HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第16話≪これからの働き方≫その2

2005年01月07日 | 進路助言
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、前回に引き続き≪これからの働き方≫で、21世紀を背負って立つ高校生のみなさんと考えてみましょう。

 今の時代を充分に認識している多くの高校生のみなさんたちが既に気付いていて、これからの時代に適した働き方、生き方を探し始めなければならないと感じていますでしょう。その一つとして、専門的な技能を身につけようとしたり、アントレプレナー(ベンチャー企業設立)など、さまざまです。

 みなさんは、野球の世界で話題の「フリーエージェント」と言う言葉を聞いたことがあるでしょう・・・この「フリーエージェント」が、米国では企業社会でも一般的になってきたのです。ダイヤモンド社から出ている図書で、ダニエル ピンク (著)≪フリーエージェント社会の到来「雇われない生き方」は何を変えるか≫・・・Amazon.co.jpのレビュー(注:参照)に「アメリカの労働人口の4人に1人が、本書で言う「フリーエージェント」という働き方を選んでいるという。

 そう、この本はこれからの働き方に一石を投じているのです。
 【著者ダニエル ピンク氏インタービュー記事掲載(注:参照)

 また、何かと批判されることの多い派遣社員やフリーターも、仕事以外の趣味や社会貢献活動などに人生の意味や楽しみを見つけることができれば、企業に依存しない生き方として、将来設計の一つとなるでしょう。とはいえ、フリーターはもちろんアントレプレナーも、その暮らしは、これまでのサラリーマンに比べればかなり不安定(第8話≪正社員&フリーター≫を読んでね)です。これからの時代には、社会全体としてお互いに支えあう社会保障の骨格を、21世紀の時代に合ったように組み替えていくことが課題でしょう。

 組織での仕事に不満を持つ若者にとっての将来設計選択の一つは、NPOやNGO(注:参照)での社会活動。かつては、社会活動といえば無償のボランティアが普通であり、職業としては考えられなかった。しかし、NPOやNGOでは、相応の報酬を得ることが前提である。これらの活動が社会的に認知され、広がってきたことで、社会活動も職業としての将来設計選択に入ってきた。また、ベンチャー企業設立のチャンスも広がった。IT革命が始まった今では、多くの若者が、起業を現実的な将来設計選択の一つとして視野に入れている(米国でのフリーエージェント)。今後、日本でも景気の回復や金融の改善といった条件が整えば、チャンスはさらに広がるだろう。

 NPO、NGO、ベンチャーなど、新しい仕事の形態が普及することで、企業での仕事のあり方も変わっていくだろう。少子化傾向の中で、若い人財が社会活動、ベンチャーへと流れれば、既存の企業は経営を維持するための人財確保に苦労することが予想されるからだ。20世紀までは、企業での仕事は、NPO、NGO、ベンチャーに比べて、経済的な安定度の面では有利であった。しかし、終身雇用や年功賃金が崩れ去った最近の流れから考えると、それも確かなものではなくなっている。既に多くの企業が、優秀な若い人財の流出に悩まされているのである。

 21世紀に生き伸びる企業は、優秀な人財を繋ぎとめるために、仕事の自由度を高めたり、それぞれが能力を発揮できる環境を整える方策を採らざるを得ないだろう。また、企業としての社会的な意義を強調することで、人財を集めることも考えられる。これからの企業は、企業改革やITガバナンスを推進するのと同時に、どのようなスキルの人材がいつまでに何人必要なのかといった人材ポートフォリオと育成スキームを決めておかなければなりません。いずれにしても、自由と智恵を発揮するところがある若者にとって、21世紀へ向け、生き残る企業ではより働きやすい場となっていくことが期待できる。

 即ち、高校生のみなさん、「仕事」の概念が21世紀に入り、変わってきたとは思いませんか?仕事とは、辛い、苦しい、自由がないと言った否定的な面と、人や社会の役に立ったり自分の智恵を発揮することで喜びを得るという積極的な面を併せ持った行動である。そして、これからの仕事への将来設計の広がりは、否定的な面を薄め、積極的な面を強める動きに変わってきたのである。

 そう、「仕事」は、「いやいややる辛いもの」から、「喜んでやる楽しいもの」へと性格を変えていく。その結果、「仕事と遊び」「仕事と家庭」「仕事と自由」という、本来対立していたはずの境目がとれ、両方をエンジョイしながら、21世紀の「豊かさ」を求める若者が増えてくるだう・・・・家庭を顧みない「猛烈型父親像」は過去の遺物になるだろうね。
 (次回にでも「21世紀の豊かさとは」をお送りしましょう)

 funnyさまから頂いたコメントを高校生のみなさんと読み直そう

  ≪仕事って楽しい! (funny)   2005-01-09 01:16:22
     創刊おめでとうございます!
     生きる力を自らつけるってホントに大事だと思います。
     なんたって、自分の人生だから。
     じゃあ、生きる力ってなんだろう??いろいろあるだろうけど、
     最終的にはやっぱり自分で稼ぐ力じゃないかな?
     今、私は仕事とても楽しいです。別に会社人間でもなく、
     仕事人間でもなく、人が職を持つ、働くというのは、人間だけが
     できる行為であり、最も人間らしい行為だと思います。
     だから、仕事を楽しまなくっちゃ!おそらく、一生懸命仕事を
     している姿って、一番美しいと思う。
     そういう活き活きとした人生を送りましょうよ!みんなで。T.F ≫


 何度も書きますが、これからの21世紀は、多くの企業がそこで働く人たちの面倒を一生見てくれるような時代が戻ってくるとは考えにくいのです。今後、少子化が進むと、もとからある商品やサービスの市場は縮小に向かいます。そうしたなかで企業が生き残っていくには、常に新しい商品、サービスの市場を開拓し、事業内容を改善させ続けることが必要になります。そうなると、社員の面倒を一生見るのは、ほとんど不可能です。雇用を守ろうとすると、その企業自体が危うくなってしまいます。

 最終的には、景気が回復しても、企業と社員の関係は、元に戻りません。これからの21世紀時代には、企業に依存しない生き方が求められのです。

 高校生のみなさん、今から、自分の生き方、将来設計を両親や進路指導の先生、担任などと相談し、次の行動の年に向けて頑張ってくださいね。ガンバレ!頑張れ!

フリーエージェント社会の到来
著者ダニエル・ピンク氏インタビュー
NPO,NGO,ボランテアとは?

                

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1 コメント

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HageOyajiさんへ (ころもち)
2005-01-10 16:02:25
仕事って楽しい! というfunnyさんのコメント、すばらしいですね。

私自身も今現在仕事をしていて、このような新鮮な気持ちでは働いていないなーと思いました。

息子もこんな気持ちを持つようになってくれたらいいなと思いますけど・・・
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