赤い彷徨 part II
★★★★☆★☆★★☆
こんにちは、アジア王者です。↑お星さまが増えました。
 



前回からの続き

そんなこんなで市外バスターミナルに到着。さーて料金はいくらかなっと顔を上げてみると、何と表示はすべてハングル。高速バスターミナルには行かなかったからわからないけど、少なくともこっちのバスは余り外国人観光客が乗ることを想定していないってことかな? いずれにせよ、幸いハングルを「読む」ことはできるので、地名の横にある数字を頼りに料金(チョンジュ(全州)からキョンジュ(慶州)まではわかった。チケットカウンターで、旅行ガイドにハングルで書いている「キョンジュ」という文字をしっかり見せながら「キョンジュ!」と言ってチケットを購入。

しかし16,000ウォン程度だったはずが8000ウォン程度で済んでしまって、はて、と思って渡されたチケットの行き先をよく見ると「ッチョンジュ」、つまり恐らくは「清州」となっていてガックリ。まったくわざわざ字まで見せたのに何で間違うかなと…。気を取り直して再度カウンターに向かい、チケットを指差し「イヤイヤイヤ」みたいなポーズをしながら「アーニョーアーニョー(違う違う)、キョ(ここ強調)ンジュ」と言うと差額だけ請求されてチケットを発給しなおしてくれた。

時刻表を見ると次の慶州行きは11:00発で幸い10分後。バスの発車場所は行き先別に15以上はあったが、何とか「キョンジュ」という表示を見つけて早速その番号の乗り場の列に並ぶ。やがてバスが到着したのだが、この列が一向に動かない。列で自分の前にオモニと一緒にいた魔裟斗似のイケメンに「キョンジュだよね?」と確認すると、「ネー」(ああ)とのことなので、よくわからないがとりあえずズカズカ前に進んでいく。バスの入口で「キョンジュだ」と言うと何か聞かれたので適当に「ネー、ネー」と言ったら行列を差し置いてバスに乗らせてくれた。

「ラッキー」と思ってバスの奥に行くが、どうも席が空いていない。そうこうしているうちにバスは出発。そして何度探しても空席はひとつとしてない。自分の後ろにもヒスパニック系の兄ちゃんがいて、そいつも同様席がない様子でニヤニヤしている。日本ではまず有り得ない状況だが、かといって1時間後の次のバスを待つのは絶対嫌だったので、しょうがない立っていくかと決心。普段サッカー観戦で2、3時間立ちっぱなしなんてザラなので、正直長時間立つことにあんまり抵抗がなかったりするわけで。

しばらく立っていると、車掌というか、第2運転手というかが近寄ってきて新聞紙を渡される。一瞬状況が理解できなかったが、どうも「この新聞紙を敷いて床に座れ」ということらしい。中途半端な気遣いなのか、はたまた単に通路に立たれると運転の邪魔だからなのか(多分後者)はわからないが、とりあえず座ることに。しかしこれから慶州までは少なく見積もっても3時間以上はかかるわけで、だったら立っている方がよっぽどマシかなという気もしたが、とりあえず大人しく座ることにする。観光バス形式の通路に座るなんて経験、今後死ぬまでないと思うので(?)、まあ貴重な経験だと思って楽しんでみようと。


ちなみにバスの通路に座るとだいたいこんな光景w 予想どおりケツは痛くなるわ、サービスエリアに寄ったときはみんなが帰るまで立ってなきゃいけなくて不便だわで大変だったが、それでも途中から高速道路に乗り、テグ(大邸)などを通って3時間半で無事慶州のバスターミナルに到着した。しかしケツ痛っ。

バスターミナルから中心部にあるキョンジュヨク(慶州駅)に徒歩で向かう。10分ほどで到着すると駅前に銀行があったので、円を、不足しつつあったウォンに換金する。韓国の銀行も日本同様窓口はごった返していたが、これまた日本の銀行よろしくタスキを掛けた案内係みたいな人がちゃんといたので、とりあえずそのおじさんに英語で「円に両替したい」と言ったらちゃんと窓口に繋いでくれて助かった。ホテルや空港よりレートは良かったと思う。

それから観光しようかなと思っていたたが、さすがにバスで床に座って3時間半は堪えたのか疲労を感じ、この日は駅からそのまま宿に向かうことに。宿は中心部から離れた仏国寺の傍に取っていたため、電車で移動しようと思い駅で聞いたところ何と1時間半来ないとのことだったので駅前でタクシーを拾って連れて行ってもらうことに。

このタクシーの運ちゃんもやっぱり話しかけてきまくりで、ただここは観光地だけあって多少日本語も話せるようだったが、何でも娘が京都大学にもうすぐ留学に行くんだとかで自慢話が多い。途中、彼は突然娘の携帯に電話していきなり代われというので何かと思ったら、日本語が話せる娘が「『明日観光するなら11万ウォンで6~7箇所回ってやるがどうだ』と父が言っています」とのことwだったので、ちょっと警戒して「残念オレは5万ウォンしかない」と言ったら「なら7万ウォンで5~6箇所でいいよ」と言ってきた。ちっこいおっさんだったのだが、山の中でいきなり武器でも出されたらかなわんなと頭を過ぎったが、タクシー会社所属の車両でちゃんと名刺も出してきたので、そのオファーを受諾することに。翌日朝9時半にホテル前で落ち合おうということで別れた。

この日の宿泊は「慶州コーロンホテル」。この旅のなかで唯一「安宿」ではないホテルになり、某サイト経由で一泊11,774円だった。「森の中のヒーリングホテル」などと旅行ガイドで紹介されているホテルに三十路すぎたおっさんがひとりで泊まったわけだが、とりあえず自殺志願者と疑われるようなことはなかったようで…。


ご覧のとおり本当に山の中にあって静かに過ごせるホテルで、夕方16時半に到着してこの日は部屋でこの景色を眺めながらまったり。ここまで慌しい旅路だったこともあり、久々に長時間ゆっくりできてちょうどよかった。テレビをつけるとACL準々決勝「アルカラマ×ソンナムイルファ」が放送されていて、アウェイの地でソンナムが勝利、準決勝の相手となったことを知った。

(つづく)


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