも必要な食料を保障することは国のもっとも重要な責務であり、そのための備えがあるからこそ、社会は日頃から安定した意思決定を行い、落ち着いた行動をとることができます。
世界の食料需給がひっ迫傾向を強める中で、国内農業資源の確保、輸入食料の安定確保、主食用・飼料用穀物の備蓄の重要性が増しています。ひっ迫する食料需給の下で、国はこれらの食料安全保障の具体策を確立する必要があります。
また、刻々変化する世界の食料事情について、正確な情報を迅速に伝えることで、社会の冷静な行動を促すことも重要です。

  ◆食料の未来を確かなものにするために
   食料の未来を確かなものにするためには、以上のような認識が広く共有され、国民の皆さんがそれぞれの立場において、できることから長続きするかたちで取り組むことが大切です。
一方、国と地方公共団体は農業者、食品産業事業者、消費者の取り組みを効果的に促進する手段を講じる必要があります。特に、国は食料安全保障の具体策の見直しや長期的かつ国際的な食料・農業戦略の樹立に全力をあげなければなりません。
揺るぎない国家戦略のもとで農業と食料をめぐる自由闊達な経済活動と交流活動が持続可能なかたちで展開され、国内農業資源の有効利用が回復されるとき、そこに新時代の食料をめぐる安全と安心の礎が築かれることを確信します。

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